前回の記事「【最新解説】中国行き飛行機で運休・欠航が相次ぐ今、中国旅行は大丈夫なのか?安全性・リスクを徹底考察」には、思った以上に多くの反響をいただいた。「まさに来月予約していた便が運休になった」「どの航空券を選べばいいか分からない」といったコメントが寄せられ、多くの旅行者がこの問題に直面していることを実感した。
そこで今回は、特に避けるべき典型的なリスキー旅程を5つ紹介する。これから中国旅行を計画している方、既に予約している方も、自分の旅程が該当していないかチェックしてほしい。
1. 中国系航空会社便で日中を行き来する国際線

まずは基本中の基本から。最もリスクが高いのが、中国系航空会社の日中国際線だ。
エアチャイナ、中国南方航空、中国東方航空といった中国の大手航空会社が軒並み日本路線を減便している。上海浦東-大阪関西線は週21便から16便に削減、重慶-東京成田線はほぼ半減、成都-札幌線は完全運休となった。
なぜ中国系航空会社がこれほど影響を受けているのか。理由は明確だ。中国政府が日本への渡航を控えるよう呼びかけたことで、中国人乗客の予約キャンセルが殺到した。航空会社としては空席の多い便を飛ばし続けるわけにはいかない。採算が取れない便は真っ先に減便・運休の対象となる。
対策: 可能であれば日系航空会社(JAL、ANA)を選ぶこと。多少値段が高くても、運休リスクと言語対応の安心感を考えれば価値がある。既に中国系航空会社で予約している場合は、キャンセルポリシーを確認し、柔軟性の高いチケットへの変更を検討すべきだ。
2. 代替便の少ない地方空港発の国際線
次に注意すべきが、代替便の少ない地方空港発の国際線だ。これは特に危険である。
例えば静岡-上海線、関西-済南線といった地方都市間の路線。こうした路線は元々便数が少なく、運休になった場合の代替便確保が極めて困難だ。実際、杭州-名古屋間、南京-福岡間などの地方路線が完全運休となっている。
天津-関西線の欠航率は65.0%、南京-関西線は59.4%に達している。関西空港は大都市の空港だが、地方都市との路線については壊滅的な状況だ。
仮に運休になった場合、どうなるか。静岡発で上海へ行く予定だったとしよう。運休になったら、まず成田か羽田まで移動し、そこから上海行きの便を探さなければならない。しかしその便も既に満席かもしれない。あるいはソウルや台北経由を余儀なくされるかもしれない。
時間も費用も大幅に増える。最悪の場合、旅行自体を諦めざるを得なくなる。
対策: 地方空港発の便は避け、成田・羽田・関西といった大規模空港発の便を選ぶこと。便数が多い路線であれば、運休になっても代替便が見つかる可能性が高い。どうしても地方空港を利用したい場合は、余裕を持った日程を組み、運休時の代替プランを綿密に立てておくべきだ。
3. 中国経由で第三国へ行く便
中国系航空会社の安さに惹かれて、中国経由で第三国へ行く便を予約している方も多いだろう。しかしこれも今は避けるべきだ。
例えば、成田-上海-パリという旅程。上海でトランジットしてパリへ向かう計画だ。通常時なら何の問題もない。しかし今は状況が違う。
成田-上海の便が突然運休になったらどうなるか。メインの目的地であるパリにたどり着けなくなる。上海-パリの便だけが飛んでも、そこまで行けなければ意味がない。代替便を探そうにも、中国経由でパリへ行くという複雑なルートでは選択肢が限られる。
対策: 第三国へ行く場合は、中国経由は避け、直行便か他の安定したルート(ソウル経由、台北経由など)を選ぶこと。多少値段が高くても、メインの目的地にたどり着けないリスクを考えれば安い保険だ。既に予約している場合は、運休時の対応プランを航空会社に確認しておくべきだ。
4. タイトな国内線乗り継ぎを含む旅程
中国の地方都市へ行く場合、国際線で主要都市に到着した後、国内線に乗り継ぐ旅程が一般的だ。しかしタイトな乗り継ぎを含む旅程は、今は特に危険である。
例えば、成田-上海(国際線)-昆明(国内線)という旅程。上海での乗り継ぎ時間が3時間だとしよう。通常時なら問題ない。しかし今は違う。
成田-上海の国際線が運休になった場合、代替便に変更できたとしても、その便が上海に到着する時間が遅れるかもしれない。すると上海-昆明の国内線に間に合わなくなる。
