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お洒落+レトロ+格安+クセ強?長沙のど真ん中でリッチコスパ最強のホテル「90后主题酒店」に宿泊してみた

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3000円代なのにまるでヨーロッパのシティホテル?!そんなユニークなホテルの滞在レポートをお届け

中国・湖南省省都、長沙。高層ビルが立ち並ぶ近代的な街並みと、湘江の雄大な流れが織りなす独特の景観が魅力のこの街で、今回は一風変わった宿に泊まってみた。その名も「90后主题酒店」。予約サイトで見つけた瞬間、これは面白そうだと直感したこのホテル、実際に泊まってみると予想以上にクセが強く、それでいて妙に愛らしい空間だった。

90后主题酒店とは

長沙中心の雑居ビルのなかにあるこのホテル

このホテルがあるのは、湖南省长沙市天心区坡子街。長沙の中心部、坡子街という繁華街エリアに位置している。予約サイトで物件をチェックしていた時、ちょいレトロで可愛らしい内装の写真に目が留まった。名前から察するに、90年代後半をイメージしたレトロコンセプトのデザイナーズホテルなのだろうか。立地も便利そうだし、何より価格が魅力的だった。

1泊3000円台という超破格。長沙の中心部でこの価格帯は正直驚きだ。高層ビルの一室を利用したホテルということで、眺望も期待できそう。レビューを見ると賛否両論あったが、むしろ面白そうに感じ予約ボタンを押していた。

坡子街の夜景に囲まれた立地

夜、ホテル周辺を歩くと、そこは長沙でも有数の繁華街。カラフルなネオンが煌めく坡子街は、KTVやレストラン、ショップが軒を連ねる賑やかなエリアだ。虾小龙老长沙龙虾馆といった地元グルメの看板が目を引き、夜遅くまで人通りが絶えない。このエリアに泊まれば、長沙の夜を存分に楽しめるのは間違いない。

まず建物に入ると、エレベーターホールには複数のホテルや店舗の案内板が並んでいる。かなりの雑居ビルだ。A座エレベーターで上がっていくと、26階に到着。廊下には90酒店と大きく書かれた茶色い案内板が壁に貼られている。

ここで面白いのが、雑居ビルの殺風景な廊下を抜けた先に、急に水色のポップな内装のフロントエリアが現れることだ。水色とクリーム色のツートンカラーの壁に囲まれ、アンティーク調のシャンデリアが下がる可愛らしい空間。この唐突なギャップが妙に面白い。

スタッフの方に部屋の鍵を受け取り、案内されたのだが、ここからがさらに面白い。一度エレベーターで地上階まで降り、隣接するB座のエレベーターに乗り換えて上層階へ向かう。なぜこんなシステムなのかは謎だが、言われるがままにB座へ移動した。

雑居ビルの一室、だが部屋はなかなか可愛い

私の部屋があったフロアもまた雑居ビルそのもの。廊下の対岸側には、ホテルではない住人たちの靴棚が並んでいる。住居と混在しているようだ。

そんな雑居ビル感満載のフロアで部屋のドアを開けると、決して広くはないが、なかなか可愛らしくまとまった空間が広がっていた。

ベッドルームはシンプルながらセンスが良い。淡いグリーンの壁にダブルベッドが配置され、間接照明で照らされた天井が落ち着いた雰囲気を作り出している。奥には小さなリビングスペースがあり、窓際にはグレーのソファと木製のラウンドテーブルがセットされている。確かに予約サイトで見た通り、ちょいレトロ感を感じるインテリア。90年代、2000年代を彷彿とさせるようなデザインが心地よい。

圧巻の眺望:長沙の摩天楼と湘江

そして何より素晴らしいのが窓からの眺めだ。目の前には長沙の摩天楼が立ち並び、その向こうには悠々と流れる湘江が見える。高層ビル群がずらりと並び、その奥には広大な川面が広がる。窓際のソファに座ってこの景色を眺めながら過ごす時間は格別だった。

昼間は曇り空だったが、それでも街の様子がよく見渡せる。そして夜になると、ビル群のライトアップが美しく、なかなか圧巻の景色だった。長沙の夜景を独り占めしている気分になれる。この景色だけでも、3000円台にしてはコスパが高いと感じた。

クセ強ポイント

さて、ここからが本題だ。この90后主题酒店、可愛らしい内装と素晴らしい眺望の裏に、いくつかのクセ強ポイントが隠されていた。

まず驚いたのがトイレ。バスルームに入ると、グレーのタイル張りの清潔な空間なのだが、なんとスクワットタイプだった。シャワーとトイレが同じスペースにあるウェットルーム形式で、床には排水口がある。中国の伝統的なスタイルではあるが、この立地、この価格帯で2020年代にスクワット式に出会うとは予想外だった。

トイレのすぐ横には普通の水洗タンクもあるし、シャワーも完備されている。清潔さは問題ないのだが、慣れていない方にはハードルが高いかもしれない。逆にこれも一つの体験として楽しめるかどうかが分かれ目だろう。

そしてもう一つ、リビングスペースのソファを見て思わず笑ってしまった。グレーのソファの上に、2つのクッションが置かれている。1つは花柄の普通のクッション。

もう1つが問題だ。ピンク色のクッションには、若い男性アイドルと思われる人物と、一般女性と思われる人の顔がプリントされている。明らかにファンが作った二次創作グッズのようだ。なぜこれがホテルの部屋に置いてあるのか。誰かが忘れていったのか、それとも意図的なインテリアなのか。オーナーの趣味なのか、それとも前の宿泊客の忘れ物をそのまま置いているのか。真相は謎だが、このシュールさがこのホテルの魅力とも言える。

まとめ:クセ強だけど、コスパは間違いなく最強

90后主题酒店は、確かにクセが強い。雑居ビルの一室、スクワット式トイレ、謎のファングッズクッション、そして少々複雑なチェックインシステム。万人受けするホテルではないかもしれない。

でも、1泊3000円台でこの立地、この眺望を楽しめるなら、そのクセも愛おしく感じられる。何より、坡子街という長沙随一の繁華街に位置する便利さは何物にも代えがたい。

旅の楽しみ方は人それぞれだが、完璧に整ったホテルよりも、こういう予想外や個性を楽しめる宿の方が、記憶に残る旅になることもある。長沙を訪れる際、コスパ重視で少し冒険したい方には、ぜひおすすめしたい一軒だ。

宿泊情報

  • ホテル名:90后主题酒店
  • 住所:湖南省长沙市天心区坡子街216号君临国际A座
  • チェックイン:A座26階2605号室(宿泊はB座)
  • 価格帯:1泊3000円台〜