いよいよシリーズ最終回。DS-160の入力と面接予約を終えたら、あとは当日を迎えるだけ……と思いきや、面接当日には筆者自身がやらかしたトラブルもありました。同じ轍を踏まないためにも、リアルな体験談をそのままお届けします。
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面接当日の持ち物
面接予約が完了すると、持参物の一覧が記載された予約確認メールが届きます。このメールに書いてある通りに準備すれば基本的には問題ありません。
当日の持参物はこちら:
- 有効なパスポート
- 過去10年以内に発行された旧パスポート(あれば)
- DS-160確認ページの印刷(バーコード付き)
- 面接予約確認書(筆者は紙で持参)
- 証明写真1枚(5cm×5cm、白背景、眼鏡なし、6ヶ月以内撮影)
- 渡航目的に応じた補足書類(航空券・ホテル予約確認など)
筆者が申請した時点では、予約確認書やDS-160確認ページの紙の持参を求められました。電子データは不可です。最新の持参書類については、予約確認メールで必ず確認してください。
また、天候や突発的な事情で大使館が急遽閉館になることもあります。前日・当日の公式情報は必ずチェックしておいてください。
当日の大使館の様子
案内には「予約時刻の前後15分以内に到着を」と書かれています。筆者は余裕を持って30分前に赤坂の大使館へ向かいましたが、到着してみると建物前に正面に行列ができていました。
しかも当日は雨。屋根もなく、屋外の吹きさらしの中でひたすら待つ羽目になりました。列はじわじわとしか進まず、スーツで来た人たちが雨に濡れながら無言で傘を差しているあの光景は、なかなかシュールなものがありました。
雨の日に面接が当たっている人は、レインコートや折り畳み傘を必ず持参してください。できれば防水バッグもあると安心です。天気予報は前日からしっかり確認しておきましょう。
「持って行ってはいけない物」にも注意
行列に並び、いざ係員にパスポートを見せて名前を照合してもらおうとしたそのとき。「あの、パソコン持ってきてますよね?持ち込めませんよ」と言われました。
……完全に盲点でした。
大使館にはラップトップなど大型の電子機器の持ち込みが禁止されており、しかも大使館側での預かりサービスは一切ありません。「どこかに置いておけるスペースがあるだろう」と楽観視していたのが完全に裏目に出た形です。
仕方なく、雨の中を溜池山王駅まで徒歩で戻り、駅のコインロッカーに荷物を預けてから、ずぶ濡れ状態で再び列に並び直すという、なかなかハードな展開になりました。駅のロッカーが空いていなかったら、預け先探しに苦労をすることになっていたかもしれません。
なお、この時点ですでに予約時刻を過ぎていましたが、結果的には多少遅れても受付さえできれば特に問題はないようでした。
とはいえ、余計なストレスを抱えないためにも、大使館には必要書類だけを持って完全に身軽な状態で臨むのが鉄則です。荷物が多い人は近くの駅のコインロッカーに全部預けてから向かうくらいの気持ちでちょうどいいと思います。筆者のように現地で気づいて往復する羽目になると、それだけで体力も精神力も削られます。本当に気をつけてください。
セキュリティチェックは空港並みの厳重さ
コインロッカーから戻り、改めて係員に名前を告げると、領事館前のテーブルに置かれたかごにポケット内の荷物をすべて出すよう指示されます。スマホ、財布、鍵、ありとあらゆるものをかごに入れて、7人程度まとめて待機。ゴーサインが出たら順番に中へ入り、かごをスキャナーに通し、身体スキャンを受けて通過していきます。
空港の保安検査とまったく同じ流れです。*金属類はすべて事前に鞄の中にしまっておくとスムーズに通過できます。ベルトのバックルで引っかかったりすると、後ろの人の視線が痛いので注意しましょう。
スキャンを通過したら、いよいよ本館への入場です。係員の「どうぞ」の声とともに、ついにあの米国大使館の中へ。さてどんな空間が待ち受けているのか……。
中は完全に、免許センターだった