国内線のチケットは別予約となる場合も多く、国際線の遅延を理由に無料で変更できるとは限らない。最悪の場合、国内線のチケットを買い直さなければならない。しかも次の便に空席があるかどうかも分からない。
対策: 国内線乗り継ぎを含む旅程の場合、乗り継ぎ時間はできれば半日程度の余裕を持たせること。あるいは主要都市で一泊し、翌日に国内線に乗るプランにする。国際線と国内線を同じ予約にまとめられる航空会社(エアチャイナなど)を選べば、運休時の対応が比較的スムーズになる可能性がある。ただし現状では中国系航空会社自体にリスクがあるため、悩ましいところだ。
5. 小型機の旅程
最後に注意すべきが、小型機を使用する旅程だ。これは意外と見落とされがちだが、重要なポイントである。
航空会社が減便を決める際、どの便を削減するか。当然、採算が取れない便から削減される。そして小型機を使用する便は、大型機に比べて採算が取りにくい。座席数が少ないため、少し予約が減っただけで採算割れしやすいのだ。
実際、エアチャイナの減便では、プレミアムクラスの座席が多いエアバスA330型機(大型機)が削減され、小型のエアバスA321型機に置き換えられている路線もある。これは需要減に合わせて座席数を減らし、採算性を保とうとする動きだ。しかし小型機を使用している路線は、そもそも機材変更の余地がなく、運休するしかない。
また地方路線で小型機を使用している便は元々便数が少ない。一日一便というケースも珍しくない。その唯一の便が運休になったら、代替便は存在しない。
一方、大型機を使用している幹線路線であれば、需要減に対して小型機に変更することで運航を継続できる可能性がある。あるいは一日複数便ある路線なら、いくつかの便を統合して運航を続けることもできる。つまり大型機の便の方が、運休を免れる可能性が高いのだ。
対策: 予約時に使用機材を確認すること。ボーイング787、エアバスA330、ボーイング777といった大型機を使用する便を選ぶ。航空会社の公式サイトや予約サイトで、使用機材は確認できる。大型機を使用する便は通常、主要都市間の幹線で、便数も多い。逆に小型機(エアバスA320、ボーイング737など)を使用する便は、地方路線や便数の少ない路線であることが多く、リスクが高い。
複合リスク――複数の要素が重なると致命的
ここまで5つのリスキーな旅程を紹介したが、最も危険なのは複数の要素が重なった場合だ。
例えば「中国系航空会社の小型機で、地方空港発、タイトな国内線乗り継ぎを含む旅程」。これは複合リスクが極めて高い。運休になる可能性が高く、運休になった場合の代替手段が極めて限られ、目的地にたどり着けない可能性が高い。
あるいは「中国系航空会社で、中国経由の第三国行き、タイトな乗り継ぎ」。これもかなり危険だ。どこかで運休や遅延が発生した場合、連鎖的に旅程全体が崩壊する。
こうした旅程の予約を検討している場合は、楽観的憶測を避け、変更を検討すべきだ。
Trip.comというセーフティーネット
なお、これから中国旅行を検討する方には、万が一のフライト欠航時のサポートが手厚い、Trip.comを使用してフライト予約を行うことをお勧めする。即座の変更通知や、年中無休のリアルタイム日本語サポート体制、そして有事の際の無料フライト変更・無料キャンセルが充実しており、このご時世、航空会社から直接航空券を買うよりも、賢い選択肢であると言っても過言ではない。
まとめ――リスクを正しく理解し、賢く判断する
ビザ免除措置が延長されたことで、引き続き中国は手軽に遊びに行ける魅力的な旅行先だ。しかし現在の状況を正しく理解し、リスクを最小限に抑える努力は必要だ。
既に予約している方は、自分の旅程がこれらのリスクに該当していないか確認してほしい。該当している場合は、手遅れになる前に、キャンセルや変更、バックアッププランを真剣に検討すべきだ。これから予約する方は、これらのリスクを避けた旅程を組んでほしい。
リスクを正しく理解し、賢く判断すること。それが今、中国旅行を成功させるカギである。
※この記事の情報は2025年11月24日時点のものです。最新情報は各航空会社の公式サイトおよび外務省の海外安全ホームページでご確認ください。
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