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マイレージ特典航空券で損してない?初心者マイラーが陥りがちな「実はお得じゃない」特典航空券の罠

マイレージを貯めて特典航空券を発券する醍醐味は、何といってもその「お得感」にあります。しかし、マイルを使ったからといって必ずしもお得になるとは限りません。実は、マイレージ特典航空券の中には「現金で買った方が安い」「費用対効果が悪い」といったケースが数多く存在するのです。

せっかく時間をかけて貯めた貴重なマイルを、価値の低い特典航空券に交換してしまうのは非常にもったいないことです。特に、マイレージプログラムを始めたばかりの初心者マイラーの方は、マイルの価値を正しく理解せずに交換してしまい、結果的に損をしてしまうケースが後を絶ちません。

この記事では、初心者マイラーが陥りがちな「お得にならないマイレージ特典航空券」の特徴と、賢くマイルを活用するためのポイントについて詳しく解説します。

初心者マイラーがやりがちな「損」なマイレージ特典航空券

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マイレージを始めたばかりの方によく見られるのが、「とりあえずマイルを使って航空券を取れば得をしている」という思い込みです。確かに、マイルで航空券を取得できること自体は素晴らしいことですが、その交換レートや実際の価値を考慮せずに特典航空券を発券してしまうと、思わぬ損失を被ってしまう可能性があります。

多くの初心者マイラーが見落としがちな典型的な「損」なマイレージ特典航空券には、以下のようなパターンが挙げられます。

どんな特典航空券が「損」なのか

ダイナミックプライシングの影響を受ける旅程

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近年、多くの航空会社がダイナミックプライシング制度を導入しており、特典航空券に必要なマイル数が需要に応じて変動するようになっています。この制度の最も大きな問題点は、ハイシーズンや人気路線において必要マイル数が大幅に増加してしまうことです。

従来の固定レート制度では、東京-ハワイ往復で40,000マイル程度で交換できていた特典航空券が、ダイナミック制度下では繁忙期に80,000〜100,000マイル以上必要になるケースも珍しくありません。

特に注意すべきは、夏休み、年末年始などの繁忙期です。これらの時期には、通常の3〜4倍のマイル数が必要になることも多く、せっかく貯めたマイルの価値が大幅に目減りしてしまいます。ダイナミック制度を採用している航空会社の特典航空券を利用する際は、オフシーズンでの必要マイルと比較検討することが重要です。

燃油サーチャージが高額な旅程

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特典航空券の大きな落とし穴の一つが、燃油サーチャージの存在です。燃油サーチャージは航空券代とは別に徴収される費用で、原油価格の変動に応じて金額が決定されます。特典航空券であっても、この燃油サーチャージは現金で支払う必要があり、路線によっては片道数万円に達することもあります。

例えば、日本-ヨーロッパ路線では燃油サーチャージが往復で10万円以上かかることも珍しくありません。50,000マイルを使って特典航空券を取得したとしても、燃油サーチャージで10万円を支払うのであれば、マイルの価値は実質的に非常に低くなってしまいます。

燃油サーチャージの負担を軽減するためには、燃油サーチャージが比較的安い路線を選択する、または燃油サーチャージが免除される提携航空会社の特典航空券を利用するなどの工夫が必要です。

格安の競合便が就航している旅程

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特典航空券を検討する際に見落としがちなのが、同一路線における他社便との価格比較です。特に国内線や短距離国際線では、LCCの参入により航空券価格が大幅に下落している路線が多数存在します。

例えば、東京-沖縄路線において15,000マイルを使って特典航空券を取得したとしても、同時期にLCCが5,000円の格安運賃を提供していれば、マイルの価値は1マイル=0.33円となってしまいます。これは明らかに非効率な使い方と言えるでしょう。

また、新幹線などの他の交通手段との比較も重要です。特に東京-大阪間などの短距離路線では、移動時間や利便性を考慮すると、新幹線の方がコストパフォーマンスに優れている場合があります。特典航空券を利用する前に、必ず他の選択肢と比較検討することが大切です。

さらに、乗り継ぎ便と直行便の価格差も考慮すべき要素です。マイルを節約するために乗り継ぎ便の特典航空券を選択したとしても、現金で直行便を購入した方が時間的・精神的なコストを考慮すると結果的にお得になる場合があります。

賢くお得にマイルを使うには

マイルを最大限に活用するためには、戦略的な思考と正しい知識が不可欠です。以下に、マイルの価値を最大化するための具体的な方法をご紹介します。

まず最も重要なのは、マイルの価値を正確に計算することです。特典航空券に必要なマイル数を、同等区間の現金航空券価格で割ることで、1マイルあたりの価値を算出できます。一般的に、1マイル=2円以上の価値で交換できれば「お得」と判断できます。この計算を行う際は、燃油サーチャージや空港税などの諸費用も考慮して比較することが重要です。

次に、利用するタイミングを戦略的に選択することです。ダイナミックプライシング制度下では、需要の低い時期や曜日を狙うことで、必要マイル数を大幅に削減できます。平日や閑散期を狙って旅行計画を立てることで、同じマイル数でもより価値の高い特典航空券を取得できます。

また、上級クラスの特典航空券を狙うことも有効な戦略です。ビジネスクラスやファーストクラスの現金価格は非常に高額であるため、マイルで交換した場合の価値が高くなりやすいのです。エコノミークラスでは1マイル=1円程度の価値しかない場合でも、ビジネスクラスでは1マイル=5円以上の価値になることも珍しくありません。

提携航空会社の特典航空券を活用することも重要なポイントです。多くの航空会社はアライアンスを通じて提携しており、自社便以外の特典航空券も発券できます。燃油サーチャージの安い航空会社や、より良いルートを提供する航空会社の特典航空券を選択することで、より高い価値でマイルを活用できます。

まとめ

マイレージ特典航空券は確かに魅力的な制度ですが、使い方を間違えるとその効果を十分に発揮できない可能性があります。この記事でご紹介した内容を参考に、ぜひマイルの価値を最大化する賢い使い方を身につけてください。せっかく時間をかけて貯めたマイルを、最も価値の高い方法で活用し、充実した旅行体験を実現していただければ幸いです。