「あのアメリカ大使館だから、さぞかし荘厳で威圧感のある空間なんだろう」と思い描いていた筆者の期待は、扉を開いた瞬間に見事に打ち砕かれました。

どこからどう見ても、免許センターです。
番号の設けられたカウンターが正面にずらりと並び、フロアには緑・赤・青の識別ラインが床に引かれています。待合スペースには椅子が整然と並び、番号が呼ばれるのをただ待つ人々。奥には授乳室、トイレ、自販機まで完備。雰囲気は完全に公共サービスの窓口です。
緊張して乗り込んだ身としては、この生活感あふれる空間に少し肩の力が抜けました。
3つのラインを順番にこなしていく
面接の流れは、3色のラインを順番にこなしていくだけです。
まず緑のラインに並んで、緑のカウンターへ。ここでは書類とパスポートの内容確認が行われます。DS-160確認ページ、予約確認書、パスポートをまとめて提出し、内容が合っていればすぐに次へ案内されます。
次は赤のラインに並んで、赤のカウンターへ。すべての指をスキャナーに当てていく指紋採取が行われます。慌てず係員の指示に従えばOKです。
そして最後が青のラインに並んで、青のカウンターで面接です。いよいよ本番。
面接は半ば流れ作業
面接はてっきり、プライベートな応接室でセキュリティに囲まれながら面接官と一対一で向き合う……そんな緊張感あふれる場面を想像していましたが、実態はカウンター越しの立ち話です。
前の人が終わったら「はい次の方」と呼ばれ、カウンターに進んで面接開始。待機列からも面接のやり取りがある程度聞こえる距離感で、思ったよりずっとオープンな空間です。
一人あたりの所要時間は3〜5分程度。面接は基本的には英語ですが、日本語で対応してくれる面接官もいますし、筆者が待機しているあいだには中国語で面談している人もいました。意外とフレキシブルです。
「イランに行ったことがあるから」で一発解決
いよいよ自分の番が来ました。面接官から受けた質問は、直近の渡航目的と滞在日数、そしてなぜESTAではなくビザが必要なのか、というシンプルな内容でした。
「イランに渡航歴があるので、ESTAが使えなくなりました」と答えると、面接官は「あーなるほどね」とすぐに納得してくれました。米国のビザ免除プログラムでは、一定の国への渡航歴がある場合はESTAを利用できず、B1/B2ビザの取得が必要になります。筆者のケースはまさにそれに該当していました。
イランで特定の危険な目にあったことはあるか、といったシンプルな質問こそあったものの、それ以上の深掘りはなく、あっさりと面接終了。「ビザの受け取りは数日後になるので連絡を待つように」と告げられ、パスポートを預けて終わりです。
所要時間、体感で3分もなかったかもしれません。
あれだけ長く待ち、あれだけ準備してきた割に、肩透かしを食らったような気持ちで大使館を後にしました。でもまあ、あっさり終わるのが一番です。
面接直後にCEACを確認したら、即Approvedに
カウンターでは合否をはっきり告げられなかったものの、大使館を出てすぐにCEAC(Consular Electronic Application Center)のステータスを確認してみると、あっさり「Approved」に変わっていました。「審査に数日かかるのでは」とドキドキしていただけに、これまた拍子抜けです。
翌日にはステータスが「Issued」に変わり、さらにその翌日にはAyobasからパスポート受け取りの案内メールが届きました。面接からわずか数日でビザが手元に届く状態になるとは、思っていたよりずっとスムーズでした。
パスポートの受け取りはAyobasの窓口へ

筆者は窓口受取を選択しました。新宿区左門町にあるAyobasのオフィスへ出向き、案内メール・UIDがわかる書類の印刷・身分証明書の3点を提示するだけで受け取り完了です。アポなし、予約不要、追加費用ゼロで、営業時間中であればいつでもふらっと立ち寄れます。手続き自体もサクッと終わります。
Ayobasからメールを受け取った翌営業日に窓口へ行ったため、結果的に面接からわずか3営業日で、ビザを取得できました。
都内へ行ける方であれば、郵送を待つより窓口受取の方がスムーズに感じました。営業時間は変更される可能性があるため、受け取り前に案内メールまたはAyobas公式案内を必ず確認してください。代理人が受け取る場合は委任状が必須なので注意が必要です。
ビザを受け取ったら中身の確認を
無事にパスポートを受け取ったら、ビザが正しく貼付されているかを確認しましょう。ビザには有効期限、入国可能回数、最長滞在日数が記載されています。日本人の場合、B1/B2ビザは10年有効・Multiple Entryで発給されるケースが一般的ですが、実際の発給条件は個別審査によって決まります。
なお、ビザがあれば必ず入国できるというわけではありません。最終的な入国可否は空港の入国審査官が判断します。滞在目的に沿った渡航を心がけ、オーバーステイは絶対に避けましょう。
まとめ:3回シリーズを振り返って
第1回で必要書類と要件を、第2回でDS-160の入力と面接予約を、そして今回の第3回で面接当日からビザ受け取りまでを解説しました。
ESTAが使えない人でも、ビザ申請という選択肢はちゃんとあります。手間と時間はかかりますが、一度取得してしまえば最大10年間有効。腰を据えて取り組む価値は十分あります。申請を検討している方の参考になれば幸いです。
続編記事を書きました