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シナイ半島の2大リゾート、シャルム・エル・シェイクとダハブはどちらがオススメか:実体験に基づく本音の比較レポート

エジプトの紅海沿岸で最も人気の2大リゾート地、シャルム・エル・シェイク(Sharm el-Sheikh)ダハブ(Dahab)。どちらも美しい海とダイビングスポットで有名ですが、実際に両方を訪れてみると、想像以上に性格の違う場所だということが分かりました。

ネット上では「予算があるならシャルム」「ダハブの方が素朴で魅力的」など様々な情報が多く見つかりますが、実体験を基に主要なポイントで両者を比較してみました。

この記事は筆者が実際に両方のエリアを訪れた個人的な体験と主観に基づいています。旅のスタイルや価値観によって感じ方は大きく変わることをご了承ください。

海の美しさ:圧倒的な透明度か、独特の地形美か

遠浅かつ魚影の多いラスモハメド(Ras Mohammed)

海の美しさという点で、シャルム・エル・シェイクラス・モハメド国立公園は異次元の美しさでした。シナイ半島の最南端に位置するこの地は、独特の地形と海況によって他では味わえない海洋環境を作り出しています。透明度、魚影の濃さ、珊瑚の色鮮やかさ、どれをとってもため息が出るレベル。半島の最南端という地理的優位性により、外洋の影響を受けやすく、より豊かな海洋生態系が維持されているのでしょう。

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浅瀬の珊瑚礁にぽっかりと穴が空いた独特地形のDahab Blue Hole

一方、ダハブの目玉スポット「ブルーホール」は独特の地形が魅力的で確かに美しいのですが、欧米観光客が多く、海の家やレストランもばんばんたっており、かなり賑わった雰囲気。観光客がシュノーケリングをしている姿が多く見られ、透明度がやや低く感じました。「隔絶の地の海でゆったり」といった雰囲気を期待している場合は注意が必要です。純粋に海の美しさを求めるなら、シャルムに軍配が上がると思います。

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宿泊費・物価:安宿vs総合的なコスパ

宿泊費については、ダハブには確かに安宿・ゲストハウスの選択肢が多く、徹底的に安く泊まりたいならダハブの方が有利です。しかし、せっかく紅海エリアに来るならリゾートホテルに泊まりたいところ。リゾートホテルの相場は両者それほど変わりませんが、シャルムの方が選択肢が豊富なため、結果的にコスパの良いリゾートホテルが見つかりやすいのが実情です。

低価格にリゾート感を味わうなら、意外とシャルムでホテル探しをするのがオススメかも

物価全般についても、シャルム、ダハブとも「高級リゾート地だから高い」というイメージがありますが、実際は日本で過ごすのと変わらないか、むしろ少し安いくらい。エジプト基準では高いかもしれませんが、国際的なリゾート地としては至って普通の価格帯でした。

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アクセス・移動の利便性:車の有無で評価が一変

移動の利便性については、車があるかないかで評価が大きく変わります。シャルムでは空港からすぐレンタカーを借りることができ、車での移動が非常に便利。ラス・モハメドへも車でサクッとアクセスでき、ダハブへも約1時間程度、シナイ山への日帰り旅行も可能です。しかし、車がないとタクシー代が高く、徒歩でカバーできる範囲は限られてしまいます。

シナイ山へ行く場合、シャルム発のツアーに参加すると混雑したり他の登山者のペースに合わせなければならなくなるので、あえてツアーのない日を狙って個人で行くのがベターです。

対してダハブも旅の拠点としては同じく申し分ないのですが、空港からのアクセスを考えると今ひとつ。一方で町自体はコンパクトなので、車なしでも徒歩や最小限のタクシー、ツアー利用で十分楽しめるのが魅力です。

総合的に見ると、旅の拠点としてはシャルムの方が優秀だと感じました。

街の機能・インフラ:充実度vs素朴さ

街の機能面では、シャルムが観光地として非常に成熟しており、インフラや店、レストランが充実しています。観光客向けの施設だけでなく、地元民が利用するような飲食店もあり、ショッピング、ナイトライフ、スパ、各種アクティビティなど、ビーチ以外の楽しみも豊富です。

シャルムとダハブを繋ぐ幹線に立地する商店

一方、ダハブは小規模で素朴な街並みが魅力的。レイドバックな雰囲気を楽しめ、地元の人とのふれあいも期待できます。もっとも、こちらもあくまでリゾート開発された町なので、田舎町のようなローカル感は期待できません。遊びの選択肢は限られており、多様なアクティビティを求める人には物足りないかもしれません。利便性と選択肢の豊富さを重視するならシャルム、素朴さを求めるならダハブといったところでしょうか。

客層・雰囲気:活気vs静寂

観光客のみならず、現地の人でも賑わうOld Sharm周辺

客層と雰囲気については、かなり対照的でした。シャルムは欧米ファミリー層が非常に多く、ヨーロッパからの直行便利用者が目立ちます。ホテルによってはパリピ系のイベントを開催している場所もあり、にぎやかな雰囲気。活気を求める人には良いですが、静かに過ごしたい人には少し騒がしく感じる場合もあります。

ダハブは全体的にのんびりとした雰囲気

ダハブの街自体は確かにバックパッカーや長期滞在者が多く、よりゆったりとした雰囲気が漂っています。カイロから陸路で入ってくる旅行者も多く、多国籍な旅人文化が根付いています。ただし、ブルーホールについては話が別。欧米観光客が多く、海の家やレストランもたくさんあり、かなり賑わっている状況です。静かで落ち着いた海の環境を求めている人は、ダハブでもブルーホール以外のスポットを選ぶ方が良いかもしれません。

個人的な総合評価と結論

両方を体験した個人的な結論として、総合的にはシャルム・エル・シェイクをおすすめします。理由は、まず何より海の美しさが圧倒的であること。そして旅の拠点として優秀で、シャルムからダハブへも日帰りで行けるため、一度の旅行で両方の魅力を味わうことができること。インフラが整っており、失敗のない旅行ができることなどが挙げられます。

ただし、これはあくまで私個人の体験と価値観に基づく判断です。徹底的に安く旅行したい、シュノーケリングはほどほどに素朴な雰囲気でのんびり過ごしたい、バックパッカー的な旅を楽しみたいという人にとっては、ダハブの方が魅力的に映るかもしれません。

最終的には、以下のような基準で選ぶのが良いと思います:

シャルム・エル・シェイクがおすすめの人:海の美しさ最優先、リゾート体験重視、様々なアクティビティを楽しみたい、周辺エリアも効率的に回りたい、レンタカー利用あり

ダハブがおすすめの人:素朴で静かな環境を求める、徹底的に安く旅行したい、バックパッカー的な旅が好き、のんびり長期滞在したい、旅人交流を重視、レンタカー利用なし

どちらを選んでも、エジプトの紅海の美しさと魅力を存分に味わえることは間違いありません。ご自身の旅のスタイルと求めるものに合わせて、最適な選択をしてください。

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