エチオピアといえばダナキル砂漠やハラールのコーヒー。だけどせっかくエチオピアに行くならこれら名物の陰に隠れたエチオピアならではのB級グルメも堪能したいですよね。私自身、どんな旅先でも訪れたからには現地のB級グルメをトライしてみる事こそが、旅の醍醐味だと考えています。
本記事では、ガイドブックにには決して載っていないようなディープでローカルな体験を求める読者のために、エチオピアのローカル酒を紹介します!
エチオピアのローカル居酒屋は見つけにくい
エチオピアにはいわゆる一般的なパブは多くあり、観光客が見てもすぐわかる見た目をしているものの、日本でいう赤提灯に相当するようなローカル感漂う居酒屋はあまり見かけません。それもそのはず。実はエチオピアのローカル居酒屋は、現地の人じゃないと一般住居と区別がつかないような外観をしているのです。
それでも、やはり異国の地を訪れたからには現地のローカル感満載の居酒屋を訪問してみたいですよね。現地の人々に交じってローカルならではのお酒を飲んでみたいですよね!そんな思いが募り、アワサ湖への観光帰りにガイドのテディさんにお願いをして、急遽典型的なエチオピアのローカル居酒屋へ連れてっていただけることになりました。
ちなみにテディさん曰く、目印があるので現地人にとっては見分けるのは簡単だ、とのことでしたが、観光客である私目線では全く居酒屋らしい外観の店ではありませんでした。ということで、一般住居にお邪魔するがごとくローカル居酒屋の一つを訪問してみました。
エチオピアのローカル居酒屋は外国人お断り?
今回訪ねてみたローカル居酒屋は、オモロ族による伝統的な居酒屋スタイルのお店で、アワサ(Awassa)へのデイトリップからアディス(Addis Ababa)までの帰路、コカ(Koka)湖近くにて幹線A7に面していました。
goo.gl実はエチオピアのローカル居酒屋は一見さんお断りならぬ「外国人お断り」ポリシーを貫いているお店が多いそうで、最初お店に入ろうとしたとき店員さんファミリーに怪訝な目をされました。エチオピアでは農村部を中心に、外国人に対して排他的な意識を持っている住民も多く、特に当時の時勢柄冷たい視線を浴びることは日常茶飯的にありました。
ですが、「俺に任せて」とテディさん。現地語(オモロ語)でファミリーに何やら一言二言しゃべった後、急にファミリーがにっこり!塩対応から一転してまるで大歓迎ムードになったファミリーの対応のギャップにびっくりしました。どんな話をしていたのかは分かりませんが、ガイドと一緒でないとエチオピアのローカル居酒屋巡りは厳しいことを悟りました(逆にガイドと一緒なら気軽にローカルスポットを楽しめますね!)。
ついにお目当ての謎酒「テッラ」とご対面
さてさて、オモロ族のファミリーににこやかに迎えられながら入店!テントの中にプラスチック椅子が置いてあるだけの簡素なお店で、酒を喰らいながら店番をする店主とその奥さん娘さんたちが興味津々に見てきました。観光地でもないコカ周辺で、外国人はきっと珍しいのでしょう。
テディさんに勧められながら、ついに謎のローカル酒「テラ(Tella)」とご対面しました!ちなみに、テラの「T」の発音はアムハラ語再難易度の発音らしいです。
テラは、インジェラでおなじみのテフやソルガムなどの雑穀をもとに醸造された、いわば現地のビール。雑穀の割合は地域によって異なるらしく、今回訪ねたオモロ族スタイルの居酒屋ではソルガムがメインでした。テラは各ファミリーの家庭で醸造される(!)ため、一般的なビールほどアルコール度数は高くなく、雑穀感があり甘みの抑えられた甘酒、といった印象の味でした。どろっとした黄土色の液体に、潰され切れていない雑穀の粒が浮かび上がる奇妙な見た目と、少し珍しい触感と喉越しがまさに新感覚。
決して美味しいわけではないものの、文化体験として非常に味わい深い一杯で、またお酒を通じた現地ファミリーとの団らんも非常に印象深い体験になりました!
エチオピアのローカル居酒屋は近所の社交場
その後も物珍しさゆえか、ご近所さんと思わしきファミリーたちが見物にやってきて、小ぢんまりとしたローカル居酒屋は随分賑やかになりました。エチオピアは都市部を外れると一気に田舎になるので、外国人旅行客は珍しく、また特に東洋人は彼らにとって映画の中だけの存在かのように珍しがられることもしばしばです。
いかがでしたでしょうか?
本記事では、「地球の歩き方」には決して載っていないようなディープでローカルな体験を求める読者のために、エチオピアのローカル酒を紹介しますした。変わったテイストのお酒「テラ」と、そしてテラを通じた地域の方々との交流は、エチオピアでしか味わうことができない貴重な体験になることかと思います。興味を持っていただけたなら、ぜひ現地で仲良くなった人や現地ツアー会社に案内をお願いしてみてください!
\この記事が気に入ったら是非クリックしてください!/