
コートダジュールを旅したことがある方なら、誰もが一度は経験するであろうホテル料金の高さ。ニースやモナコはもちろん、最近ではマントンのような比較的落ち着いた街でも、シーズン中は驚くような価格に跳ね上がります。
「せっかく南仏に来たのだから、海の見える素敵なホテルに泊まりたい。でも予算には限りがある...」
そんな悩みを抱えながらマントンのホテルを探していた私が見つけたのが、今回ご紹介するLe Balmoral です。ビーチフロントという立地、可愛らしい内装、そして料金も比較的抑えられる。マントン滞在の拠点として、なかなか良い選択肢でした。
Hôtel Le Balmoral:歴史あるパレスホテルの面影

Le Balmoralは1859年創立という、160年以上の歴史を持つホテルです。かつては「パレス」と呼ばれた高級ホテルの系譜に属する建物で、Belle Époque(ベル・エポック、美しき時代)期の面影を今も残しています。
19世紀後半、マントンが高級療養地・観光地として発展していった時代に建てられたこの建物は、外観に当時の優雅さが漂います。内部は現代的に改装されていますが、天井高のある開放的な空間設計や、海に向けた大きな窓など、旧来の建築が持っていた快適性は今も活かされています。
過度なラグジュアリーではなく、歴史性と手頃な価格帯が両立している点が、このホテルの特徴。
ホテルはマントンの中心部、フェリックス=フォール通りに面しており、目の前はすぐ地中海。旧市街へも徒歩数分、マントン・ガラヴァン駅(鉄道駅)やバス停も徒歩圏内という抜群の立地です。
実際の滞在の様子
到着〜チェックイン
ここからは、より詳細なレビューをするため、実際の滞在の様子を綴っていきたいと思います。

マントン駅(マントン・ガラヴァン駅)からホテルまでは徒歩約10分。海沿いの道を歩いていくと、Belle Époque期の雰囲気を残す優雅な建物が見えてきます。それがLe Balmoralでした。
クリーム色の外壁、整然とした窓の配置。歴史を感じさせる建物です。入口を入ると、明るいロビーが迎えてくれました。

チェックインを済ませ、部屋の鍵を受け取ります。3階の海側バルコニー付きルーム。エレベーターで上がって、部屋へ向かいます。
部屋でくつろぐ

ドアを開けると、パステルカラーの部屋が迎えてくれました。まずリビングゾーンがあり、その奥にベッドルーム。窓も大きいため、開放感があります。

荷物を置いて、まずバルコニーへ。扉を開けると、目の前に地中海の青が広がっていました。遮るものが何もなく、海が一望できます。あいにくチェックイン当日は曇天でしたが、移動で疲れた身体を奮い起こして外に出るまでもなく、部屋の中にいながら地中海の風を感じられたのは非常に嬉しいポイントでした。

バルコニーには椅子が4脚置いてあり、広々。ここで過ごす時間が良さそうだな、と思いました。部屋の窓配置も、海に向けた設計になっていて、室内からも海が見えます。観光客では、古い建築ほど景色の良いロケーションを陣取っているケースが往々にして見られますが、ここも類に漏れず。
ビーチサイドのレストラン

夜ご飯は、ホテルのすぐお隣にあるレストランへ。ビーチサイドに並ぶテーブル席があったので、そこを選びました。

海風に吹かれながら、カモメが近くを飛び交う中での食事。メニューはイタリアンテイストの地中海料理。マントンはイタリア国境に近いため、イタリアの影響を受けた料理も多いです。新鮮なシーフードパスタ、地元のワイン、レモンのデザート。

目の前には静かに波打つ地中海。遠くには灯りがともり始めた街並み。こちらに食べかすを狙っているカモメと何度も目が合って、思わず笑ってしまう。そんな何気ない時間が、とても贅沢に感じました。

バルコニーでの朝時間
翌朝、カーテンの隙間から光が差し込んで目が覚めました。時計を見ると7時過ぎ。バルコニーの扉を開けると、真っ青な空と海が広がっていました。

前日も決して天気は悪くなかったのですが、この日は格別。雲ひとつない青空、キラキラと光る海面。朝日が海を照らし、ポカポカと暖かい光が気持ち良い。
部屋でコーヒーを淹れて、バルコニーの椅子に座ります。海を眺めながらのコーヒータイム。何も考えず、ただ海を見つめ、波の音を聞き、コーヒーを飲む。そんなシンプルな時間を過ごしました。

朝食会場は、ホテル内のレストラン「L'Horizon」。1階にあり、海を望む窓が特徴的な空間です。
テラス席もあったのですが、この日は朝から暑かったので、室内の席へ。それでも大きな窓からは海が見え、開放的な雰囲気でした。

ビュッフェ形式の朝食は、焼きたてのクロワッサンやバゲット、地元の養蜂家が作る蜂蜜、伝統的なジャム、フルーツ、チーズ、ハムなど。マントン産レモンを使ったジャムが美味しかったです。爽やかな酸味と甘みが、朝にぴったり。
地域産品を使った朝食は、マントンという土地を味覚を通して感じられる時間でもありました。
コーヒーを飲みながら、今日の予定を考えます。マントン旧市街の散策、ビーチでのんびり過ごす時間。ホテルが近いから、いつでも戻ってこられるのが楽でした。
街歩き:ホテルをベースに

朝食後、ホテルに荷物を置いたままマントン散策へ。ホテルから旧市街までは徒歩10分ほど。坂道を登っていくと、カラフルな建物が立ち並ぶ旧市街の入口に到着します。

石畳の細い路地、パステルカラーの壁、窓辺に飾られた花々。イタリアとフランスの文化が混ざり合った、マントンならではの景観です。迷路のような路地を登っていくと、マントンの街とその向こうに広がる地中海が見渡せました。この景色を見るために坂道を登った甲斐がありました。詳しい街レポは、また別記事でじっくり綴らせていただきますね。

旧市街を散策した後は、海岸沿いのプロムナードへ。ビーチには日光浴を楽しむ人たちの姿が。私もしばらくビーチで過ごし、地中海の穏やかな波を眺めました。
昼過ぎ、少し疲れたのでホテルに戻ります。ベースとして近い立地なので、気軽に戻れるのが便利です。部屋に戻ってバルコニーで休憩、また出かける、という過ごし方ができました。

なお、荷物はチェックアウト後もフロントで預かってくれます。荷物の多い旅行者でも安心して利用できますね。
まとめ:マントン滞在のベースとして
Le Balmoralでの滞在を振り返ると、マントン観光の拠点として使いやすいホテルでした。
コートダジュールのホテル料金に悩んでいる方、マントンで使いやすい滞在先を探している方に、Le Balmoralは良い選択肢だと思います。
マントンという落ち着いた街で、地中海の美しさを感じながら過ごす滞在。Le Balmoralは、そんなコートダジュール旅行の拠点として機能してくれました。
マントン滞在の参考になれば幸いです。