最近、いつものようにGoogleフライトで航空券を探していた時のこと。通常なら4~5万円程度する航空券が、なんと2.3万円台で表示されていました。目を疑うような価格差に思わず画面を二度見してしまいました。
表示されていたのは「Flight Network(フライトネットワーク)」という、これまで見たことのない予約サイト。あまりの価格の安さに「これは詐欺サイトなのでは?」という不安が頭をよぎります。しかし、GoogleフライトにURLが掲載されているということは、一定の信頼性はあるはず。そこで、みなさんの参考になればと思い、実際に予約してみることにしました。
Flight Networkとは
Flight Network(フライトネットワーク)はOTA(Online Travel Agency=オンライン旅行代理店)の一種で、調べてみると以前当ブログでも紹介したことのあるGotoGateが提供するサービスだということが分かりました。
OTAとは、インターネット上で旅行関連商品を販売する旅行会社のことで、ExpediaやBooking.comなどが有名どころですが、最近では新興のOTAも増えており、競争が激化しているようです。
特に興味深いのは、ここ最近突如としてGoogleフライトの検索結果に表示されるようになったことです。これまでは主要なOTAしか表示されなかったGoogleフライトに、新興のOTAが表示されるようになったのは、大きな変化と言えるでしょう。
「安すぎる」価格設定の謎
今回私が目をつけたのは、海南航空の厦門~羽田便。通常4~5万円前後で販売されているチケットが、Flight Networkでは驚きの23,600円で表示されていました。
これほどの価格差があると、普通は警戒するところです。実際、ネット上ではOTAに対して「価格が安すぎて怪しい」「詐欺では?」といった声が散見されたり、トラブルに巻き込まれたというレビューも存在します。とは言え、Flight Networkについてはまだまだ情報がみつからず。そこで、GotoGateグループという実績のある企業が運営しているということで、一か八かで予約に踏み切ることにしました。
予約プロセスと「しつこすぎる」オプション販売
予約画面に進むと、見慣れたレイアウトの予約ページが。このあたりは恐らくGotoGateのフォーマットを流用して来ているのでしょうか。
例のごとく、氏名や連絡先、パスポート情報などを入力していきます。
ステップを進めると、荷物情報について表示されました。荷物規定については予約先航空会社の規定に沿う形になります。
さて、ここからが厄介ポイント。予約プロセスの公判では、ありとあらゆるオプションの追加を促されます:
- 旅行キャンセル保険(3種類)
- フライト遅延保険(2種類)
- 手荷物紛失保険
- 追加手荷物(3段階の重量オプション)
- 座席指定(前方席/非常口席/通常席)
- 機内食オプション
特に執拗だったのが保険の勧誘です。「予約を続けますか?本当に保険なしで大丈夫ですか?」と、同じような保険商品を3回も4回も提案されます。これはOTAの典型的な商法で、基本料金を極限まで下げる代わりに、オプション販売で収益を確保する戦略なのでしょう。
今回は実験的な意味もあり、全てのオプションを付けずに予約を進めることにしました。
「怪しい」ほど早い予約完了
そんなこんなで、予約プロセスを一通り完了。通常、格安OTAで予約する場合、予約完了までに数時間から場合によっては数日かかることもあります。これは、OTAが航空会社に対して実際の予約を行う時間が必要なためです。
しかし、Flight Networkでは購入と同時に予約確定メールが届きました。「こんなに早く確定するのは逆に怪しいのでは?」という疑念が湧いてきます。
予期せぬトラブル発生
不安を払拭するため、マイページに表示されている予約情報を使用して、海南航空の公式サイトで予約確認をしようとしたところ、新たな問題が発生。Eチケット番号を入力しても「エラーが発生しました」と表示され、予約内容を確認することができません。
「やはり詐欺だったのか!?」
一瞬、背筋が凍る思いでしたが、落ち着いて海南航空のカスタマーサービスに電話してみることにしました。
意外な真相
結論から言うと、予約自体はちゃんとできていました。
海南航空の担当者によると、Flight Networkのような代理店経由での予約の場合、航空会社の予約管理ページでは操作できないように設定されているとのこと。これは珍しいケースではなく、むしろOTA経由の予約ではよくあることなのだそうです。
念のため、海南航空から予約確認書を送ってもらいましたが、Flight Networkでの予約内容と完全に一致していました。この時点で、ようやく安堵のため息をつくことができました。
総評:新興OTAは「安かろう悪かろう」なのか?
Flight Networkでの予約体験を通じて、新興OTAについて以下のような考察ができます:
メリット
- 驚異的な価格の安さ
- 予約確定の速さ
- 主要航空会社の取り扱いあり
デメリット
- 航空会社の予約管理システムで直接確認・変更が困難
- 執拗なオプション販売による購入プロセスの煩雑さ
- カスタマーサポートは基本的に航空会社へ直接
- キャンセル・変更時の手数料が高め
まとめ:価格重視なら「アリ」な選択肢
Flight Networkは、確かに従来のOTAと比べると「怪しさ」を感じる部分も多々ありました。しかし、実際に利用してみると、予約自体は問題なく完了し、大幅な節約が可能なサービスであることが分かりました。
今回の体験を通じて、Flight Networkをはじめとする新興OTAは「安かろう悪かろう」ではなく、むしろ「多少の不便は我慢できる人向けの賢い選択肢」と言えそうです。旅の予算を抑えたい方は、選択肢の一つとして検討してみる価値があるのではないでしょうか。
なお、本記事の体験は2024年11月時点のものです。サービス内容は随時変更される可能性がありますので、予約の際は最新の情報をご確認ください。
その他のOTA予約レポートについては、こちらをご参照ください!