待望のビザ免除措置再開へ
朗報です!ついに中国政府が日本に対する短期滞在ビザの免除措置再開が決定しました!11月30日より再開とのことで、観光業界でも大きな期待が寄せられています。
そこで、本記事ではビザの免除措置再開に際し、中国旅行を行う際に注意すべきポイントについて一挙おさらいします。
- 待望のビザ免除措置再開へ
- ビザ免除制度の概要
- 渡航前の必須準備事項
- インターネット環境の注意点
- お金の管理と決済手段
- 安全面での注意事項
- 文化的配慮とコミュニケーション
- トラブル発生時の対応
- まとめ
- 追記
ビザ免除制度の概要
今回再開が決まったビザ免除措置は30日以内の短期滞在を対象としており、観光やビジネス、親族訪問などの目的で利用することができます。実は、コロナ禍前の中国では、日本、シンガポール、ブルネイの3カ国のみにこの特別な措置が認められていました。2020年春に一時停止となっていましたが、今回の再開は中国の経済活性化策の一環として位置づけられています。
渡航前の必須準備事項
さて、ビザ解禁となったからには早速航空券を手配して中国へ!と心が急いでしまうかもしれませんが、実はビザ解禁後であっても適切な準備を怠ると、入国拒否となってしまう可能性があります。
具体的には、渡航前の準備としてまずパスポートの残存有効期間が6ヶ月以上あることを確認しましょう。また、往復航空券と宿泊施設の予約証明、そして海外旅行保険の加入も必須となります。
特に注目すべきは入国目的の証明です。実は、すでにビザ免除措置が実施されている韓国からの渡航者の中で、入国理由が不明確という理由で入国を拒否されるケースが報告されています。これを踏まえると、観光目的の場合は詳細な旅行スケジュール(日程表)、主要観光地の予約証明、ホテルの予約確認書(できれば支払い済みのもの)などを用意しておくことが賢明です。ビジネス目的の場合は、現地企業からの招聘状や商談スケジュール、会社の派遣証明書なども重要な証明書類となります。
中国入国管理局は、入国審査において渡航目的の妥当性を慎重に確認する傾向にあります。ビザ免除とはいえ、「なんとなく観光」という曖昧な理由では入国を認められない可能性があるため、具体的で明確な渡航理由と、それを裏付ける書類の準備は必須といえるでしょう。
持ち込み品についても特に注意が必要です。処方箋薬を持参する場合は英文の医師の診断書を持参する方が望ましいです。また、電子機器、特にドローンについては厳しい規制があるため、事前によく確認することをお勧めします。政治的な内容を含む書籍や印刷物の持ち込みは避けるべきでしょう。
インターネット環境の注意点
現地での生活で最も戸惑うのが、おそらくインターネット環境でしょう。中国ではグレートファイヤーウォールによる制限があり、私たちが普段使用しているLINEやTwitter、Instagramなどの主要SNSが利用できません。VPNの利用については法的にグレーゾーンとされているため、渡航前に現地対応アプリや、オフライン地図をダウンロードしておくことをお勧めします。
お金の管理と決済手段
また、決済手段についても事前の準備が重要です。基本的には現金(人民元)と銀聯クレジットカードを併用することをお勧めします。VISAやMaster、JCBカード等の国際ブランドは、残念ながらまだまだ中国国内では対応が進んでいない状況のため、カード決済したい場合は銀聯カードほぼ一択となります。
また中国では電子決済が一般的ですが、外国人観光客にとってはアリペイやウィーチャットペイの利用が制限的であるため、現金の携行は必須といえます。諸外国のような感覚で、現地キャッシングで現金を引き下ろそうと考えていると、予期せず一文無しになってしまう可能性があります。
安全面での注意事項
治安面では、一般的な観光地としては安全な国ですが、やはり観光地や地下鉄内でのスリや置き引いには注意が必要です。衛生面では水道水の直接飲用は避け、食事は信頼できる店舗を選ぶようにしましょう。また、万が一の場合に備えて、滞在地域の医療機関情報は事前に確認しておくことをお勧めします。
また、中国では日本と異なる法律が整備されているため、知らず知らずのうちに大罪を犯してしまい、現地警察のお世話になる、というケースも決して少なくありません。旅行の際には事前に現地法律を調べて、粗相を犯さないよう徹底注意をしましょう。
文化的配慮とコミュニケーション
例え法律に触れない場合でも、文化的な面でいくつか気をつけるべきポイントがあります。政治的な話題は極力避けるようにし、寺院や記念館での写真撮影は必ず許可を確認してから行いましょう。日本とは異なり、中国ではチップ文化がないため、むしろ失礼になる可能性があります。他にも、一部のシーンでは提供された食事は食べきらず少し残すべき、その一方で食事を残すと失礼に当たる場合もある、など日本人の感覚からすると難解に感じるマナーも多数。
コミュニケーションについては、基本的な中国語フレーズを覚えておくと便利。また、オフライン機能付きの翻訳アプリを用意しておくと安心です。漢字を共通文字として使用する二国なので、筆談も有効なコミュニケーション手段として活用できます。
トラブル発生時の対応
トラブルが発生した際の対応も把握しておきましょう。在中国日本大使館の連絡先(+86 (0)10-6532-5964)はもちろん、警察(110)、救急(120)、消防(119)の緊急連絡先は控えておきましょう。
まとめ
今回のビザ免除措置の再開は、日中間の人的交流を促進する大きな一歩となることは間違いありません。しかし、特に初めて中国を訪れる方にとっては、まだまだ戸惑う点も多いはずです。全てのリスクを網羅することはできないかもしれませんが、この記事で紹介した注意点を押さえておけば、より安全に・ストレスフリーに中国旅行を楽しめることでしょう。
追記
なお、本記事の情報は2024年11月22日時点のものです。ビザ免除措置の詳細については、正式発表後に改めて確認することをお勧めします。渡航前には必ず最新の情報を外務省や在中国日本大使館のウェブサイトでチェックしてください。
中国は急速に変化している国です。特に決済システムやインターネット環境については、渡航直前に最新情報を確認することをお勧めします。また、地域によって規制や慣習が異なる場合もありますので、訪問先の地域特有の情報もチェックしておくと安心です。
それでは、素晴らしい中国旅行をお楽しみください!