今回は、古今東西のエナジードリンクの中でも、特にオーガニックで手作り感あふれるウガンダのエナジードリンク「オブセラ(Obusera)」を紹介します。私自身知らないドリンクだったのですが、旅の中で偶然出会い、とても思い出深い体験をしたので、実食レビューと共に書き記していきます!
オブセラ(Obusera)とは
オブセラ(Obusera)、またはオブシェラ(Obushera)とは、ウガンダ南部を中心につくられる伝統的な発酵ドリンクで、地域では温かいエナジードリンクとして愛されています。エナジードリンクとはいっても、日本で流通しているような眠気を覚ますためのドリンクではなく、エボラやマラリアなどの病原菌に対して免疫をつけるためのドリンク、という意味合いも強いようです。
キビ(またはアワなど)を主原料に、ソルガムのイースト酵母と水を混ぜてぐつぐつと煮て作る、という極めてシンプルな調理法で作られるオブセラですが、お粥のようで、ココアのようで、だけどそのどちらでもない不思議な味、等と形容されることも多く、日本では味わえないような不思議な味わいが楽しめます。
オブセラはウガンダの一般は家庭でも広くつくられており、またオブセラを3日ほど寝かせるとアルコールが発生してブシェラ(Bushera)というお酒になるようです。
カンパラ南部のローカル市場でオブセラを飲んでみた
今回は、たまたまビクトリア沿岸の港町ガバ(Ggaba)へ行く道すがら、オブセラにお目にかかることができました。カンパラからガバを目指していたのですが、途中で土砂降りに見舞われてしまい、仕方なくカンパラ南部のローカル市場で雨宿りをしていた時のこと。
バイクタクシーの運転手であり、ガバまでの道案内をしてくれたエマニュエルさんの提案で、雨が止むまで何か暖かいものでも食べようとのことに。
まるで川のように水があふれかえる小道を挟んだ対岸のお店で店番をするオバちゃんと、急に何やら会話をし始めるエマニュエルさん。
土砂降りの中、傘を差しながら何やら持って来てくれる店番のオバちゃん。
オバちゃんが持ってきてくれたのは何と自家製のオブセラでした。土砂降りに濡れて冷えた身体には非常にありがたい!前評判通りお粥にも近いような、つぶつぶ食感のあるドロッとしたドリンクで、個人的にはお汁粉っぽさを感じました。甘くて温かくて、ほんのり元気が湧いてくるような優しい味です。ドーナッツとも非常によく合います。
正確な金額は覚えていませんが、オブセラとドーナッツのセットで数十円程度でした。オブセラとドーナッツを立ちながら食べてのんびり過ごしていると、いつしか雨はやんできました。
ウガンダは熱帯地域になるため、雨季はもちろん、乾季にもよく突発的でヘビーな集中豪雨が発生します。慣れていないと、せっかくの予定が崩れてしまったり、全身ずぶぬれになったり、と残念に感じることもあるかもしれませんが、数分~数十分ほどでサクッと止むのがウガンダの雨の特徴。
そんなウガンダで大雨に見舞われて足止めを喰らってしまったときは、ぜひオブセラを飲みながらのんびり過ごして、旅への英気を養ってみてください。時には急がず、ローカルスタイルで雨が過ぎ去るのを待つのもまた一興かもしれませんね!
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