サウジアラビアの首都リヤドを訪れる機会があれば、ぜひ現地の伝統料理を味わってみてください。その中でも、特におすすめなのが「Najd Village(ナジュド・ビレッジ)」です。このレストランは、本格的なサウジ料理を提供しながらも、外国人旅行者にとって比較的アクセスしやすい雰囲気を持っています。今回は、私がNajd Villageで体験した食事の様子をご紹介します。
Najd Villageの雰囲気
Najd Villageは、サウジアラビアの中央部にあるナジュド地方の伝統的な村落をモチーフにしたレストランです。店内に一歩足を踏み入れると、伝統的なアラビア風の内装に目を奪われます。壁には伝統的な装飾が施され、天井からはアラビアンランプが吊るされています。
床に敷かれた絨毯の上に座って食事をするという伝統的なスタイルを体験できますが、椅子とテーブルもあるので、床座が苦手な方でも安心して利用できます。スタッフは伝統的な衣装を身にまとい、丁寧にお客様を迎えてくれます。
Najd Villageの食事レポート
さて今回Najd Villageにて、サウジアラビアの国民食とも言えるカブサの特別版、ハシカブサを注文しました。「ハシ」はアラビア語でラクダ肉を意味し、その名の通り、ラクダ肉を使った豪快な料理です。
香り高いバスマティライスの上に、大きなラクダ肉の塊が乗せられています。ラクダ肉は長時間煮込まれているため驚くほど柔らかく、ほぼスプーンで切れるほどです。味わいは牛肉に似ていますが、よりあっさりとしていて、独特の風味があります。
スパイスの香りも印象的で、クミン、カルダモン、サフラン、シナモンなどが絶妙なバランスで調和しています。付け合わせの玉ねぎやトマト、レーズンなどが、料理全体に程よい酸味と甘みをプラスしています。
ラクダ肉を使った料理は、サウジアラビアに来たからこそ味わえる貴重な体験です。その独特の味わいと食感は、きっと忘れられない思い出になるでしょう。
伝統の味:マタジーズ(Matazeez)
次に味わったのは、マタジーズというサウジアラビアの伝統的な家庭料理です。これは、平たく伸ばした生地を、肉や野菜、スパイスを加えたトマトベースのソースで煮込んだ料理です。見た目は少し日本の煮込みうどんに似ていますが、味わいは全く異なります。生地は全粒粉で作られており、もっちりとした食感が特徴的です。ラム肉の深い味わい、カリフラワーやニンジン、カボチャなどの野菜の優しい食感が調和し、スパイシーなソースがそれらを見事にまとめ上げています。クミンやシナモン、ドライライム(ルーミー)などのスパイスが使われており、香り豊かな一品です。
マタジーズは、具材のほとんどがソースを吸収してしまうため、スープというよりはむしろ煮込み料理のような仕上がりに。サウジアラビアの家庭の味を感じられる、心温まる料理でした。
また食事の締めくくりには、伝統的なアラビックコーヒーとデーツを楽しみました。アラビックコーヒーは、通常のコーヒーとは全く異なる味わいで、カルダモンやサフランなどのスパイスが加えられているため、独特の芳香があります。特に、浅煎りの豆を使用した「白いアラビックコーヒー」はサウジアラビア名物。以前別の記事でじっくりと紹介させていただいたので、宜しければこちらも合わせて読んでみてください。
いかがでしたでしょうか?
Najd Villageの魅力を一言で言い表すと、本格的なサウジアラビア料理を、比較的リラックスした雰囲気で楽しめることです。伝統的な装飾や食事スタイルを体験できる一方で、サウジアラビアのレストランでは珍しく外国人観光客への配慮も行き届いています。
メニューに英語の説明があることや、スタッフが外国人客に対して丁寧に対応してくれることなど、初めての方でも安心して利用できる工夫が随所に見られます。価格帯も、高級レストランほど高くはなく、観光客にとっても手の届きやすい範囲です。サウジアラビアの食文化を深く理解したい旅行者にとって、Najd Villageは最適な選択肢の一つと言えるでしょう。
ちなみにNajd Villageは複数店舗展開をしており、現在リヤド市内に3店舗あります。そのため観光の合間にふらっと食事しに行くにももってこい。リヤド観光の際にはぜひNajd Villageで、サウジアラビアの伝統料理の真髄に触れてみてください。ハシカブサの豪快さ、マタジーズの素朴な温かさ、そしてアラビックコーヒーとデーツの組み合わせは、きっと忘れられない思い出となるはずです。
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