前回の記事で、中山橋から黄河に触れ、その想像の100倍黄色い濁流に感動した話を書きました。黄河の泥に足を取られながら、川の水に触れた感触は今でも忘れられません。
しかし、蘭州での黄河体験は、それで終わりではありません。むしろ、ここからが本番です。
黄河を地上から眺めた後は、今度は上空から、そして高い場所から黄河を眺めてみましょう。そのために向かうのが「白塔山(バイタシャン)」です。

白塔山は、黄河の北岸にそびえる小高い山で、山頂には白い仏塔が建っています。ここから眺める蘭州市街と黄河の景色は圧巻。蘭州を訪れたなら、絶対に外せない観光スポットです。
今回は、白塔山へのアクセス方法の中でも特におすすめの「索道(ケーブルカー)」を使った登り方を紹介します。
白塔山索道へのアクセス

白塔山への索道乗り場は、黄河の南岸、中山橋のすぐ近くにあります。前回紹介した中山橋から黄河沿いの遊歩道を少し西に歩くと、「索道」という看板が見えてきます。

営業時間は午前9時から午後6時まで。料金は大人往復50元、片道30元。子供は往復25元、片道15元です。
ちなみに、私は往復ではなく片道チケットを購入しました。行きは索道で黄河上空を楽しみ、帰りは徒歩で山道を下りながら景色を楽しむプランです。
黄河上空の空中散歩

チケット売り場を抜けると、すぐに索道の乗り場が見えてきます。ゴンドラは、一台あたり6人程度が乗れる大きさ。窓が大きく取られており、景色がよく見えるようになっています。
順番が来たら、ゴンドラに乗り込みます。ドアが閉まると、ゆっくりとゴンドラが動き出します。最初はゆっくりとした動きですが、徐々に高度を上げていきます。
そして、広がるのは...黄河!

ゴンドラは黄河の真上を通過していきます。眼下には、あの想像の100倍黄色かった黄河が、ゆったりと流れています。上空から見ると、その黄色さがさらに際立ちます。地上から見た時も十分黄色かったのですが、上から見ると川幅全体が視界に入るため、その圧倒的な黄色さがより一層強調されます。
先ほど自分が足を踏み入れた川岸も、上から見えます。地上から見る黄河と、空から見る黄河。どちらも全く違う表情を見せてくれます。

ゴンドラの中からは、中山橋も見えます。100年以上の歴史を持つ鉄橋が、黄河にかかる姿。先ほど渡った橋を、今度は上から眺めるというのも不思議な感覚です。そして、対岸には白塔山が近づいてきます。山の斜面には緑が茂り、その頂上には白い塔が見えます。
ゴンドラは静かに進んでいきます。風が吹くと、少し揺れますが、不安になるほどではありません。

ゴンドラから見える景色は刻々と変化していきます。最初は黄河が真下に見えていましたが、やがて対岸の白塔山の斜面が近づいてきます。緑の木々の間を縫うように、ゴンドラは進んでいきます。下を見ると、山の斜面を登る遊歩道も見えます。

山肌には、所々に東屋のような建物も見えます。白塔山は思ったよりも広く、山全体が公園のように整備されているようです。

そして、白塔山側の乗り場が見えてきました。赤い柱に支えられたゴンドラが、次々と到着しては出発していきます。自分たちのゴンドラも、ゆっくりと乗り場に近づいていきます。
対岸に到着

約10分ほどの空中散歩を楽しんだ後、ゴンドラは白塔山側の乗り場に到着します。ドアが開き、外に出ると、そこからは白塔山の散策が始まります。
振り返ると、今渡ってきた黄河が眼下に広がっています。遠くには対岸の蘭州市街のビル群も見えます。索道で渡ってきた距離を改めて実感します。
白塔山は思ったよりも広大で、様々な見どころがあります。詳しくは次回記事で紹介していきます。
片道チケットがおすすめ
さて、私が片道チケットを選んだのは、帰りは徒歩で山道を下りながら、また違った角度から景色を楽しみたかったからです。
白塔山の山道はよく整備されており、歩きやすくなっています。山道を下りながら見る黄河の景色は、索道から見る景色とはまた違った魅力があります。高度が少しずつ下がっていく中で、黄河との距離感が変わっていく。その変化を楽しめるのです。下りなら、足腰への負担も軽いので体力的にも有り難い。
体力に自信がある方、時間に余裕がある方には、行きは索道、帰りは徒歩という組み合わせをおすすめします。もちろん、往復チケット(50元)の方がお得なので、体力や時間に応じて選びましょう。
まとめ
たった10分間の空中散歩でしたが、黄河を地上から眺めるのと、上空から眺めるのとでは、印象が全く違います。地上から見た時は、その黄色さと泥の感触に圧倒されました。しかし上空から見ると、黄河の雄大さ、川幅の広さ、そして蘭州という街と黄河の関係性が、より立体的に理解できます。
中山橋で黄河に触れた後は、ぜひ白塔山の索道に乗ってみてください。黄河を上空から眺める体験は、蘭州でしかできません。
次回は、白塔山の山道を歩いて降りる「山道編」をお届けします。お楽しみに!