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ゴールデンウィークに中国旅行はマジでやめとけ。

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釣りチックなタイトルで早速不快にさせてしまったならば申し訳ないが、別に意味なく脅したいわけじゃない。過度に不安を煽りたいわけでもない。

ただ、何も知らないまま今週末中国に突っ込んでいく人を見ると、一言言いたくなる。

「ゴールデンウィークに中国旅行はマジでやめとけ。」

今ならまだ間に合う。プランを見直せる。準備を整えられる。そのためにこの記事を書いている。

「GWに海外行きたい。近場でコスパよく……そうだ、中国!上海ディズニーでも行くか!」

その発想、気持ちはわかる。でも一個、根本的に見落としていることがある。GWって、日本だけの連休だと思ってないか?

実は中国にもゴールデンウィークがある

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5月1日は中国の「労働節(劳动节、ラオドンジェ)」という祝日だ。日本で言うメーデーにあたる。この前後の土日を振替休日で調整することで、実質5〜7日間の大型連休になる。

これを中国では「五一黄金周(ウーイー・ホワンジンジョウ)」と呼ぶ。直訳すると「5月1日黄金週間」——そう、中国にもゴールデンウィークがある。しかも日本のGWと時期がほぼ完全に重なる。

つまり、日本人が「GWだ、中国行こう」と思っているまさにその瞬間、14億人の中国人も「五一だ、旅行行こう」と思っている。日本人旅行者と中国人旅行者が、同じタイミングで中国中の観光地に向かって動き出す。これを知らずに「中国、近いしGWでいいか」と思っていた方、ここで一度立ち止まってほしい。

日本とは規模が違いすぎる

日本のGWも混む。新幹線は満席、高速道路は渋滞、観光地は行列。それはわかる。でも日本の人口は約1億2000万人だ。

中国の人口は約14億人。日本の約12倍だ。

2025年の五一期間中、中国国内の旅行者数は延べ約3億1400万人。国内移動の総数は約14億7000万回という数字が公式発表されている。3億1400万人というのがどのくらいかというと、アメリカの総人口とほぼ同じだ。その人数が1週間で中国全土を動く。日本のGWの混雑とは、そもそも比べること自体が間違いだ。

都市別の旅行者数ランキング

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こちらの画像は「五一带娃出行 城市客流量排名(五一・子連れ旅行 都市別旅行者数ランキング)」というデータだ。2025年の各地文化旅游局が発表した五一期間中の延べ旅行者数をまとめたものだ。

1位 重慶 約1858万人
2位 北京 約1790万人
3位 天津 約1693万人
4位 上海 約1650万人
5位 杭州 約1613万人
6位 武漢 約1592万人
7位 成都 約1552万人
8位 西安 約1475万人
9位 昆明 約1261万人
10位 長春 約1222万人
11位 南京 約1219万人
12位 蘇州 約1205万人
13位 広州 約1190万人
14位 鄭州 約1145万人

上海だけで約1650万人、1週間で。東京都の人口が約1400万人なので、東京都民が全員入れ替わってもまだ余る旅行者が、たった1週間で上海に流入する計算になる。「上海ディズニーに行きたい」と思っていた方、4位という数字を見てどう感じるだろうか。

(参照:各地文旅局発表データ、网易新闻まとめ
https://www.163.com/dy/article/J9NKCP090534UAEL.html

高鉄のチケットが数秒で消える

中国の高速鉄道は普段、本当に優秀な移動手段だ。速い、安い、本数が多い。日本人旅行者にも自信を持っておすすめできる。でも五一期間中は話が変わる。

チケットの発売は乗車日の15日前から始まる。主要区間——上海↔北京、広州↔桂林、成都↔重慶——などは発売開始から数秒で完売する。数分ではなく、数秒だ。全国の中国人ユーザーが12306(中国の鉄道公式アプリ)やCTrip(携程)を必死に連打するなか、一等席・二等席どころか立席すら瞬時に消える。当日駅に行けば何とかなる、は通用しない。席がないのだから何時間並んでも無意味だ。

なお、この記事を書いている時点で五一まですでに15日を切っている。つまり主要区間のチケット争奪戦はすでにほぼ終わっている。今からでも動けるとしたら、マイナーな乗り継ぎルートや早朝・深夜便に残席を探すくらいだ。その方法については過去の記事で詳しく書いているので、参考にしてみてほしい。

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さらに外国人には固有の壁がある。チケットはパスポート番号に紐付いており、購入には12306またはCTripが現実的な手段になるが、日本のクレジットカードが弾かれることがある。アカウント設定・決済登録は日本にいるうちに完了させておく必要がある。

観光地が人で埋まって景色が見えない

五一期間中の有名観光地の写真を一度検索してみてほしい。黄山、九寨溝、西安の兵馬俑、桂林・陽朔の漓江——どこも人・人・人だ。景色を見ているのか人を見ているのかわからない状態になる。

