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【チュニジア自動車運転④】あまりにも危険なチュニジアの夜間運転!街灯なき砂漠道を100km走破して味わった恐怖体験と美しきチュニジアの夜

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前回の記事では、チュニジア南部の日中ドライブについてお伝えしました。適切な準備と注意により、初心者ドライバーでも十分に楽しめる体験であることをレポートしました。

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今回は、このシリーズで何度も「危険だから避けるべき」と警告してきた夜間運転を、やむを得ず実行せざるを得なくなった体験をお伝えします。結果的には無事に目的地にたどり着くことができましたが、その過程で感じた恐怖と、同時に体験した砂漠の夜の美しさについて、リアルな体験をもとに詳しくお話しします。

夜間運転を余儀なくされた経緯

クサールギレンのバギートリップは必見。詳細はまた別記事で紹介します。

Ksar Ghilane(クサールギレン)でクワッドバイク(バギー)砂漠ライドを終えた後、道のりにして200km近く離れたKsar Hadada(クサールハダダ)のクサール宿へ車で移動しようとしていました。

しかし、盛りに盛った旅程計画故、当初のプランから2時間近く遅れてKsar Ghilaneを出発することになってしまいました。砂漠でのクワッドバイク体験があまりにも素晴らしく、予定よりも長時間楽しんでしまったのが原因でした。

くサール議連を出発る前にすっかり日没間際に

元々、砂漠エリアでの夜間ドライブは危険だからやめておけ、とネット上の各種フォーラムで各方面から口酸っぱく言われていました。実際、このシリーズでも私自身が何度も警告してきたことです。

Ksar Ghilaneでクワッドバイクを貸し出してくれたショップオーナーに、ここからKsar Hadadaまでの夜道を運転することは現実的かと聞いたところ、きっぱりとNOと返ってきました(笑)。現地の人でさえそう言うのですから、その危険性は推して知るべしです。

それでも、本日の最終目的地であるクサール宿へと向かわなければならず、危険を承知で夜道を走るしかない状況でした。

安全を考慮したルート選択

最短ではないものの、なるべく安全そうなルートを選択

夜間運転を実行するにあたり、慎重にルート計画を練ることにしました。当初はKsar GhilaneからKsar Hadadaを最短で結ぶ名もなき道を利用する予定でしたが、この道は番号すら振られておらず、あまりにも未知数すぎるという判断に至りました。

途中で砂によって道路が断たれていたり、通行不可能になっている可能性もあるでしょう。最悪の場合、夜間の砂漠で立ち往生することになりかねません。

そのため、そのルートよりも10分以上到着が遅れるものの、安全を見て北に大回りをする幹線ルートを選択することにしました。もっとも、幹線とはいっても市街地など通らず、100km近くにわたり商店やガソリンスタンドの一つもないような砂漠地帯を突っ切るような道なのですが。

出発:まだ明るいうちに可能な限り進む

暗くなる空を横目に、ラクダもお眠りモード

とにかく暗くなる前に可能な限り進もうと、早めにKsar Ghilaneのオアシスを出発しました。両脇から砂が覆いかぶさろうとしている道路をひたすら進むこと十数分ほど、夕日が我々の背後、Ksar Ghilane方面の地平線に沈んでいく光景が目に飛び込んできました。

夕暮れ時の砂漠道が思わぬハイライトに

その光景があまりにも美しかったのです。前後数kmにわたりただただまっすぐの道が続いていく砂漠の中の一本道、その空間にいるのは我々の車と、それを後ろから照らす真っ赤な夕日のみ。真っ赤な光を浴びながら一本道を駆け抜ける瞬間は、この旅のハイライトとなりました。

360度見渡す限りの砂漠の中で、地平線に沈む巨大な夕日を背に受けながら走る体験は、言葉では表現しきれない感動的なものでした。

夕日を眺めながらのんびりドライブしたい気持ちを抑え、明るいうちになるべく長距離車を疾走させます。

闇の中へ:真っ暗闇での走行開始

そんな感動に浸っていたら、夕日が完全に沈んでしまいました。このまま真っ暗になるのも時間の問題です。まだ明かりがあるうちに可能な限り前へ前へと車を進めましたが、いつしかあたりは闇の中へと変わっていきました。

そして気づいたときには、周囲には街灯一つなく、反射板も全くない文字通りの真っ暗闇でした。前回の記事でも触れましたが、チュニジアの地方道路にはインフラが整備されていない区間が多数存在します。それを夜間に体験するのは、想像以上に恐ろしいものでした。

