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エジプト国内でレンタカー運転① 自動車を運転するために知っておくべき手続き・検問対策・必要書類

この度、エジプトでレンタカーを旅してきました!紅海のリゾート地から街灯ひとつない山間部まで、総走行距離約600キロの冒険の中で遭遇した検問は数え切れません。多くのガイドブックには載っていない現実的な体験をもとに、これからエジプトでレンタカーを利用する方に向けて、本当に知っておくべき情報をシェアします。

エジプトの特殊事情を知る

検問の圧倒的な多さ

エジプトでレンタカー運転を考えている方に最初にお伝えしたいのは、検問の圧倒的な多さです。主要幹線道路では30-50キロおきに検問所があり、都市部に近づくとさらに頻繁になります。1日に10回以上検問を通過することも珍しくありません。これは治安維持のためですが、観光客にとっては慣れない体験となるでしょう。

検問は撮影NGなので、代わりにすぐ隣のサービスエリアで写真撮影
よくある誤情報の訂正

多くの情報源では、「外国人観光客は検問を通過することができない」といったデマ情報や、「国際運転免許証とパスポートの提示が必要」と言った中途半端な情報が書かれていますが、実際はすこし異なります。

我々がこの旅で遭遇した検問は延べ20回以上。その中でパスポートの提示を求められたのは4回程度でした。一方で、毎回必ず確認されたのが車両登録証とレンタカーの契約書です。これは検問担当者が最も重視している書類であることが明確に分かりました。

代わり映えしない砂漠道での長距離運転は眠気を誘うので、定期的な検問が眠気覚ましになってちょうど良いです。

検問の対応のしかた

典型的な検問の流れ

車両を停止させると、検問担当者が車に近づいてきます。そして、ほぼ確実に車両登録証とレンタカー契約書の提示を求められます。

書類確認中は車内で待機し、質問があれば答えます。どきから来たのか、どこへ行くのか、国籍は、などはよく聞かれる質問です。確認が終われば大抵の場合笑顔で「Welcome to Egypt!」などと言われ、通過できます。

また時たま車のトランクを開けるよう指示されることもありました。恐らく、危険物などの運搬をしていないかチェックしているのでしょう。

検問でのコツ

書類は常に助手席のダッシュボードかグローブボックスの決まった場所に保管します。検問で慌てて探すのは印象が良くありません。

また簡単なアラビア語の挨拶を覚えておくと、検問担当者の印象が良くなります。また、少額のチップを別途用意しておくことも検討してください。義務ではありませんが、有事の際に手続きを円滑にする効果が期待できます。

勝手がわからない場合は、前方車両の対応を見て真似してみましょう。

レンタカー会社選びの重要性

なお、検問を正しく突破するためには、レンタカー会社選びも極めて重要です。大手の外資系レンタカー会社(バジェット等)では、必要書類の説明や検問での対処法まで丁寧に教えてくれます。しかし、ローカルの小さな会社では、このようなサポートが期待できません。特に車両登録証の管理が不適切な会社もあり、これが検問で問題となることがあるそうです。

今回、私は空港ピックアップ・ドロップオフが可能で、かつ書類サポートも無料で対応してくれるAVIS/Budgetレンタカーを利用しました。シャルムエリアをドライブする予定がある場合は、こちらのショップを利用することをお勧めします。

通行制限

地域別の制限

エジプトには外国人観光客の通行制限が数多く存在します。北シナイ県は広域にわたり立ち入り禁止、西部砂漠地帯では特別許可が必要、夜間の長距離移動も制限されています。また、上エジプトの一部区間でも、夜間の通行が制限されています。これらの制限を知らずに運転すると、深刻なトラブルに巻き込まれる可能性があります。

これらの制限は軽視してはいけません。無視して進入を試みると、最悪の場合、拘束される可能性があります。制限のあり可能性があるルートを通行する場合、常に代替ルートを想定しておくことが重要です。

必要書類

ここからは、現地でレンタカー運転をするにあたり必要な書類を一挙紹介します。

車両登録証:最も重要な書類

実体験で分かったのは、車両登録証(رخصة تسيير)の圧倒的な重要性です。アラビア語で書かれたこのカードは、車の身分証明書のようなもので、検問ではほぼ100%の確率で提示を求められます。

こちらが車両登録証

この書類には車両所有者情報、車種・メーカー・年式・色、エンジン番号、車検有効期限、登録番号などが記載されています。検問担当者は特に、車両が正規登録されているか、レンタカーであることが明記されているか、有効期限内かなどを確認します。

レンタカー契約書:車両登録証と並ぶ重要書類

契約書も車両登録証と同じくらい重要で、ほぼ全ての検問で確認されます。契約者氏名、パスポート番号、車両のナンバープレート、契約期間が明記されていることが重要です。

アラビア語と英語の両方が併記された契約書が理想的ですが、エジプトの検問担当者の多くは簡単な英語を理解するため、英語版だけでも大きな問題はありません。

国際運転免許証とパスポート:持参必須だが使用頻度は低い

国際運転免許証も言わずもがな必要書類です。主にレンタカー会社との契約時、事故処理時、そして特別許可申請時に必要になります。

日本で取得する場合、住民票のある都道府県の運転免許センターや警察署で申請します。

パスポートも同様で、レンタカー契約時には必須です。また、特定の地域(シャルム~ダハブ幹線や、西部砂漠地帯など)を通過する際に、検問で入国スタンプを詳しくチェックされることがあります。

まとめ:いかがでしたでしょうか?

ネット上にはネガティブな情報ばかりが行き交うエジプトでのレンタカー事情ですが、実際には適切な準備さえすれば素晴らしい思い出となります。ガイドブックやトラベルフォーラム上の情報と現実にはギャップがあることを理解し、実際の経験に基づいた準備を行うことが成功の鍵です。

次回の記事では、実際の運転の様子や道路状況、交通ルールについて詳しく解説します。実体験に基づいた情報で、さらに役立つ情報をお届けしますので、乞うご期待を!

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