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マルセイユからボートで「カランク」へ① 南仏屈指の透明な海を全力で泳ぎ倒して来たレポート【準備・出発編】

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南フランス・プロヴァンス地方を訪れたなら、絶対に見逃せないのが「カランク」です。地中海の青い海と断崖絶壁が織りなす絶景、そして何より透明度抜群の海での遊泳体験は、一度味わったら忘れられない特別な思い出になります。

今回は、そんなカランク訪問・体験レポートの第一弾として、準備・出発編をお届けします!

カランクとは?南仏が誇る絶景スポット

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カランク国立公園(Calanques)とは、マルセイユ近郊の地中海沿岸に点在する入り江のことです。石灰岩の白い断崖に囲まれた美しい入り江は、まるで天然のプールのような透明度を誇り、ヨーロッパ屈指の美しさとして知られています。現在は国立公園にも指定されており、自然保護の観点からも重要な場所となっています。


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リアス式海岸」という言葉がしっくりくるような地形で、氷河によって削られた北欧のフィヨルドとは成り立ちが異なりますが、断崖に囲まれた入り江という景観は確かに似ています。ただし、カランクの魅力は何といってもその温暖な気候と泳げる美しい海。地中海性気候のおかげで、夏場は最高の海水浴スポットとなるのです。

ボートツアーという賢明な選択

今回の旅行ではレンタカーを借りていたのですが、事前に調べてみると、ハイシーズン中はカランクエリアで厳しい交通規制が実施されていることが判明しました。環境保護の観点から車両の進入が制限されており、レンタカーでのアクセスは非常に困難です。

さらに、遠く離れた駐車場ですら朝の早い時間に満車になってしまうことが多く、仮に車で行けたとしても、そこから各カランクまでは片道1時間以上のかなりハードなハイキングが必要になります。岩場の多い山道を歩くことになるので、体力に自信があっても相当な覚悟が必要です。

そこで選択したのが、マルセイユからのボートツアーです。海からアプローチすることで、陸路では絶対に見ることのできない角度からカランクの絶景を楽しめるうえ、一日で複数の入り江を効率よく回ることができます。疲労も最小限に抑えられ、体力を温存して思う存分泳ぎに集中できるのも大きなメリットでした。

利用したのは「Bleu Evasion」

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数あるボートツアー会社の中から選んだのは「Bleu Evasion」です。選定理由は、口コミサイトでの評価が高かったことと、少人数制でアットホームな雰囲気を重視していたからです。大型の観光バスで大勢の観光客と一緒に回るツアーではなく、もっとパーソナルな体験を求めていました。

www.bleuevasion.com

人気シーズンは予約が殺到するため、事前予約は絶対に必須です。ツアーは朝の便、昼の便、夕方の便など時間帯別に設定されており、ボートのサイズも8人乗り、10人乗り、12人乗りなどから選択できます。

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今回私たちは朝の10人乗りの便を利用しました。朝の便を選んだ理由は、海の透明度が最も高い時間帯だから。午後になると風が強くなったり、他のボートが増えて海が濁ったりする可能性があるため、綺麗な海で泳ぎたいなら朝一番がベストチョイスです。3週間前の時点ではまだまだ残席に余裕がありましたが、余裕を持って予約しておくことをおすすめします。

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ちなみに予約時のシステムが少し面白く、一般的な個人情報やウェットスーツの必要有無などが聞かれる他に、「当日はとにかく泳ぎたい派か」「船の上でローズシャンパンを飲みたいか」などユニークな選択肢がありました。私たちはもちろん両方に「YES」と回答!

このあたり、フランスらしいセンスを感じる予約システムで、期待が高まります。

集合場所は要注意!旧港での迷子トラブル

予約完了後は、当日の集合場所を示す詳細なマップが送られてきます。私たちはマルセイユ旧港(Vieux Port)発のプランで申し込みました。

ここで大きな注意が必要なのは、旧港は想像以上に広大なエリアだということです。観光地として整備された美しい港には、レストラン、カフェ、お土産屋さんなどが立ち並び、まるで一つの街のような規模があります。その中で指定されている特定の乗り場に行かないといけないため、事前に詳細位置をGoogle Mapなどで確認しておかないと確実に遅れます。

徒歩で歩いて回ると30分ほどかかる、意外と大きな港

私たちも実際に道に迷ってしまい、朝の慌ただしい時間帯に港をウロウロすることになってしまいました。ギリギリの到着となり、少し焦った状態でのスタートとなってしまったのは反省点です。港の係員さんに聞いても、複数のボートツアー会社があるため、すぐには正確な場所を教えてもらえないこともあります。時間に余裕を持って、事前の下見をしておくのがベストですね。

当日の準備

当日は朝9時に集合し、いよいよ乗船、出発です。乗船時にはあらかじめ水着に着替えておいたうえで、ホテルからTシャツを上に着て乗り込みました。

このあたり、ラフな格好で動き回ることを考えると、港のすぐ目の前のホテルを取っておくのが断然おすすめです。ツアー側は更衣室などを提供してくれないので、ホテルで準備を済ませてから向かうのがベストです。おすすめのホテルについては、また別記事で詳しく紹介しますね。

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我々のボートを目指します

さっと脱いで泳げる格好と、最小限の荷物をドライバッグに詰めて持参しました。船に乗る前にサンダルを脱ぎ、裸足で乗船します。

スタッフさんからは、私たちのボートは赤いやつだよ!と指示を受け、赤いボートを目指す10人の参加者。

え、もしかしてこのボート?流石にアットホーム過ぎない?と困惑する一同に、さらに先の赤いボートを目指して!とすかさず訂正するスタッフさん。参加者から思わず笑みがこぼれ、ちょっとしたアイスブレイクになりました。

こちらが今回乗船するボート。ちょうど10人乗りサイズ。

船の上には、ドリンク類はもちろん、フィン、シュノーケル、ウェットスーツまで用意されていました。備えはバッチリです!このあたり、自分で用意しなくて良いのは本当に楽ですね。重い荷物を持ち歩く必要がないのは気が楽に感じますね。

フレンドリーなキャプテンのブリーフィング

船の上では、キャプテンが英語とフランス語でブリーフィングを行ってくれます。彼女は安全ルールや当日の進行についてだけでなく、船上からの見どころについても教えてくれました。そしてボートの運転や参加者の安全管理もすべて一人でこなす敏腕です。

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フランス人キャプテンの陽気で親しみやすい人柄も、旅の楽しさを倍増させてくれます。準備が整ったところで、いざ出発です!

次回は絶景カランクでの泳ぎ体験をレポート

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いよいよマルセイユの港を出発し、地中海の青い海へと向かうボート。次第に見えてくる白い断崖と透明な海の絶景に、期待が高まります。

次回の記事では、実際にカランクに到着してからの泳ぎ体験、絶景ポイント、そして船上でのローズシャンパンタイムまで、詳しくレポートしていきます。

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