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一泊二日南靖・永定土楼巡りルポ②中国人に一番人気?雲水謡(云水谣)土楼群を訪問してみた

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前回の記事では、福建土楼を効率的に観光するための交通手段として包車の利用をご紹介しました。今回は、その行程の最初の目的地となった雲水謡(云水谣)土楼群をレポートします。ここは私が訪れた土楼群の中で最も観光客が多く、特に中国人観光客に人気の場所でした。

前回記事はこちらから

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雲水謡土楼群とは

風光明媚であるが故に一際ポピュラーな雲水謡

雲水謡(云水谣)土楼群は、福建省南靖県に位置する世界遺産の土楼群です。二つの巨大な土楼「懐遠楼(怀远楼)」と「和貴楼(和贵楼)」を中心に、周辺に他の土楼が点在する景観で知られています。特筆すべきは、土楼だけでなく、風車が回る川沿いの風景との調和した景観で、まさに中国の伝統的な田園風景の象徴として評価されています。

中国での圧倒的な知名度

雲水謡土楼群が特に中国人観光客に人気がある理由の一つは、中国のテレビドラマ「雲水謡」でロケ地として使用されたことにあります。伝統的な建築物と美しい自然景観が織りなす雰囲気は、ドラマの舞台として理想的だったようです。その影響で、特に若い世代の中国人観光客が多く訪れているのだそう。

ちなみに同作品の映画バージョンは、日本でもお馴染みのビビアンスーさんが出演されているとのこと。

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訪問レポート

永定エリアの土楼群を巡るにあたりまず、土楼群に到着する前に少し離れた場所にあるチケットセンターで入場券(門票)を購入する必要がありました。現地でチケットを購入できるシステムなら嬉しいのに。これは観光地としての整備がまだ発展途中ため。具体的な購入方法などについては別記事で詳しく解説しています。

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現地に到着して最初に驚いたのは、想像以上の観光客の多さでした。他の土楼群と比較しても、雲水謡は突出して観光客が多く、そのほぼ全員が中国人観光客でした。私が訪問した際は、外国人観光客は私以外にはほとんど見かけませんでした。

平日なのにかなり観光客が多い!

土楼群内は完全に観光地として整備されており、民宿、飲食店、土産物店、露店などが建ち並んでいます。特に印象的だったのは、川沿いの風車をバックに写真を撮る若者やおばちゃんたちの姿でした。しかし、こうした観光地化が進む一方で、土楼には今でも実際に住人が生活を営んでおり、観光と生活が共存する独特の空間が形成されています。

敷地内には飲食店や民泊なども多数

こちらの岩の道はドラマの撮影スポットになった場所なのか?一際賑わっていた。

土楼以外にも風車などのシンボリックな見所が多数

主要な土楼の見どころ

懐遠楼(怀远楼)

懐遠楼は雲水謡土楼群の代表的な土楼で、その壮大な姿は訪れる人々を圧倒します。アニメ映画「大魚海棠」のシーンを彷彿とさせる内部装飾も特徴的です。現在も実際に人々が生活を営んでおり、1階は住民の台所として、3階と4階は寝室として使用されています。1階では「大魚海棠」をモチーフにした金属製マグネットなども販売されており、お手頃な価格(7.5元)でお土産として人気です。

大型の土楼の中には現役で住民が。生活感もしっかり残っています。

土楼の一階にはお土産店が多数並び、土楼にちなんだマグネットや灰皿などの小物を売っています。

福建省のお茶も各種

和貴楼(和贵楼)

和貴楼は懐遠楼とは異なり、沼地の上に建てられた方形の土楼です。内部構造は懐遠楼と似ていますが、特筆すべきは建物の一部に囲い込まれた沼地があることで、当時の建築技術の高さを物語っています。対面には広大な蓮の池があり、季節になると美しい蓮の花を楽しむことができます。

土楼の真ん中には苔の生い茂る沼地

足もとには水が浸水。沼地に建てられた土楼ならではの醍醐味。

こちらの土楼も、観光地でありながら生活感たっぷり。住民の息吹を感じます。

その他の見どころ

土楼以外にも見どころが豊富です。懐遠楼から内側に進むと、樹齢800年という巨大な榕(ガジュマル)の木があります。その近くには「雲水謡石」があり、ここからは水車、夫婦樹、古鎮の景色を一望できる絶好の撮影スポットとなっています。古鎮内にはさらに7本の古い榕の木があり、合計8本の榕の木を見ることができます。

清らかな川を挟む風情のある景色が、旅心を刺激する

また、集福寺という寺院もあり、その色鮮やかな龍の装飾が施された屋根は見事な芸術性を誇っています。

現地での楽しみ方

チケットセンター近くの土楼飯食堂

実は、雲水謡土楼群に向かう前に、何超さんのおすすめで南靖のチケットセンター近くにある地元の食堂に立ち寄りました。土楼群内の飲食店は観光地価格で必ずしもコスパが良くないため、地元の人が通う店で本場の味を楽しむことをアドバイスしてくれたのです。ここで光魚(ギギ)や青菜など、土楼地域の名物料理を堪能しました。

調理前に、ぴちぴちと跳ねる光魚を見せていただきました。

土楼群の観光自体には約2時間ほどかかります。通路には滑りやすい石畳が多いため、滑りにくい運動靴の着用がおすすめです。この地域はお茶の産地としても知られ、路上では茶葉や地元の特産品を販売する露店が並びます。

景区のなかにも飲食店は沢山あります

夜の雲水謡について

 

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何超さんによると、雲水謡土楼群は夜になるとライトアップされ、夜景スポットとして人気があるそうです。おそらく、ドラマのロケ地としても使用された風光明媚な景観が、ライトアップによってさらにロマンティックな雰囲気を醸し出すのでしょう。

しかし今回は、昼間の観光客の多さも考慮し、また個人的には華やかなライトアップよりも土楼本来の姿と現地の暮らしを体験したいと考え、宿泊地として田螺坑土楼群を選択しました。中国での「華やか」という表現は時として過度に装飾的なケースもあり、雲水謡の夜景がどのような趣なのか、実際のところは気になるところです。観光地化が進んだ雲水謡ならではの魅力なのかもしれません。

まとめ

紹介した二つの土楼以外にも、大きな土楼が沢山並ぶ雲水謡。じっくり見て回ると2時間以上は掛かります!

雲水謡(云水谣)土楼群は、観光地として整備が進んでいますが、その賑わいの中にも土楼本来の姿と人々の暮らしが息づいています。土楼、古木、水車と川の風景など、様々な要素が調和した景観は確かに魅力的です。

次回は、この日の午後に訪れた順裕楼と河洪土楼群について、より静かな土楼の魅力をお伝えしていきます。

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