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東台湾名産フルーツ「釈迦頭」にかぶりついてみた!気になる味や食べ方を徹底レポート

花東縱谷公路で度々目にする謎の袋つき果実

 

台湾東部をドライブしていると、道路沿いに見慣れない果樹園が広がっていることに気付きました。網をかけられた木々に、サッカーボールくらいの大きさの緑色の実が成っています。

気になって調べてみると、それは「釈迦頭(シャカトウ)」という台湾東部の名産フルーツでした。英語ではSugar AppleやCustard Appleと呼ばれ、台湾では釈迦頭(釋迦頭)という名前以外にも「佛頭果(ブットウカ)」や「番荔枝(バンライシ)」という別名も持つこの果物。その名の通り、釈迦や仏陀の頭(螺髪)を思わせるこぶこぶした見た目が特徴的です。

 

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東南アジアでも広く栽培されているこのフルーツですが、 特に台湾東部の気候と土壌が栽培に適しているとされ、この地域の重要な農産物となっています。高い糖度と独特のクリーミーな食感で知られ、台湾の人々からは「天然のアイスクリーム」とも呼ばれているのだとか。今回は、そんな天然釈迦頭の食レポをお届けします。

台東中に広がる釈迦頭畑

台風から果実を守るためか、落下防止のためか、一つ一つの果実が丁寧に袋で守られている釈迦頭果樹園

台東から花蓮へと向かう道中、釈迦頭畑は私たちの目を楽しませ続けました。その不思議な形状は、なるほど釈迦の頭を想起させます。まるで緑色のとげとげした毬のような外見は、一見すると食べられるものには見えないほど。

しかし、地元の人々の話では、これは東台湾を代表する果物の一つなのだとか。甘くて濃厚で美味しいという評判に誘われ、花蓮の街中で見つけた八百屋で実際に購入してみることにしました。

花蓮のスーパーでひとつ買って食べてみることに

繊細な果肉

八百屋のおじさんは、私たちが観光客だと分かると、得意気に日本語で話しかけてくれて、実演販売さながらにその場で釈迦頭を切って見せてくれました。

「気を付けて運ばなきゃダメよ。落としたら粉々になっちゃうから」

その言葉通り、見た目の頑丈そうな外観とは裏腹に、中身は驚くほど繊細。この扱いの難しさが、日本ではあまり見かけない理由の一つなのだそう。輸送中の衝撃で簡単に傷んでしまうため、輸出には向かないのだとか。

持ち運んでいる途中に早速ヒビが入ってしまった釈迦頭。予想以上に脆い。

一緒にパイナップルも購入すると、おじさんから興味深いアドバイスが。「釈迦頭はとても甘いから、先にパイナップルを食べたほうがいいよ。順番を間違えると、パイナップルの甘さが分からなくなっちゃう」

その自信に満ちた表情に、釈迦頭への期待が一気に高まります。

いざ、実食!

東大門夜市近くの緑地に腰掛け、さっそく釈迦頭にかぶりつきます。まずは大きな実をまっぷたつに割り、中から現れた白い果肉を少しずつちぎっていきます。スイカを食べるように、時々現れる黒い種は避けながら。

小さい房にちぎって食べる

そして衝撃の一口目。

「うわ、これは確かに甘い!」

八百屋のおじさんの言葉が腑に落ちます。白い果肉からは、信じられないほどの甘みが溢れ出してきます。しかしその甘さは決してくどくなく、どこか上品な味わい。クリーミーな食感と相まって、まさに南国フルーツらしい贅沢を味わっているような感覚です。

種を覆っているあたりの層が特に甘くてクリーミーで美味しい

確かにこれは順番を間違えると、普通のフルーツが物足りなく感じてしまうかもしれません。釈迦頭の強烈な個性は、他のフルーツの味わいを霞ませてしまうほどの存在感があります。

もうひとつの釈迦頭との出会い

鳳梨釈迦頭はまた違った甘味が楽しめるらしい

ところで台東の一部地域では「鳳梨釈迦頭(パイナップル・シャカトウ)」と呼ばれる品種も栽培されています。名前の通り、通常の釈迦頭よりもさらに強い甘みを持つ品種とのこと。

残念ながら生のフルーツには出会えませんでしたが、東大門夜市で鳳梨釈迦頭を使用したミルクシェイクを見つけることができました。

意外にも、シェイクの味わいは控えめな甘さ。しかし、通常の釈迦頭にはない独特のクリーミーさがあり、これはこれで新鮮な驚きでした。個人的には、シンプルな通常の釈迦頭の方が印象的。その圧倒的な甘さと独特の食感は、一度味わうと忘れられない体験となりました。

偶然出会えた鳳梨釈迦頭ミルクシェイク。次回の台湾旅では鳳梨釈迦頭の果実にお目にかかりたい。

釈迦頭を楽しむコツ

体験を通じて分かった、釈迦頭を楽しむためのポイントをご紹介します。

まず、購入時の選び方。外皮の色が均一で、ほどよい重みのあるものを選びましょう。運搬時は細心の注意を払い、決して落としたり強い衝撃を与えたりしないように。

食べる際は、まずフルーツを半分に切り、果肉を一口大にちぎりながら楽しみます。種は多いので、スイカを食べる時のように避けながら食べるのがコツです。

また、他のフルーツと一緒に楽しむ場合は、釈迦頭を最後に食べることをお勧めします。その圧倒的な甘さは、他のフルーツの風味を感じにくくしてしまう可能性があるためです。

おわりに

見た目のワイルドさとは裏腹な繊細さ、そして驚くべき甘さ。釈迦頭との出会いは、台湾東部の旅の中でも特に印象に残る体験となりました。

輸送が難しいこのフルーツは、まさに現地でしか味わえない特別な存在。台湾東部を訪れた際には、ぜひ一度試してみてください。きっと「台湾フルーツ」の概念を大きく広げてくれることでしょう。

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