エジプト旅行で絶対に食べてみたかった現地グルメ、ターメイヤ。実際に食べてみると、良くも悪くも、事前の期待を裏切る意外な展開が待っていました。今回は複数の場所でターメイヤを食べ比べることで、同じ料理なのにこんなにも違うものかと驚いた体験をシェアしたいと思います。
ターメイヤ(ファルフェル)とは
www.instagram.comターメイヤは、エジプトで愛され続けている伝統的なストリートフードです。日本では「ファルフェル」という名前の方が馴染みがあるかもしれませんが、エジプトでは「ターメイヤ」と呼ばれています。中東の他の国々がひよこ豆を使うのに対し、エジプトのターメイヤはそら豆を主原料としているのが大きな特徴。そのため色味も緑がかっていて、独特の風味を楽しむことができます。
エジプト風コロッケと評されることも多いターメイヤ。揚げたてのターメイヤは、外はサクサク、中はほくほくで、エジプト人にとってはまさにソウルフード。朝ごはんや軽食として親しまれており、街角のあちこちで手軽に購入することができます。
店によってまったく違う味!食べ比べで知った衝撃の事実
今回のエジプト旅行で、私はいくつかの異なる場所でターメイヤを味わう機会に恵まれました。その結果、同じ料理とは思えないほどの味の違いに遭遇することになったのです。この体験を通して、ターメイヤの奥深さと、現地で食べることの醍醐味を改めて実感しました。
リゾートホテルでの初体験:期待を裏切る微妙な味
最初にターメイヤと出会ったのは、滞在していた外国人向けのリゾートホテルのビュッフェでした。ロシアからの観光客がメインということもあり、あまり刺激的ではない国際的な料理が中心のラインナップ。その中で数少ないエジプト料理として提供されていたのが、このターメイヤでした。
期待に胸を躍らせながら一口食べてみると...なんとも形容しがたい微妙な味。美味しいのか美味しくないのか、正直よく分からない。強いて例えるなら「カレー味のサーターアンダギー」といった印象でしょうか。スパイスの風味は感じるものの、どこか中途半端で、そら豆特有の風味も感じにくい状態でした。食感もパックのサーターアンダギーのようにぼそっとしていて、揚げ物なのに油のジューシーさも感じられません。
「これがエジプトを代表するB級グルメ、ターメイヤなのか?」思ったよりインパクトの薄い味に正直拍子抜けしてしまいました。観光客向けにマイルドにアレンジされているのかもしれませんが、総合的になんとも期待外れという印象に。
イスラミックカイロの路上で出会った本物の味
その後、イスラミックカイロの古い街並みを散策していた時のことです。突然、同行者が立ち止まりました。「この匂い...」と言いながら、路上で何かを売っている屋台に目を向けています。見ると、油でジュージューと音を立てながら揚げられているのは、まさにターメイヤではありませんか!
エジプトのストリートフードはお腹に良くないという話も聞いていたので少し不安でしたが、彼の直感を信じることに。せっかくの現地体験だと思い、勇気を出して注文してみることにしました。
私は丸いコロコロとした形のターメイヤを注文したつもりだったのですが、出てきたのはせんべいのような円盤型のもの。後で調べて分かったのですが、エジプトのターメイヤには球形やディスク状など複数の形があり、この型も伝統的な作り方の一つなんだそうです。形は予想と違いましたが、その香ばしい香りに思わず期待が高まります。
一口かぶりついた瞬間...「めちゃくちゃうまい!」
ホテルで食べたターメイヤとは全然違うじゃないですか!まるで、昔ながらの精肉店の軒先で売っているメンチカツのような、ジューシーかつフレッシュな風味の油と衣が芳しく香り、中の身の味付けも完璧でした。外はサクッと香ばしく、噛むとじゅわっと油と旨味が口の中に広がります。スパイシーな風味がありながらも、そら豆ならではの独特な風味がしっかりと生きている。この絶妙なバランスこそが、本物のターメイヤの魅力だったのです。
外はカリカリ、中はふんわりとした食感に、そら豆の素朴でありながら深みのある味わい。香辛料の効いた味付けが食欲をそそり、一枚では物足りなくなってしまいます。揚げたての熱々を頬張る幸福感は、まさに現地でしか味わえない贅沢でした。ホテルのぼそっとした食感とは正反対の、サクッとした外側からじゅわっと溢れる旨味は感動的でした。
驚愕の価格設定
そして、さらに驚いたのがその価格です。この絶品ターメイヤ、なんと1枚たった5円!物価が狂ってるんじゃないかと思うほどの安さです。以前コシャリの記事でも書きましたが、やはりイスラミックカイロは食の宝庫。とんでもなく安い値段で、めちゃくちゃ美味しい料理をたくさん味わうことができるのです。
この価格なら気軽に何枚でも食べられますし、現地の人たちが日常的に楽しんでいる理由もよく分かります。観光地価格ではない、現地の人たちと同じ価格で本物の味を楽しめるのは、旅行者にとって最高の体験です。
まとめ:ローカルで食べることの大切さを実感
今回のターメイヤ食べ比べ体験を通して、同じ料理でも作る場所や作り手によってこんなにも味が変わるものなのかと改めて実感しました。観光客向けにアレンジされた料理と、現地の人たちが日常的に食べている本物の料理では、まったく別物と言っても過言ではありません。
エジプトを訪れる際は、ぜひホテルのビュッフェだけでなく、街角の屋台や現地の人たちが通うような場所でターメイヤを味わってみてください。きっと、私と同じような感動を味わうことができるはずです。
余談:ターメイヤには絵文字もあります🧆
最後に豆知識ですが、ターメイヤ(ファルフェル)には専用の絵文字🧆があるんです!コロッケかな?と気になった人も多いはず。ぜひSNSでエジプト旅行の投稿をする際に使ってみてくださいね。
現地でしか味わえない本物の味、ぜひ体験してみてください!
中東・アラブ旅行情報オープンチャットの新設のお知らせ
この度、より有益でコスパ抜群の旅行情報発信や、旅行に関してお困りの方々からの個別質疑応答を行えるよう、LINEオープンチャットを新設しました!中東やアラブ地域への旅行を計画中の方や、ご興味・ご質問のある方はぜひご参加くださいませ!