定番ツアーはもう飽きた?ローカル旅行情報発信サイト「コスパトラベル」

パッケージツアーやガイドブックに頼った旅行に飽きた大の旅行好きの方々向けに、ローカル&コスパの良い旅行情報を集めたポータルサイト

フィジー屈指のシュノーケリングスポット「Sawa-i-Lau Caves」で度胸試し - 真っ暗な第二の洞窟で味わう恐怖と感動の潜入レポート

記事内にはスポンサーリンクが含まれる場合があります。

フィジーのYasawa諸島には、多くのシュノーケリングスポットがあるが、その中でも特に有名なのが「Sawa-i-Lau Caves」だ。通称ライムケイブ、あるいはブルーラグーンケイブとも呼ばれるこの洞窟は、ハリウッド映画『ブルーラグーン』の撮影地としても知られている。

今回、Navutu Stars Resortのシュノーケリングツアーに参加し、この神秘的な洞窟を体験してきた。特に、真っ暗闇の中を泳ぐ第二の洞窟は、恐怖心と興奮が入り混じる忘れられない体験となった。

Sawa-i-Lau Cavesとは

Sawa-i-Lau Cavesは、Yasawa諸島の北部にある石灰岩の洞窟だ。現在のところ、観光客に開放されているのは2つの洞窟だ。

この洞窟には数々の伝説が残されている。ある王女が別の首長に嫁がされるのを避けるため、若い首長とともにこの洞窟に隠れたという話がある。また、10の頭を持つ古代フィジーの神の休息地であり、洞窟の各部屋が彼の頭を表しているとも言われている。

こうした伝説に加え、映画『ブルーラグーン』の撮影地となったことで、この洞窟は一躍有名になった。

ただし、旅行者が個人単独で行くことはできない。必ずガイドの同行が必要で、安全管理と洞窟保護のため、ガイドなしでは入れないルールになっている。

今回は、滞在先のNavutu Starsでシュノーケリングツアーを企画していただいたので、それに参加する形で訪れた。

洞窟への道

リゾートから約25分のボートトリップで洞窟のある島に到着した。朝8時半の出発だったため、他のリゾートやPort Denarauからの日帰りツアー客が到着する前に着くことができた。混雑していない洞窟を楽しめるのはありがたい。

島に上陸すると、小さなビーチに地元のおばちゃんたちが手芸品を売る市場を開いている。貝殻のネックレスや編み物のバッグ、サロンなど、素朴な手作り品が並んでいる。それを横目に、ガイドについて洞窟へと向かった。

頭上注意の表示。この時点で閉所恐怖症の方には厳しいかもしれない。

石段を上り下りすると、洞窟の入口に鉄の扉がある。不法侵入を防ぐため鍵がかかっているが、扉が開けられると中に入る。

中はかなり暗くて、ガイドのライトなしでは足元が見えず転びそうになる。少し石段状の坑道を歩いて下っていくと、ガイドが、頭に注意して、岩を傷つけないように、と声をかける。少しかがみながら、足元に注意して慎重に進むと、徐々に視界が開けてきた。

第一の洞窟:光が差し込む広大な空間

目の前に広がったのは、想像以上に広大な空間だった。斜め奥から日光が差し込み、洞窟の水面を柔らかく照らしている。古代の石灰岩の地層が高く立ち上がっている。まさに例の映画で見たような、ジャングルの中の手つかずの洞窟、といった印象だ。

ここでフィンやマスクを装着し、入水する。水はかなり冷たかった。外の海とは違い、日光で十分に温まっていないのだろう。日本からはるばるウェットスーツを持参しており正解だった。体が一瞬縮むが、すぐに慣れた。

しばし、仰向けになって泳いでみる。斜め奥から差し込む光が水面に揺らめいている。少し潜水してみたが、外の海に比べると透明度が低くて視界が悪い。魚の姿はほとんど見えなかった。それでも、この静かな空間に浮かんでいるだけで不思議な心地よさがあった。

水底には落書きがされた岩の数々

第二の洞窟への挑戦

しばらく第一の洞窟を楽しんでいると、ガイドが第二の洞窟について説明し始めた。ここから繋がる第二の秘密の洞窟があるのだが、そこに行くには岩の下を潜って水中を数秒間泳がなければならない、と。

