雲舎山宿での朝食を終えた後、チェックアウト前に周辺を散策することにした。この大河背エリアには、桂花古道という古い道があり、その先に腾蛟庵という寺院があるという。
昨晩はガンガン雨が降っていたが、この日は幸いにも朝から晴れてくれた。
宿を出発

朝8時過ぎ、宿を出発した。すると、宿で飼われている白い犬がついてきた。最初は少しだけついてくるのかと思ったが、どうやら本格的についてくるつもりらしい。

500メートルほど、犬はずっとついてくる。可愛いけど、このまま遠くまで行って迷子にならないか心配になる。しかし、犬は平然とした様子で先を歩いていく。このあたりの道はかなり詳しいらしい。
桂花古道の始まり

宿から大河背の道を下っていくと、やがて分岐に差し掛かった。ここから桂花古道が始まる。分岐には特に看板もなく、ただ道が二手に分かれているだけだ。一方は大河背の集落方面へ続く道、もう一方は山側へ続く細い道。後者が桂花古道だ。
犬はいつの間にか引き返していった。どうやらこのあたりまでが犬の縄張りのようだ。一人で桂花古道へ入っていく。
ただし、正確に言えば、今回私が歩いた道が桂花古道なのかどうか、実は確信が持てない。桂花古道は本来、白沙鎮方面へ続く道らしいのだが、私が進んだ方向は白沙とは違う方向だった。もしかしたら、どこかで細い分岐があって、私は途中から別の道を歩いたのかもしれない。いずれにせよ、腾蛟庵へ続く静かな古道であることは間違いない。
明代から続く石板路

この道は、ほぼ舗装されていない土の道だ。ところどころ石段のようになっている部分がある。桂花古道の石板路は明代から存在し、公路が開通する前は白沙鎮へ向かう唯一の歩行路だったという。もし私が歩いた道が本当に桂花古道であれば、この石板は数百年の歴史を持つことになる。

道の両側には柚子の木が並び、11月上旬のこの時期、黄緑色の大きな実が実っている。落ちた柚子も道に転がっており、一つ手に取ってみると、ずっしりと重い。
道は緩やかな上り坂だ。落ち葉や小枝が散らばっており、所々ぬかるんでいる場所もある。昨晩の雨の影響だろう。地面には桂花が散らばっていた。黄色い小さな花びらが、地面に無数に落ちている。

桂花古道という名前は、この道沿いに数百株の桂花の古木が密集して植えられていることに由来するという。秋の季節には金桂が香り、満山遍野に桂花の芳香が漂う。11月上旬は桂花の花期終盤だが、道に漂う香りと、地面に散った花びらがその名残を伝えている。

林の中を抜けて
柚子畑を抜けると、道は林の中へと入っていく。赤い幟が見えてきた。寺院が近いしるしか。

やがて道は漓江沿いへと出た。左手には漓江の河原が見え、右手には崖が聳え立つ。道は崖に沿って続いており、漓江を眺めながら歩ける。このあたりは観光地化されていないため、人は全くいない。

腾蛟庵:古道の終点
道を進むと、古道の終点に辿り着いた。崖に張り付くようにして建てられた寺院が現れた。腾蛟庵だ。

腾蛟庵は明代の建築で、万暦二十七年(1599年)に始建され、清嘉庆十八年(1813年)に重建された。漓江のほとり、弗禄山の中腹にある螺蛳岩の入口に位置する。

石段を登ると、小さな門がある。「腾蛟庵」と書かれた額が掲げられている。門をくぐると、崖のくぼみを利用して建てられた本堂が現れた。
建築は煉瓦木構造で、総面積216平方メートル。前後二進に分かれており、前進は三開間の中庁と廂房、後進には神殿が設けられている。本堂は崖の洞窟のような場所に建てられており、頭上には巨大な岩壁が覆い被さっている。岩壁が屋根の役割を果たしている構造だ。

本堂の中には、金色の仏像が安置されている。天井を見上げると、岩壁がそのまま天井になっている。

本堂の中では、大きな木製の盆に桂花が干されていた。茶などにするためか、収穫した桂花を乾燥させているのだろう。
河原へ降りる

腾蛟庵は古道の終点だが、ここから河原に降りられるようになっている。石段を下っていくと、広々とした河原に出た。

川の水が少ない時期だったからか、かなり広い河原が広がっており、州のようになっている。河原は小石で覆われており、歩くとジャリジャリと音がする。

ここは漓江のど真ん中だ。周囲を見渡すと、カルスト地形の山々が取り囲んでいる。螺蛳山、そしてその奥に連なる山々。だだっぴろく開けた河原から眺めるカルスト地形は圧巻だ。
通常、漓江は筏下りや遊覧船で眺めるものだが、こうして河原を歩けるのは水位が低い時期ならではだ。

せっかくのロケーションなので、ドローンを飛ばしてみることにした。
ドローンを飛ばすと、河原全体の広さがよく分かる。本当にだだっぴろい。そして、カルスト地形の山々が連なる様子も一望できる。漓江のど真ん中に立っているという感覚が、上空からの映像で改めて実感できた。
まとめ − 静かな散歩を楽しめる古道

今回通った腾蛟庵までの小道が、桂花古道なのか、それとも別の名もなき道なのか、正確なことは分からない。しかし、興坪古鎮や陽朔西街のような賑やかな観光地とは違い、ここには静けさがある。人は全くおらず、山と水に囲まれながら、自分のペースで散歩を楽しめる。
この散策は、雲舎山宿での滞在をさらに充実させてくれた。陽朔を訪れる際、興坪古鎮だけでなく、こうした静かな古道を歩いてみるのもおすすめだ。
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