定番ツアーはもう飽きた?ローカル旅行情報発信サイト「コスパトラベル」

パッケージツアーやガイドブックに頼った旅行に飽きた大の旅行好きの方々向けに、ローカル&コスパの良い旅行情報を集めたポータルサイト

シルクロードの砂漠で一夜を過ごす!敦煌砂漠キャンプ・テント泊レポート①【予約・到着編】

記事内にはスポンサーリンクが含まれる場合があります。

今回宿泊した敦煌云飞月特色沙漠露营帐篷特色民宿

敦煌といえば莫高窟、月牙泉、鳴沙山といった観光スポットが有名だが、せっかく砂漠の町を訪れるなら、本格的な砂漠体験をしたいと思っていた。ホテルに泊まって観光地を巡るだけでは、どこか物足りない。シルクロードの要衝として栄えたこの町で、砂漠に没入する特別な体験ができないだろうか。

そんな思いで調べていたところ、砂漠の中に泊まれるキャンプ場の存在を発見。正直、最初は本当に大丈夫なのかという不安もあったが、これが想像をはるかに上回る経験となった。そこで本シリーズでは、敦煌での砂漠ステイの全貌をレポートしていく。

砂漠キャンプ場を探す:小紅書で情報収集

計画にあたり、まずは中国版Instagram「小紅書」で砂漠キャンプの情報を収集開始。検索してみると、確かに敦煌周辺にはいくつもの砂漠キャンプ場があることが分かった。投稿された写真を見ると、どれも魅力的で選ぶのに迷ってしまう。

次にCtripやTrip.comで実際に予約可能な施設を探してみたが、ここで現実の壁にぶつかった。多くのキャンプ場が「中国人限定」となっているのだ。中国のIDが必要だったり、中国語での対応しかできなかったりと、外国人には想像以上に敷居が高い。このあたり、過去に福建土楼での寝泊まりに挑戦した時と勝手が同じだ。

スマホの画面を何度もスクロールしながら、これもダメ、あれもダメと落胆を繰り返す。せっかく期待していたのに、このまま普通のホテル泊になってしまうのか...。

外国人OK!敦煌云飞月特色沙漠露营帐篷特色民宿に決定

諦めかけていた時、ついに外国人対応可能なキャンプ場をいくつか発見。その中でも立地と価格のバランスを考慮し、「敦煌云飞月特色沙漠露营帐篷特色民宿」に決定した。

このキャンプ場の魅力は、市街地からも月牙泉からもそれぞれ8km程度離れていること。GoogleMapで見ると、本当にぽつんと砂漠の中にある。一見不便に思えるが、これこそが求めていた「砂漠の中の没入感」を実現してくれる立地だ。観光バスも団体客も来ない、本当の砂漠の静寂を体験できるはずだ。

せっかくならば、と最も簡素なキャンピングテントを予約

予約完了後も心配で、念のためWeChatでメッセージを送る。私は外国人ですが大丈夫ですかという内容で。緊張しながら返事を待つと、問題ありませんという返事。ホッと胸をなで下ろした。

いざキャンプ場へ

当日の午後、ついにキャンプ場へ向かう時がやってきた。DiDiアプリで配車を依頼すると、運転手さんが少し困惑した表情。本当にそんな場所に行くのかという顔をしている。不安になったが、もう後には引けない。

市街地から鳴沙山方面へ向かう幹線

市街地を抜けると、景色がどんどん荒涼としてくる。アスファルトの道路から砂混じりのダート道へ。車窓から見える建物もまばらになり、本当に砂漠に向かっているんだという実感が湧いてくる。

そして予想通り、DiDiは正確な目的地に連れて行ってくれなかった。別のキャンプ場前でここだよと降ろされる。運転手さんもたぶんこの辺りという感じで、正直不安になった。しかしこれが結果的に、最高の体験の始まりとなった。

10分の徒歩が最高のアペタイザーに

スマホGPSを頼りに歩き始める。砂混じりの道を重いバックパックを背負って歩くのは思った以上にしんどい。9月とはいえ、日中の敦煌はまだ暑い。汗がじわじわと背中を伝う。

でも、この10分間の徒歩が本当に素晴らしかった。

右手には美しい砂丘がどこまでも続き、左手には緑の農地が広がっている。敦煌の市街地では決して見ることのできない、生々しい自然の景色。商業ビルも観光バスもない、シルクロードの原風景がそこにあった。

道中で出会ったラクダたちとの遭遇は忘れられない。木陰で休憩中のラクダが、重いバックパックを背負ってヨタヨタ歩く私を見て、明らかになんだこいつという表情。好奇心いっぱいに首を伸ばして見つめてくる。

シルクロードの実りの季節

歩いていると、農地では大きなぶどうがたわわに実っているのを発見。房が手のひらほどもある巨大なぶどうだ。新疆ウイグル自治区で見たのと同じような品種だろうか。思わず手を伸ばしたくなるが、人様の農地、さすがに我慢。でもその甘い香りが風に乗って漂ってくる。

そして道端に点在する、ふわふわとした白い花をつける低い草。これが綿花なのだろう。実際に触ってみると、本当にふわふわで柔らかい。綿から糸を紡ぎ、シルクロードで交易されていた時代に思いを馳せる。教科書でしか知らない「綿花」が、こうして目の前にあることに感動した。

このあたりには同じような砂漠キャンプ場がいくつも点在している。どれも規模は違うが、みんな砂漠の中にテントを並べている。選択肢がたくさんあるのは面白い。

到着

汗だくになりながらようやくキャンプ場に到着すると、入り口で強面のお兄さんが待っていた。鋭い眼光でタバコを吸う様はまさに屈強な青年といった印象。

私は予算を抑えるため、一番安い100元程度のベーシックなキャンピングテントを予約していた。サイトの写真を見る限り、組立式のかなり小さなテントで、まさにサバイバル体験という感じ。果たして砂漠の真ん中で一夜を過ごすとは、どんな体験になるのだろうか。

第1回まとめ:いよいよ砂漠体験の始まり

敦煌での砂漠キャンプ体験、予約から到着まで思っていたよりもスムーズに進んだ。外国人対応の壁はあったものの、事前に確認を取ることで安心して利用できた。

砂漠の太陽が少しずつ傾き始める中、期待と不安で胸が高鳴る。次回からは、砂漠の中での滞在・散策の様子をレポートする。

www.kosupatravel.com

お知らせ:2026年版中国旅行情報シェア・質問・ディスカッション用LINEオープンチャット開設

中国のビザフリー制度、2026年末まで延長されましたね!この度、より有益で詳細な情報発信や、中国旅行に関してお困りの方々からの個別質疑応答を行えるよう、LINEオープンチャットを新設しました!現地の様子についてより詳細に知りたい方や、情報収集をしながら効率的に中国旅行を楽しみたいと計画中の方、その他ご質問・ご相談のある方はぜひご参加くださいませ!

line.me

ビザ免除制度・トランジット特例に関する関連記事:

www.kosupatravel.com