前回の記事では、中国の鉄道チケット予約の激しい争奪戦について詳しくお伝えしました。携程旅行(Ctrip)アプリを使い、発売開始と同時にスマホにかじりついて予約ボタンを早押し。日曜深夜発という比較的空いていそうな便でも、あっという間に売り切れてしまうという現実に直面しました。
幸いにも私は無事に寝台のチケットを確保できましたが、これで安心してはいけません。快適な列車旅を実現するには、事前準備が何より重要です。特に中国の寝台列車は、日本の寝台列車とは勝手が違います。車内での過ごし方も、必要な持ち物も、現地ならではの文化があるのです。
今回は、実際の乗車前にどんな準備をしたのか、何を持参すべきなのか、そして現地調達したローカルアイテムについて詳しくレポートします。月光を浴びながらの酒盛りという夢を叶えるべく、様々な準備を進めていきました。
前日に紙チケットを発券:バタバタを避ける選択

予約争奪戦を制して無事にチケットを確保したら、次は実際の乗車に向けた準備です。今回、私は事前に前日のうちに有人カウンターで紙のチケットを発券しました。
当日は青海湖やチャカ塩湖を巡るツアーから夜中に西寧へ戻る予定だったため、バタバタしたくなかったのが理由です。実は、チケットの発券は乗車駅である必要はなく、どの駅の窓口でもOK。私は別の切符と一緒に、蘭州西駅で発券しておきました。
パスポートを提示すれば、取票号(予約番号)を元にスムーズに紙のチケットを受け取れます。当日慌てて窓口に並ぶ必要がないので、時間に余裕のある旅程なら前日発券は本当におすすめです。
月光を浴びながらの酒盛りに向けた準備
せっかくの寝台列車旅、ただ寝るだけではもったいない。月光を浴びながら車窓の景色を眺めつつ、酒盛りをしたい。そんな夢を実現すべく、まずはお酒を調達しました。


青海省海南蔵族自治州に立ち寄った際に見つけたのが、ローカルの青稞酒(チンカージョウ)ビールと、見た目ががっつり毒々しい青稞酒。チベット文字でもパッケージデザインがしっかり描かれており、ローカル感たっぷりです。青稞とは大麦の一種で、チベット高原の伝統的な醸造酒。これを列車で味わえるなんて、なんとも贅沢ではないですか。

おつまみも現地調達にこだわりました。ヤクのビーフジャーキー、ヤクのミルクキャンディー類、そして各地で見つけた様々なご当地スナック。これらを車窓の景色と共に楽しむのが、今回の旅の密かな楽しみでした。
中国列車旅の必須アイテム:紙コップと温水器文化
中国の列車旅で絶対に欠かせないのが紙コップです。鉄道の車内には温水器(お湯サーバー)が設置されているため、これが大活躍します。

紙コップと共に用意したのが、タブレットタイプの茶葉。これで車内でお茶を楽しむことができます。中国茶を淹れながら、ゆっくりと景色を眺める。なんとも風流な時間の過ごし方です。
そして、カップヌードル。中国の列車内では、温水器でお湯を注いでカップヌードルを食べるのがオツらしいのです。前日に立ち寄った蘭州で、せっかくならばとおいしそうな蘭州ラーメンのカップヌードルを購入しました。本場の味を列車で再現できるなんて、期待が高まります。

そして忘れてはいけないのが、ひまわりの種。列車の中でボリボリとひまわりの種をかじるのがローカル流なのだとか。中国の列車旅を見ていると、確かに多くの乗客がひまわりの種の殻を器用に剥きながら時間を過ごしています。
ならばと私も用意しておくことに。この小さな準備が、現地の人々との距離を縮めるきっかけになるかもしれません。
意外な必需品:コンセントハブが大活躍
そしてもう一つ、予め日本から持参していたアイテムが結果的に大活躍しました。それがコンセントハブです。
寝台車内には限られたコンセントしかありません。特に敦煌線のような古い車両では、部屋に一つしかないコンセントを、他の乗客とシェアする必要があるのです。なんでもスマホで完結する現代では、充電は死活問題。このコンセントハブがあったおかげで、他の乗客とスムーズにコンセントを共有でき、これがきっかけで会話が弾み、打ち解けることができました。
旅先での出会いは、こんな些細なアイテムから始まるものです。コンセントハブという小さな気遣いが、忘れられない交流のきっかけになるとは思ってもみませんでした。
快適さを求めるなら:オプショナルアイテム

人によっては、車内で履くようのスリッパを持参したり、潔癖気味の人は布団を覆う用の簡易シートを持参する場合もあるそうです。確かに、長時間の移動を快適に過ごすには、こうした配慮も大切でしょう。
私はとにかく軽量を目指したバックパッカースタイルだったので、この辺りは用意せず、必要最低限のサニタリーグッズのみに留めました。ただ、体を拭く用のウェットティッシュなどは持参した方が良かったかもしれません。車内で少しリフレッシュしたい時に役立ちそうです。
汗拭きシートやデオドラント、歯磨きセットなど、最低限の身だしなみグッズがあれば、翌朝も気持ちよく目覚められるはずです。
いざ、西寧駅から乗車!

そんなこんなで準備を済ませ、紙の切符を手に鉄道駅へ向かいました。到着したのは出発の30分前。余裕を持った行動は、旅を快適にする基本中の基本です。

駅構内で列車の到着を待ちながら、これから始まる旅に思いを馳せます。発車15分前くらいになると、列車がプラットフォームへ到着し、乗車可能になりました。

さあ、いよいよ列車とご対面です!私の乗るべき車両も発見し、いよいよ車内へと足を踏み入れます。果たして、中国の寝台列車はどんな空間なのか。月光を浴びながらの酒盛りという夢は叶うのか。
次回は、実際の車内の様子や乗車体験を詳しくレポートします。お楽しみに!
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