Al Baladを一望！ジェッダ旅行に欠かせない「Historic Nights Rooftop Cafe」訪問体験レポート - 定番ツアーはもう飽きた？ローカル旅行情報発信サイト「コスパトラベル」

ジェッダ滞在中、友人から「絶対に行くべき場所がある」と聞いて訪れたのが「Historic Nights Rooftop Cafe」。その体験は、私のジェッダ旅行のハイライトとなりました。今回は、このユニークなカフェへの訪問の様子をお伝えしたいと思います。

カフェへの道のり

アル・バラド地区に足を踏み入れた瞬間から、私の冒険は始まりました。狭い路地に立ち並ぶ古い建物群。風化した壁には、歴史の重みが刻まれているようでした。カフェの場所を尋ねると、地元の人々が親切に教えてくれます。しかし、その説明は「あの角を曲がって、茶色い扉の建物を過ぎて...」といった具合で、初めての人間には少々難解。

迷いながら歩くこと約15分。ようやく目的の建物を見つけました。一見するとただの古い建物ですが、小さな看板がカフェの存在を示しています。

入り口で少し戸惑いましたが、中に入ると急な階段が。「ここを上るのか」と少し躊躇しましたが、冒険心を奮い立たせて登り始めました。狭く、やや暗い階段を上っていくと、突然、まぶしい光が。そして、目の前に広がる景色に思わず息を呑みました。

絶景との出会い

屋上に出た瞬間、アル・バラドの街並みが360度のパノラマで広がっています。無数の伝統的な建物、特徴的なロウシャンの装飾、そして遠くに見える紅海。思わず「わぉ」と声が出てしまいました。

私が訪れたのは夏だったので、カフェは夕方5時からの営業でした。昼間の暑さを避け、心地よい風が吹き始める夕方からの営業。サンセットや夜景を楽しむには最高のタイミングです。

くつろぎの空間で至福のひと時

カフェ内は、アラビアンな雰囲気たっぷり。カラフルなクッションが置かれたソファに座り、メニューを眺めます。迷わず注文したのは、アラビックコーヒー。そして、友人お勧めのデーツも一緒に。

コーヒーが運ばれてきた時の香りといったら！カルダモンの芳醇な香りが鼻をくすぐります。一口飲んだ瞬間、その独特な味わいに驚きました。慣れないと少し苦手に感じる人もいるかもしれませんが、私はすっかり虜に。デーツをかじりながら飲むコーヒーは、まさに絶品。甘さと苦みのハーモニーが、アル・バラドの景色と相まって、なんとも言えない贅沢な時間を演出してくれました。

刻々と変わる景色を楽しむ

滞在中、太陽が徐々に沈んでいく様子を楽しみました。昼間とは違う表情を見せるアル・バラド。建物に映える夕陽の光が、まるで街全体が黄金に輝いているかのよう。そして日が落ちると、ライトアップされた建物たちが、また違った魅力を放ちます。そして夕暮れと共に迎えるマグリブ（日没の礼拝）の時間。近くのモスクから、礼拝の時間を告げる知らせ聞こえてきます。

他の観光客や地元の若者たちも、思い思いにこの景色を楽しんでいました。カメラを構える人、おしゃべりに興じる人、ただ黙って景色を眺める人。みんな、この特別な空間を存分に楽しんでいる様子でした。

思わぬ出会いも

席の近くにいた地元の若者たちと、なんとなく会話が始まりました。彼らは英語が堪能で、アル・バラドの歴史や、最近の変化について教えてくれました。観光地化が進む一方で、伝統を守ろうとする取り組みがあることや、若者たちがこの地区の魅力を再評価し始めていることなど、興味深い話を聞くことができました。

帰り道の感動

カフェを後にする頃には、すっかり日が暮れていました。来た時とは違う表情を見せる路地を歩きながら、今日の体験を噛みしめました。狭い道には、ほのかな明かりがともり、どこからともなくアラビア音楽が聞こえてきます。まるで、タイムスリップしたかのような感覚。

まとめ：必ず訪れるべき場所

「Historic Nights Rooftop Cafe」は、単なるカフェ以上の体験を提供してくれる場所でした。アル・バラドの絶景、くつろぎの空間、香り高いコーヒーとデーツ、そして思わぬ出会い。これらが組み合わさって、忘れられない思い出となりました。ジェッダを訪れる機会があれば、ぜひこのカフェを訪れてみてください。ただし、夏は夕方からしか開いていないので、訪問のタイミングには注意が必要です。また、場所が少しわかりにくいので、時間に余裕を持って行くことをおすすめします。

アル・バラドの路地を歩き、階段を上り、そして素晴らしい景色に出会う。この一連の体験が、きっとジェッダ旅行をより豊かなものにしてくれるはずです。私にとって、このカフェでの時間は、ジェッダの魅力を凝縮したような、かけがえのない思い出となりました。