上海ディズニーランドに至っては、五一期間中のアトラクション待ち時間は3時間でも「まだマシなほう」という声が出るレベルだ。入場チケット自体が数週間前に売り切れることもある。多くの観光地は入場予約制を導入しているが、その枠が五一に向けてあっという間に埋まる。現地に着いてから「今日の入場予約は終了しました」という貼り紙を見ることになりかねない。写真を撮っても背景が人混みにしかならない。これは誇張ではない。

ホテル代も同様に跳ね上がる。人気エリアで普段5000円の宿が15000円になっていても驚かないほうがいい。そしてその値段でも埋まる。直前に探し始めると、残っているのは立地が悪いか値段だけ高い選択肢しかない。

そして五一終盤の5月3日〜5日、帰宅ラッシュは凄まじい。高鉄の復路チケットが取れず数日延泊せざるをえなくなった旅行者の話は毎年出てくる。飛行機も同様で、主要空港発の便は軒並み満席が続く。「5月6日までに帰国しなければならない」という制約がある状態で、復路が白紙という状況は十分に起こりうる。笑えない話だ。

(参考:大众点评 https://www.dianping.com

 「じゃあ香港にしよう」も要注意

ここで「本土はきつそうだから香港にしよう」と思った方にも言っておく。

香港にも同時期に大型連休がある。さらに本土からの旅行者が大量に流入するため、五一の香港もそれなりの混雑になる。規模は本土の主要都市ほどではないにせよ、「香港なら余裕」という感覚は持たないほうがいい。旺角や尖沙咀といった観光エリア、ディズニーランド、ホテルの値段——どれも五一の影響をしっかり受ける。

特に避けたほうがいいエリア

具体的に挙げておく。

重慶・上海・北京はランキング上位の通り旅行者数が桁違いだ。観光地だけでなく市内の地下鉄・バスも麻痺に近い状態になる。初めての中国旅行でこの時期にこのエリアを選ぶのはかなりのハードモードだ。

桂林・陽朔は毎年特にひどい。漓江クルーズの予約は数週間前に完売し、陽朔の西街は人が密集しすぎて前に進むのも一苦労だ。景色は本物だが、五一に行く場所ではない。

成都のパンダ基地は五一用の入場枠が数週間前に消える。張家界・武陵源は山の中にあるにもかかわらず麓から入山制限がかかるほど人が集中し、山頂へのエレベーター待ちが2〜3時間になることもある。麗江・大理も同様で、古城エリアは収容限界を超えているのではないかという密度になる。

要するに、基本的に日本人が誰でも名前を知っているような都市は、軒並み観光客がごった返すと思っておくと良い。

それでも行くならマイナーエリアへ

ここまで読んで「それでも行く」という人に向けて、ひとつだけ言いたいことがある。

有名どころを攻めるのをやめよう。

中国は広い。日本向けガイドブックに載っていないような古鎮、省境の山村、観光化されていない少数民族の集落——そういう場所は、五一であっても驚くほど静かなことがある。どこへ行っても観光客がゼロとは言わない。でも、誰も知らない中国を見つけに行く、それくらいの覚悟と方向性で旅程を組めば、五一でも本物の旅ができる可能性はある。メジャーな観光地を外し、移動ルートを工夫し、人が行かない理由がある場所にあえて踏み込む。それが五一に中国を旅するということだと思う。

まとめ——五一の中国、知った上で来い

整理するとこういうことだ。

中国のGWは日本のGWと時期が完全に重なる。規模は比べ物にならない。主要都市・有名観光地は人で埋め尽くされ、高鉄チケットは発売数秒で消え、ホテルは高騰し、復路が取れないリスクまである。「近場でふらっと」という感覚で行ける時期では断じてない。

タイミングを選べるなら五一は外したほうがいい。3月、4月前半、10月の国慶節明け——時期を変えるだけで同じルートが別の旅になる。

それでも五一に行くなら、人気エリアを避け、マイナーを攻め、混雑込みで楽しめる覚悟で臨むこと。そして準備は今すぐ始めること。

【P.S.】などと言いつつ、すみません

散々「やめとけ」だの「帰ってこれないよ」だの書いておいてなんだが。

すみません。筆者はこの五一、中国に行きます。散々ネガキャンをしておきながら、申し訳ない。

「お前が一番わかってないじゃないか」というツッコミはごもっとも。ただし、あくまで有名観光地は避け、人の少ない場所を探しながら動く予定だ。鉄道チケットも宿もすでに争奪戦参加の上何とか押さえてある。準備は、最大限して、あとは行くだけだ。

果たして、工夫次第で五一の中国を楽しむことは可能なのか。最終的にどうなったかは、またゴールデンウィーク明けにレポートしたいと思う。

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