
カタール航空を利用する旅行者にとって、ドーハでのトランジット宿泊は避けて通れない課題だ。カタール航空には無料トランジットホテルのサービスもあるが、条件が厳しく実際に利用できるケースは多くない(詳細は別記事で紹介している)。結局、自分でホテルを手配する必要に迫られる人が大半だろう。
空港直結の「Oryx Airport Hotel」は便利だが、1泊3〜5万円超と価格が異様に高く、人気ですぐに満室になる。コスパ重視の旅行者としては、空港周辺で手頃な価格のホテルを探すしかない。そこで今回選んだのが「Premium Strato Hotel」だ。
Premium Strato Hotelとは
Premium Strato Hotelは、ドーハの旧空港エリアに位置する4つ星ホテルだ。空港から約6km、メトロUmm Ghuwailina駅から徒歩2分という立地にある。
かつては「Strato Hotel by Warwick」という名称で、Warwick International Hotels and Resortsグループに属していたが、現在は独立運営となっている。価格帯は1泊6,000円台から、朝食付きでも2万円前後と、ドーハのホテル相場からすれば手頃だ。
特徴的なのは、建物内にレストラン、プール、そしてナイトクラブまで併設されている点。トランジット客向けというよりは、ビジネス客やローカル客もターゲットにした、多機能型のホテルと言えるだろう。
空港からのアクセス
ハマド国際空港からの移動手段は、タクシーかメトロの2択だ。
タクシーでもメトロでも空港から15分程度で到着する。タクシーなら料金は30〜40QR(約1,200〜1,600円)。深夜早朝でも利用できる手軽さはあるが、ドーハの交通渋滞に巻き込まれるリスクもある。
私が選んだのはメトロだ。空港から地下鉄レッドラインで約15分、Umm Ghuwailina駅で下車。駅を出てすぐの場所にホテルがある。スーツケースを転がしても3分かからない。深夜でもメトロは運行しており、この立地の良さがこのホテル最大の強みだと感じた。
外観とロビー

深夜の到着だったが、ホテルはすぐに見つかった。ベージュとブラウンを基調とした中層の建物で、1階には併設のレストラン「سترانو(Strano)」があり、深夜でも賑わっている。

ロビーに入ると、想像以上に豪華な内装に驚いた。高い天井にクリスタルのシャンデリア、木目調のパネル、大理石調の床。格安ホテルというイメージからは程遠い、しっかりとした雰囲気だ。

ロビーの一角には、ベドウィンの伝統的なテントを模したミニチュアが飾られており、カタールらしい茶目っ気も感じられる。
客室

デラックスルーム(25㎡)に宿泊した。木目調のフローリング、ベージュとブラウンを基調とした落ち着いた内装で清潔感がある。ベッドは広々と高級感があり、寝心地も悪くない。窓際には小さなテーブルと椅子があり、作業スペースとしても使える。
設備は必要最低限。薄型テレビ、電気ポット、セーフティボックス。特別豪華ではないが、短期滞在には十分だ。

窓からはドーハの街並みが見える。対岸にはイスラム建築様式の建物、手前には低層の住宅や商業施設が広がる典型的なドーハの景色。絶景というほどではないが、異国にいる実感は味わえる。

バスルームはコンパクトだが機能的。バスタブ付きで、シャワーの水圧も問題なし。長時間フライト後のシャワーは気持ちよかった。アメニティは最低限だが、清潔さは保たれている。
屋上プール

屋上にプールがあり、夜に覗いてみると照明が美しく映えていた。翌朝も様子を見に行ったが、小規模ながら清潔に保たれており、デッキチェアも十分な数が用意されている。
実際に泳ぐことはしなかったが、プールサイドをちょっと眺めるだけでも気分転換になる。この価格帯でプール付きというのは、ドーハではなかなか見つからない。
館内のナイトクラブ「Club Infinity」について
このホテルで最も賛否が分かれるのが、館内にあるナイトクラブ「Club Infinity」の存在だろう。多くのレビューで、夜11時から明け方3時まで続く音楽の騒音が批判されている。私も正直、予約時にはこの点を最も懸念していた。

しかし、実際に宿泊してみると、拍子抜けするほど音は気にならなかった。エレベーターホールなど共用部の一部では、うっすらと音楽が聞こえる場所もあったが、部屋の中では全く聞こえなかった。耳栓なしで問題なく眠れた。
もしかすると、過去のクレームを受けて音量を改善したのかもしれない。あるいは部屋の位置による差もあるのだろう。いずれにしても、少なくとも私が宿泊した部屋では、騒音は全く問題にならなかった。
念のため音に神経質な方は、チェックイン時に「静かな部屋」や「上層階の部屋」をリクエストしておくと安心だろう。クラブそのものについては、また別の機会に詳しくレポートしたい。
コストパフォーマンスと予約の注意点
Booking.comでデラックスツインルーム、朝食なし、返金不可プランで約6,700円。空港直結のOryx Airport Hotelと比較すれば移動時間は20分余計にかかるが、価格は4分の1以下だ。2万円以上の価格差を考えれば、浮いた金額を次の目的地での食事や体験に回す方が、旅として豊かになる。
ただし、返金不可プランは避けた方が無難だ。到着数日前にホテルに直接連絡して予約を再確認しておくとさらに安心だ。
まとめ
Premium Strato Hotelは完璧なホテルではない。設備は最低限だし、館内にナイトクラブがある。しかし、ドーハでのトランジット宿泊という用途に絞れば、空港アクセスと価格のバランスは十分に取れている。
特に、多くのレビューで批判されているクラブの騒音問題は、少なくとも私が宿泊した限りでは全く問題にならなかった。メトロ利用に抵抗がなく、ホテルは寝るだけと割り切れるなら、このホテルは十分に機能する。
カタール航空の長距離便を乗り継ぐ際の拠点としては、実用的な選択肢だ。次回ドーハでトランジット宿泊が必要になったら、また迷わずこのホテルを選ぶと思う。