数秒と聞くと大したことないように思えるが、ガイドの説明を聞いているうちに、これは相当恐ろしいことだと気づいた。第一と第二の洞窟は岩で分かれており、細い岩のトンネルを潜り抜けていく必要がある。息を止めて、岩の下の狭い通路を泳ぎ切らなければならない。タイミングを誤ると、頭を上げたときに上に岩があって息継ぎできないというのだ。

水中の隧道から第二の洞窟を覗いてみるも、一寸先は闇。

実際、ツアーの他の参加者の中でも遠慮する人が多かった。怖いから第一の洞窟で待ってる、と何人かが言った。その気持ちはよく分かる。

ガイドが先に行き、お手本を見せる。スッと水に潜り、岩の下の隙間に消えていった。数秒後、向こう側から大丈夫だという声が聞こえた。その声が聞こえて少し安心した。

ガイドに続く形で、深呼吸をし、シュノーケルを口から外し、水中へ潜った。岩の下に潜り込む。前が見えない中、頭をぶつけないように注意しながら必死に泳ぐ。

そして、ようやく顔を水面に上げた瞬間、驚愕した。 

第二の洞窟:完全な闇

目の前が完全な闇だった。第二の洞窟には一切光が入らない。どこが壁で、どのくらい広くて深いのか、全く見当がつかない。視覚が完全に奪われている。

すぐに同行者も入ってきたが、余りの暗さに半分パニックになっている。私の体を掴んでくる。二人して暗闇の中溺れそうに。

ガイドがライトを照らした。ここで初めて第二の洞窟の姿が見えてきた。暗闇の中ではっきりとは見えなかったが、大きく2つの空間が連なっているようだった。

長い時間をかけて作られたのだろう、滑らかな曲線でできた白い壁が神秘的で美しかった。第一の洞窟をジャングルの中のワイルドな洞窟と形容するならば、こちらは悠久の時が作り出した自然の彫刻と言ったところだろうか。

ガイドの光を追うように、その中を遊泳した。音を試してみようと思い、少し手を叩いたり叫んでみた。すると、まるでギターエフェクトをかけたかのようなミステリアスな響きが返ってくる。おそらく複雑な洞窟の壁による反響がなす効果なのだろう。

この洞窟には何か不思議なエネルギーがある。地元の人々が、この洞窟に入ると「ヤサワの真の心臓部」を訪れたことになると言うのも頷ける。

しばらくその空間を味わった後、再度岩の下を潜って第一の洞窟へ引き返した。明るい第一の洞窟に戻ると、ホッとした。リフレッシュした後、この洞窟をあとにした。

余談:第三の洞窟は「妊娠チェッカー」

ツアー後、ガイドから興味深い話を聞いた。実はここには他にも小さな洞窟があるらしい。第3の洞窟というのが、「Qara ni Bukete(妊娠の洞窟)」として地元で知られているものだという。

昔から、村の女性たちが妊娠しているかどうかを確かめるために、この洞窟に入ったそうだ。この洞窟へ行くには、第二の洞窟よりもさらに狭く長い水中トンネルを潜らなければならない。そして妊娠している女性が入ろうとすると、何故か入れないのだという。岩が狭くなったり、何か見えない力が働いたりするという伝説がある。科学的根拠があるのかは不明だが、地元の人々の間では長く信じられてきた言い伝えだそうだ。

この洞窟は現在入ることができないようだ。理由が安全上の理由なのか、それとも別の理由なのかは定かではない。ただ、こうした伝説が残っているあたり、この洞窟が地元の人々にとって単なる観光地ではなく、神聖な場所であることが分かる。

まとめ

Sawa-i-Lau Cavesは、Yasawa諸島を訪れるなら絶対に外せないスポットだ。特に第二の洞窟の完全な闇の中を泳ぐ体験は、恐怖と感動が入り混じる忘れられないものとなった。

ただし注意点もある。必ずガイド同行のツアーで訪れること、第二の洞窟は閉所恐怖症や暗所恐怖症の人には厳しいこと、泳ぎに自信がない人は無理せず第一の洞窟だけで楽しむのも良いということだ。

Navutu Stars Resortをはじめ、多くのリゾートがこの洞窟へのツアーを企画している。Yasawa諸島を訪れる際は、是非この神秘的な洞窟を体験してほしい。