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【後編】ピンクレイクは眺めるだけじゃもったいない!現地での楽しみ方を徹底解説

前回はイラン・シーラーズ郊外のピンクレイク(マハルー湖)の基本情報や実際のピンク色についてお伝えしました。今回は、現地での具体的な楽しみ方にフォーカスを当てたいと思います。

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正直に言えば、ピンクレイクは確かに美しい光景ですが、ただ眺めるだけではもったいありません。現地のイラン人たちを観察すると、彼らはただ景色を楽しむだけでなく、この場所を様々な方法で楽しんでいます。

現地流の楽しみ方:チルアウトとピクニック

現地人たちは折り畳みチェアを広げて、湖を眺めながらチルアウトしたり、ファミリーやグループでバーベキューを楽しんだりしています。われわれ観光客は、そこまでの準備はしていないかもしれませんが、岸辺に座ってゆったりと一息つくだけでも十分に癒される空間です。

塩湖特有の澄んだ空気と鏡のように反射する湖面を眺めながら、喧騒から離れた時間を過ごすことができます。これが現地の人々がこの場所を愛する理由の一つなのでしょう。

意外な楽しみ方:ピンクレイクでスワンボート

さて、ここからが本題です。なんと、このピンクレイクにはスワンボートが用意されています!運転手のおじさんに勧められて、一回300円程度で乗船することに。

湖の中央に向かって、おじさんと二人でペダルをコギコギします。だんだんと陸地が遠くなっていく光景は、普段の生活とは違う不思議な浮遊感をもたらしてくれます。ゆったりとした時間が流れ、心が落ち着いていく感覚を味わえました。

文化の違いを感じる瞬間:スワンボートは男二人の乗り物?

ふと疑問に思いました。スワンボート、と言えば日本ではカップルの乗り物というイメージが強いかもしれません。おじさんと二人きりでスワンボートに乗るなんて、ちょっと変じゃないのかな?

そんな疑問を抱えながら、チラッとおじさんの方を見てみると...なんと、彼は超ノリノリでセルフィーを撮っていました!明らかに楽しそうに笑顔で自撮りしています。

めちゃくちゃ楽しんでるおじさん

どうやら、イランではスワンボートに対して「カップルの乗り物」というような特別な固定観念はない模様。むしろ、ただ単純に「楽しい水上遊び」として気軽に利用されているみたいですね。文化や価値観の違いを実感した瞬間でした。

トラブル発生!塩湖の真ん中で立ち往生

ところが、平和なスワンボート体験も束の間。途中でボートが故障してしまい、前に進めなくなってしまってしまいました。

陸地にいるスタッフに向かって「Help!」と叫びながら手を振ります。しばらくして、ようやく別のボートが迎えに来てくれました。一時は「このままピンクレイクの藻屑と化してしまうのか...」とヒヤヒヤしましたが、幸い無事に陸地へ帰還。

この経験から学んだ教訓としては、ピンクレイクでスワンボートに乗る際は、あまり遠くまで行かない方が安全かもしれません。特に初めて訪れる方は、岸の近くで様子を見ながら楽しむのがおすすめですね。

意外なお土産:ピンクの塩

ピンクレイクといえば、忘れてはならないのが塩です。ここは塩湖なので、綺麗な塩の結晶がよく採れます。湖畔には塩が山のように積み上がっている場所もあり、その光景はまるで雪山のよう。

運転手のおじさんは、その塩の山の中から、おもむろに塩の塊を鷲掴みして、私に手渡してくれました。

「はい、お土産!」

え?これって持って帰っていいの?というか、食べられるの?狼狽する私を見て、おじさんは特に気にする様子もなく、もう一つ塩の塊を掴んで言います。

「これは、うちで料理に使う分だ」

とニコニコしながら自分用の塩も確保。どうやら、ここではフリーな塩取り放題システムみたいです。また、彼の様子からすると、ピンクレイクの塩は普通に食用として使用できるそう。常識が通じない瞬間に、またもや文化の違いを感じました。

お土産用にいただいたどでかい塩の結晶

実際に現地で塩山から結晶を一掴みし、舐めてみたところ、普通に美味しかったです。

ピンク塩の謎:なぜピンク色なのか?

さて、持ち帰った塩をよく見ると、確かに湖の色と同様、綺麗なピンク色をしています。ヒマラヤ岩塩などでもピンクのものはありますが、ピンクレイクの塩も同様にピンク色。

これは主に以下の要因によるものと言われています:

1. 藻類・バクテリア塩分濃度の高い環境に生息する特殊な微生物(ドゥナリエラ・サリナという藻類が代表的)が作り出すカロテノイド系の色素

2. ミネラル:鉄分などのミネラル成分

3. 光の反射:塩の結晶構造による光の反射と散乱

これらの要因が組み合わさって、独特のピンク色を生み出しているのです。バクテリアがつくった色素が入ってはいるものの、毒素などがあるわけではないのでご安心を。

まとめ:ピンクレイクは体験型観光スポット

ピンクレイクは確かに美しい景色を楽しむ観光スポットですが、それだけでなく、スワンボートや塩採りなど、様々な体験ができる場所でもあります。

現地の人々のように気軽に楽しんだり、文化の違いを実感したりと、旅行ならではの発見と学びがありました。写真詐欺を疑っていた私でしたが、実際には予想以上に充実した体験をすることができました。

これからイラン・シーラーズを訪れる方には、ぜひ時間に余裕を持ってピンクレイクを訪問し、景色を眺めるだけでなく、実際に触れて、体験して、お土産を持ち帰ることをおすすめします。きっと、写真では伝わらない魅力に気づくはずです。

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