幸いにも私はレーシックでかなり視力が良くなっていたので、真っ暗闇の中でもハイビームを頼りに何とか走行することができました。しかし、やはりクラックやバンプの予知は日中と比べて格段に難しくなりました。道路の損傷を発見したときには、もう目の前という状況が何度もありました。

砂漠の住人たち

時々対向車がビュンと横を抜けていきます。こんな真っ暗なのによくそんなスピードが出せるな、とちょっとびっくりしました。彼らの運転技術には正直驚かされました。

しかし一方で、彼らの存在は、この道がこの先も問題なく続いているという証拠でもありました。ある意味で安心しながら進んでいくことができました。現地の人々が通っているということは、少なくとも道路は通行可能な状態だということです。

そんな中、時折車道を左右に横切る小さな白いものがあることに気づきました。よく目を凝らすと砂漠ネズミのようです。ある一帯でかなりこれらが出現しました。

普段は都会で気持ち悪く感じるネズミですが、ここでは愛らしく感じてしまいます。砂漠という過酷な環境で生きる小さな生命たちに、なぜか癒されました。ただし、これらの小動物も急に道路に飛び出してくる可能性があるため、速度は控えめに保つよう注意しました。

砂漠の夜の美しさ

目的地までの半分を過ぎたあたりで、窓の外の星空がとても美しいという話に。ふと車を停めて、車から降りてみることにしました。

周りを見渡すと満天の星空、天の川もうっすらと見えてとても幻想的でした。人里と離れた砂漠だからこそ、これほど透き通って見えるのでしょうか。都市部では決して体験できない、圧倒的な星空の美しさでした。

横に目をやると、なぜか真っ赤に染まった大きな月が輝いています。これがチュニジアの夜か、と感動しました。他の車に追突される恐れがあったので車の灯火を完全に消すことはできませんでしたが、それでも暗闇の中でチュニジアの幻想的な夜を楽しむことができました。

第二の太陽のような赤い月に、思わずスターウォーズ情緒が高まります。

この瞬間、夜間運転の危険性を十分に理解しながらも、同時にこの体験ができて良かったという複雑な気持ちになりました。

目的地への到着:ホッとした瞬間

そうこうしていると、Ksar Hadadaが近づくにつれ、だんだんと集落が見えてきました。ここまでくればだんだんと反射板や街灯もあり、気持ちが楽になってきます。文明の光がどれほどありがたいかを実感した瞬間でした。

最終的に、安全運転や途中での星空観賞などの影響もあり少し遅れて、2時間のドライブを経てKsar Hadadaに到着しました。無事に宿に着いたときの安堵感は、言葉では表現できないほどでした。(ちなみに、Ksar Hadadaでの宿泊体験は下記記事でレポートしてますので、合わせてご覧ください。)

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振り返り:運が良かっただけかもしれない

今思うと、ただ運が良かっただけかもしれませんが、結果的に何事もなく夜間ドライブを完遂することができました。しかし、もしあの時、番号のついていない道路を選択していたら一体どうなっていたでしょうか

考えるだけでも恐ろしいことです。道路が砂で埋まっていたり、道を見失ったりしていたら、砂漠の真ん中で一晩を過ごすことになっていた可能性もあります。

チュニジアの夜の二面性

今回の体験を通じて、チュニジアの夜には二つの顔があることを実感しました。一つは、街灯も反射板もない真っ暗な道路での運転という、極めて危険な側面です。これは決して軽視してはならない現実的なリスクです。

もう一つは、満天の星空、地平線に沈む夕日、砂漠の静寂といった、都市部では決して体験できない美しさです。この美しさは確かに感動的でしたが、それと引き換えに負うリスクがあまりにも大きいことも事実です。

まとめ:夜間運転への現実的なアプローチ

結論として、チュニジア砂漠地帯での夜間運転は決定的に不可能というわけではありませんが、地元民でも敬遠する危険には変わりありません。今回の体験が証明しているように、適切な準備と慎重な判断があれば実行可能ではありますが、それでもリスクは常に存在します。

基本的には夜間ドライブは避けて日中のみの移動とすべきです。これがチュニジア旅行における鉄則であることに変わりはありません。旅程計画を立てる際は、必ず日中の移動完了を前提としたスケジュールを組むことが重要です。

しかし、万が一夜間運転する必要が生じた場合は、安全運転を心がけつつ、幹線ルートを中心としたルート選択を試みるべしです。今回の体験で学んだように、未知の道路や番号のない道路は絶対に避け、たとえ遠回りになっても確実に通行可能な主要道路を選択することが生死を分ける判断となり得ます。

この記事が、チュニジアでの安全な旅行計画の一助となれば幸いです。美しい思い出と共に、無事に帰国できることを願っています。

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