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ハイシーズンでも特典航空券を確保する裏ワザ!仁川・上海に代わる穴場経由地のすすめ【2025年最新】

マイレージを使って特典航空券を予約しようとすると、特にお盆やゴールデンウィークなどのハイシーズンには日本発着便がまったく取れない…という経験はありませんか?そこで使われてきた裏ワザが、仁川(ソウル)や上海まで自腹で行き、そこから目的地までの特典航空券を発行するという方法です。しかし、この方法も広く知られるようになり、仁川や上海発の特典航空券も取りにくくなってきました。

本記事では、ANAJALマイレージを活用する際に、仁川・上海に代わる穴場の経由地をご紹介します。

バンコク(タイ)

バンコクスワンナプーム国際空港は、東南アジアにおける重要なハブ空港で、特にタイ国際航空の拠点となっています。

バンコクの最大のメリットは、タイ国際航空スターアライアンスに加盟していることで、ANAマイレージを使った特典航空券が比較的取りやすい点です。特にビジネスクラス以上の乗客に対するサービスが充実しており、専用チェックインカウンター、入国・出国時のファストレーン、そしてラウンジでのマッサージサービスなど至れり尽くせりです。また、東南アジア諸国への乗り継ぎ便が豊富にあり、日本からの直行便も多いため、アクセスの面でも優れています。

一方でデメリットとしては、欧州方面へ行く場合には若干遠回りになってしまうことと、バンコクには2つの空港(スワンナプーム国際空港とドンムアン空港)があるため、乗り継ぎで空港間の移動が必要になる場合は時間と手間がかかることが挙げられます。

シンガポール

シンガポールチャンギ国際空港も優れた選択肢です。世界トップクラスの空港設備と、シンガポール航空の質の高いサービスが魅力です。

シンガポール航空は短距離路線、特に東南アジア路線においてはANAマイルでもビジネスクラスの特典枠を開放しているため、日本からシンガポールまではANA便を利用し、そこから東南アジアの目的地までシンガポール航空を利用するという組み合わせで、全区間ビジネスクラスの特典航空券を確保しやすいというメリットがあります。また、チャンギ国際空港自体が観光名所として世界的に有名で、乗り継ぎ時間を活用して空港内の施設を楽しむこともできますし、中東や欧州方面への中継点としても地理的に便利なポジションにあります。

ただし、シンガポール航空は中長距離路線、特に日本路線や欧米路線などのビジネスクラスやファーストクラスについては、自社のマイレージプログラム(クリスフライヤー)を優先する施策をとっているため、ANAなどの他社マイルでの予約が比較的難しいというデメリットがあります。また、地理的に南に位置しているため、ヨーロッパや北米方面への経由地としては距離的に適していないという制約もあります。

クアラルンプール(マレーシア)

LCCの代表格であるエアアジアがハブ拠点とするクアラルンプールは、経済的にも使い勝手が良し

クアラルンプールは東南アジアの重要なハブとして様々な航空会社の便が就航しています。マレーシア航空はJALと同じワンワールドアライアンスに加盟しているため、JALマイルを持っている方にとっては活用しやすい選択肢となっています。また、オランダのKLMのような欧州の航空会社が運航する以遠権フライト(例えば、アムステルダム〜クアラルンプール〜ジャカルタといったルート)での特典航空券も比較的見つけやすいという特徴があります。さらに、物価が比較的安いため、経由地として滞在する場合のコストを抑えられるというメリットもあります。

一方で、日本からの直行便の数はシンガポールバンコクに比べるとやや少ないという点がデメリットとして挙げられます。そのため、日本からクアラルンプールへのアクセスがやや限られる場合があります。

選択肢から外れがちな都市とその理由

台湾(台北

台湾は日本からのアクセスが良く、人気の渡航先として知られていますが、経由地として使用する場合にはいくつかの制約があります。チャイナエアラインの特典航空券においては、「出発地と目的地が同じ地域では認められない」という規則や、「往復特典航空券の場合、ストップオーバー(途中降機)ができない」という制限があります。エバー航空でも同様に、「往復特典航空券の折り返し地点及びストップオーバー地点は、出発地または目的地の国と異なる国でなければならない」といった制約が存在し、さらにコードシェア便に関する制限も多く設けられています。これらの理由から、他の目的地への経由地として台湾を活用することは、規則上の制約が多く難しい場合があります。

香港

香港のキャセイパシフィック航空JALと同じワンワールドアライアンスに所属し、世界の多くの都市への就航便を持っています。しかし、特にハイシーズンには香港自体が観光地として人気が高いため混雑する傾向が強く、特典航空券の発券枠も非常に限られています。また、キャセイパシフィックのマイレージ計算方法は「各区間の実マイル数の合計と利用クラスに応じて」算出されるため、長距離路線ではかなり必要マイル数が高くなりがちです。これらの理由から、特にピーク時には香港を経由地として選ぶことが難しくなっています。

フィリピン(マニラ)

フィリピンのマニラも選択肢として考えられますが、ANA提携のフィリピン航空の特典航空券予約には大きな障壁があります。それは、ANAウェブサイトでは発券・マイル減算手続きができないという点です。そのため、サービスセンター経由での予約が必要となり、手続きが煩雑になります。また、マニラのニノイ・アキノ国際空港は、バンコクシンガポールなどに比べるとハブとしての規模が小さく、乗り継ぎ便の選択肢も限られます。その上混雑する傾向があり、トランジット手続きに多大な時間がかかることも。こうした理由から、マイレージの特典航空券を活用する際の経由地としては、相対的に魅力が少なくなっています。

効果的な特典航空券の探し方

特典航空券を効果的に探すためには、まず航空会社のウェブサイトにある「複数都市・クラス混在」タブの活用が不可欠です。このタブを使うことで、どの路線で、どのくらいの人数であれば予約ができるのかという重要な情報を把握することができます。単に「空席なし」という表示を見て諦めるのではなく、経由地を変えたり、日程を数日ずらしたりすることで、予約の可能性が大きく広がることがあります。

また、JALの場合は「特典航空券PLUS」というシステムを活用することも検討すべきでしょう。これは基本のマイル数で予約できる席に空きがない場合でも、追加のマイルを支払うことで予約を可能にする仕組みです。特にハイシーズンでは通常の特典枠が埋まりやすいですが、この方法を使えば確保できる可能性が高まります。

さらに、特典航空券の予約は早めの計画と柔軟な日程調整が鍵となります。特典航空券の枠は通常、予約開始日から順番に埋まっていくため、航空会社の予約開始日をしっかり把握し、その日に合わせた準備をしておくことが重要です。また、平日と週末、または目的の日程の前後数日間で柔軟に調整する心構えも必要です。旅行日程に少しでも余裕を持たせることで、特典航空券を確保できる確率は格段に高まります。

まとめ

仁川や上海に代わる経由地として、バンコクシンガポール、クアラルンプールといった東南アジアの主要ハブ空港を活用すると、特にハイシーズンでも特典航空券を確保しやすくなります。それぞれの空港には一長一短がありますが、目的地や利用する航空会社、マイレージプログラムに応じて最適な選択をすることで、より快適な旅行計画が可能になるでしょう。

特に重要なのは、「複数都市・クラス混在」での検索や経由地の組み合わせを試すこと。一見取れないように見える特典航空券も、少し工夫するだけで確保できる可能性が広がります。皆さんもぜひ、これらの穴場経由地を検討してみてください!


この記事は2025年4月30日時点の情報に基づいています。航空会社のルールや特典航空券の発券状況は変更される可能性がありますので、最新情報をご確認ください。