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マルセイユからボートで「カランク」へ② 南仏屈指の透明な海を全力で泳ぎ倒して来たレポート【水上編】

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前回の準備編に続き、いよいよカランクツアーの本格スタートです!今回参加したのは、マルセイユ旧港を出発後、Réserve Naturelle de l'Archipel de Riou(リウ諸島)に寄り、Calanque de Sugion(シュジオン)で泳ぎ、Calanque de Sormiou(ソルミウ)で泳いで、マルセイユに帰還する、という計3時間強の午前ツアー。楽しみで仕方ありません!エンジンの音が響き、徐々に陸地から離れていく感覚がたまらなくワクワクします。

前回記事もあわせてごらんください!

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海上から見るマルセイユの新たな魅力

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マルセイユ旧港を出ると、海の上から見るマルセイユの街並みがまた格別でした。普段は陸地から見上げている建物や教会が、今度は海から見上げる形となり、全く違った表情を見せてくれます。

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Monument aux héros et victimes de la merというマルセイユの名物記念碑。陸からでは気づかなかった建物も、海上からの視点だと新たな発見の連続でした。

キャプテンの解説

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キャプテンが船を操縦しながら、様々な場所について詳しく解説してくれます。「この場所はかつて戦争の舞台になった」「この建物は映画『フレンチ・コネクション』のロケ地として使用されて有名になった」などなど、単なる観光案内を超えた歴史的背景まで教えてくれるのが素晴らしかったです。

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特に興味深かったのが、Île d'Ifという小さな島に建つChâteau d'Ifという城の話。海に浮かぶ小さな島にこんな立派な城を建てたものだと感心していると、キャプテンの解説によると、ここはかつて監獄として使用されていたそうです。インペルダウンのような設定で、現実にこんな場所が存在していたとは驚きでした。

自然保護区「リウ諸島」に立ち寄り

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エンジンを強めて、びゅんとReserve Naturelle de l'Archipel de Riou(リウ諸島)の小さな島々に到着します。とは言っても、ここは海上から眺めるだけ。特別な許可がないと上陸できない国立公園なのだそうです。


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リウ諸島は162ヘクタールの広さを持つ4つの主要な島(リウ、メール、ジャレ、プラン)と約10の小島からなる自然保護区で、フランス本土沿岸で唯一の無人島群だそう。320種類以上の植物が確認されており、そのうち18種が法的保護対象となっている貴重な生態系を持っています。

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石灰岩の織りなす急峻な地形がなんとも素晴らしく、緑豊かな植生と垂直にそそり立つ断崖絶壁が独特の景観を見せています。

ちなみに、古代ローマ時代の沈没船の遺跡があり、発見された古代の壺がマルセイユのローマ時代ドック博物館に展示されているなど、歴史的価値も非常に高い場所です。

第一遊泳ポイント「カランク・ド・シュジオン」へ

さて、ここまでがこのツアーのイントロみたいなもの。ここからが本番です!いよいよ待ちに待った泳ぎタイムに向かいます。

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泳ぎポイント1つ目の、Calanque de Sugionへ(シュジオン)向かいます。スピードを上げて走っていたボートが、だんだんと減速していきます。そしてしばらくすると、水深が浅くなってきたのか、今まで深い青色だった海が徐々にエメラルドグリーン色に変わっていきます。

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期待していた通りの美しい色合いに、船上のみんなもにこやかに。私たちのボート以外にも、ちらほらボートやカヤックが見えます。カヤックの人たちは一体どうやってここまで来ているんだろうと不思議に思いました。マルセイユからカヤックでここまで漕いできたとしたら、相当な体力と技術が必要でしょう。

ちょうど良い場所にボートを停泊させると、いよいよ待望の泳ぎタイムの開始。キャプテンが、「ボートの中にあるフィンやシュノーケル、ウェットスーツは自由に使っていいよ」と案内してくれました。f:id:ymdxd:20250912205555j:image

周りを見回すと、遊泳ポイントにはすでに泳いでいる人たちの姿が見えます。カランクならではの美しい石灰岩が織りなす岩山には、タオルを敷いて寝そべりながらピクニックを楽しんでいる人たちもいました。まさに地中海らしい、のんびりとした休日の光景です。

「我々もせっかくならば泳ぎを楽しみつつ、少し岩山に上陸して現地流のピクニックも楽しんでみようか」なんて考えが頭をよぎります。フランス人たちの過ごし方を見ていると、ただ泳ぐだけでなく、この美しい自然環境全体を楽しんでいるのがよく分かります。

装備を手に取ってみると、普段ダイビングで使用するプロ仕様のものと比べて少しチープな作りでした。本格的にシュノーケリングやダイビングを楽しみたいガチ勢の方は、マイギアを持参した方が良いかもしれません。とはいえ、カジュアルに楽しむ分には十分な品質です。

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ギアを装着し、いよいよ水の中へ飛び込む準備が整いました。船べりから見下ろすカランクの海は、底まで透けて見えるほどの透明度。期待が最高潮に達します。

次回はついに遊泳体験をレポート!

かなりもったいぶってしまいましたが、次回はいよいよ、実際に海に飛び込んでからの遊泳体験、水中で見た美しい光景、そして2つ目の泳ぎスポット「カランク・ド・ソルミウ」での体験まで詳しくレポートします。南フランスの秘境での特別な泳ぎ体験を、どうぞお楽しみに!

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