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上海虹橋↔上海浦東移動問題 - 夜中に空港間を移動するなら、どの交通手段がベスト?何時間見込めば安心か?徹底比較考察

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はじめに:上海の「2空港問題」は夜間に牙を剥く

上海には2つの巨大な国際空港がある。市内西側の虹橋国際空港(SHA)と、東側の浦東国際空港(PVG)だ。ビジネス・観光を問わず、多くの日本人旅行者がこの2空港を使い分けている。

両空港の距離は約58km。地図で見るとかなり離れているが、昼間であれば地下鉄2号線で乗り換えなし、約1時間半ほどで移動できる。そのため「上海は空港間の移動が楽」という印象を持っている人も多い。

しかし、その認識が通用するのは22時までだ。国際線の遅延、深夜到着便、あるいは翌朝の早朝便への乗り継ぎなど、22時以降に空港間を移動しなければならない場面は意外と多い。その瞬間、上海の2空港問題は一気に難易度を上げる。

本記事では、終電後(22時以降)に上海虹橋↔浦東を移動する場合、何が使えて、どれくらい時間を見込めば安心なのかを、実体験を踏まえながら整理する。事前に知っているかどうかで、出費もストレスも大きく変わるテーマだ。

22時以降、公共交通は事実上使えない

まず大前提として押さえておきたいのは、22時を過ぎると空港間を結ぶ公共交通はほぼ全滅するという事実だ。

地下鉄2号線

上海の大動脈とも言える地下鉄2号線は、虹橋と浦東の両空港を直接結んでいる。昼間であれば最も安く、最も分かりやすい移動手段だ。

しかし、虹橋2号航站楼駅の最終列車は22:05発。これを逃すと、地下鉄での空港間移動は完全に不可能になる。所要時間は通常約1時間50分、料金は8元と破格だが、深夜帯では存在しないものと考える必要がある。

市域機場線

虹橋と浦東を結ぶ直行型の鉄道も運行されている。所要時間は約1時間、料金は26元。地下鉄より速く、とにかく急ぎたい人や、荷物が多い人には便利な選択肢だ。

ただし、こちらも最終はおおむね22時前後。地下鉄と同様、終電後の移動には使えない。

深夜バス(夜宵線)は使えるのか

上海には「夜宵線」と呼ばれる深夜バス路線が存在するため、「深夜でも何とかなるのでは?」と考える人もいる。

結論から言うと、これはあくまで空港と市内中心地を結ぶもので、虹橋↔浦東を直接結ぶ深夜バスは存在しない。乗り継ぎを前提にすれば理論上は移動できるものの、2〜3回の乗り換えが必要で、所要時間は3時間以上になる可能性が高い。深夜の待ち時間や路線の分かりにくさを考えると、実用的とは言い難い。

余談:日中なら磁浮は時短になる?

ところで、日中の移動手段としてしばしば話題に上がるのが磁浮列車(リニアモーターカー)だ。最高時速430km、浦東空港から龍陽路まで約7分という圧倒的なスピードは、上海観光の目玉の一つでもある。

一見すると「空港間移動でも最速なのでは?」と思われがちだが、結論から言えば、虹橋↔浦東の空港間移動において磁浮は基本的に時短にならない。

理由は単純で、磁浮は浦東空港と龍陽路を結ぶ路線であり、虹橋空港へ行くには必ず地下鉄への乗り換えが発生するからだ。磁浮7分+乗り換え+地下鉄約50〜60分となり、合計所要時間は約1時間20〜30分。地下鉄2号線直通と比べて短縮できるのはせいぜい10分前後にすぎない。

さらに料金は、地下鉄2号線が8元なのに対し、磁浮は航空券提示で40元、通常50元。スーツケースを持って龍陽路駅で長距離を歩き、混雑した地下鉄に乗り換えることを考えると、体感的にはむしろ不便に感じるケースも多い。

結論として、磁浮は市内へ向かう場合や体験目的としては魅力的だが、実用的な空港間移動手段としてはおすすめしにくい。

深夜の現実的な移動手段は3つしかない

さて、本題に戻ろう。22時以降に虹橋↔浦東を移動する場合、現実的な選択肢は次の3つに限られる。

正規タクシー(出租车)

最も分かりやすく、確実性が高いのが正規タクシーだ。空港のタクシー乗り場を利用すれば安全性は高く、行き先を伝えるだけで移動できる。

所要時間は交通状況にもよるが50分〜1時間程度。料金は深夜割増込みで250〜300元が目安となる。最大のメリットは確実性だが、コスト面では覚悟が必要になる。

DiDi 快車

配車アプリを利用しても、5000円近い金額に。確実な交通手段ではあるが、この出品は相当痛い。

DiDi(滴滴出行)の快車は、アプリで呼ぶ一般的な配車サービスだ。料金は約220〜260元とタクシーと同水準かやや安い程度だが、事前に金額が分かる点は安心材料になる。英語UIにも対応し、事前準備さえしておけば外国人でもストレス無く利用できる点が魅力的だ。

www.kosupatravel.com

一方で深夜帯は車両数が少なく、マッチングまで時間がかかることがある。急いでいる場合には不向きなケースもある。

DiDi 順風車(カープール)

今回、最も現実的な選択肢として注目したいのがDiDi順風車だ。順風車は同じ方向へ向かう一般ドライバーの車に相乗りする仕組みで、料金が圧倒的に安い。

相乗りの「拼座」で約50〜80元、他人と乗らない「独享」で約60〜100元。所要時間は1時間〜1時間半程度で、相乗りが多いほどその分時間は長くなりがちだ。ただ、浦東↔虹橋という需要の多いルートでは深夜でも比較的マッチングしやすく、費用対効果を考えると非常に魅力的な手段である。

結論:コスパと時間のバランスなら順風車が最適解

料金、所要時間、実用性を総合的に考えると、DiDi順風車(独享)が最もバランスの取れた選択肢になる。

タクシーや快車は確実だが200元超え。はっきり言って、4000円強もの出費は相当痛い。一方で順風車なら約4分の1〜半分程度の料金で移動でき、時間も許容範囲に収まる。

何時間見込めば安心か?

順風車を利用する場合、2時間の余裕を見ておけばほぼ安全圏と言える。

実際には、走行時間が1時間〜1時間半、マッチング待ちが5〜15分、ピックアップまでが10〜20分程度かかることが多い。これらを合算すると、最短でも約1時間半。余裕を含めて、合計所要時間は2時間として見込むのが無難だ。よって、飛行機の乗り継ぎを行う場合、乗り継ぎ時間は4時間程度確保できれば、一応安全圏であると言える。

利用時の注意点

重要な注意点として、順風車の画面は中国語表示のみとなる。通常のDiDi配車(快車など)は英語表示に対応しているが、順風車は中国語前提のUIだ。チャットは翻訳アプリを併用すれば対応可能だが、初見では戸惑う可能性がある。

順風車アプリの具体的な操作方法や、中国語UIで実際に戸惑った点については、次回記事で実体験をもとに詳しく解説する予定だ。

まとめ:深夜の空港間移動は事前知識がすべて

22時以降の上海では、空港間移動の難易度が一気に上がる。公共交通は使えず、タクシーは高額。その中で、順風車は価格と時間のバランスが取れた現実的な最適解となるケースが多い。

深夜便の乗り継ぎや早朝便利用の際には、この知識があるかどうかで体力的・金銭的な負担は大きく変わる。上海の2空港問題に直面したとき、本記事の内容が判断材料になれば幸いだ。