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【後編】まるでアラブの迷宮古都。カタール、Souq Waqifに迷い込んでみた - 中東の伝統市場「スーク」での過ごし方

近年、ワールドカップ開催国として注目を集めたカタールですが、その魅力は近代的な高層ビルだけではありません。首都ドーハには、伝統的なアラブの雰囲気を残す迷宮のような市場、Souq Waqif(スーク・ワキーフ、スーク・ワキフとも)があります。本記事では、「前編」に続き、Souq Waqifの食事情についてフォーカスして綴っていきます。

前編はこちらから!

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伝統的なアラビア料理を手軽に堪能

日が沈み、涼しくなったスークでゆったりと食事

Souq Waqifには、カタール料理をはじめ、中東各地の料理を楽しめるレストランが数多くあります。炭火焼きの肉料理や、スパイスを効かせた煮込み料理など、本格的なアラビア料理を味わえます。

「Makroona」「Margogah」「Majboos」カタール、アラブの伝統料理3点盛り

スーク・ワキーフでは折々のローカルメニューを楽しめます

今回は、スーク・ワキーフの中心部あたりのアラブ料理屋で、「Makroona」「Margogah」「Majboos」のローカル料理3点セットを注文。少量でいくつもの種類の食事を提供してくれるので、ソロトラベラーでも沢山の料理を楽しむことが可能。海外で食事を注文すると、一皿一皿かなりの量盛られがちなので、このシステムはありがたい。

ちなみに、アラブ料理屋以外にも、イタリアンなどの西洋料理屋やカフェもあるので、アラビアンなスパイシーな味に飽きたら、そういったお店に行ってお腹を休めるのもGOODです。

欠かせないストリートフード

広場の屋台で販売されていたMajboos。屋台は安くて美味しいのでオススメ

テーブルについてゆったりと食事をするのも良いですが、個人的にお勧めなのが、広場で売っているストリートフード。スークの屋外広場のあたりでは、様々なアラブ伝統料理を食べ歩きすることが可能です。

スイーツやサモサなどのクリックバイトも並ぶ屋台エリア。

多数のローカル料理が鍋に入れられて並んでいます。アラブの「ふるさとの味」を楽しむなら、素通りはできませんね。

そして、特筆すべきはルガーグ(Regag)。ルガーグはカタールをはじめとするアラブ地域の郷土料理で、簡単に言うならばしょっぱいクレープのような食べ物。その中には卵やチーズなどを挟むことから、現地では軽いスナックや食事として親しまれています。

 
 
 
 
 
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ちなみにこのルガーグに、チップスオマーンというアラブのローカルポテチを混ぜるのが通(ツウ)の食べ方。スークなどの路上で売られているルガーグは、メニュー表などがないため注文方法が分かりにくいものの、実は好みのカスタマイズが可能。ルガーグを売っている女性の横にチップス・オマーンが積んであればカスタマイズOK!指をさし、ジェスチャーでチップスオマーンを混ぜたい旨を伝えましょう。

ルガーグにChips Omanをトッピング。これぞ本場のツウの食べ方。

ちなみに、チップスオマーンは中東で一番人気のポテトチップス。はっきり言って超絶美味しいです。中東へ行ったからには、絶対に買って食べましょう。絶対にです。

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お菓子の量り売り「Al-Khaleej Sweets Centre」を訪ねよう

個人的にお勧めなのがAl-Khaleej Sweets Centre。特にお菓子の量り売りマニアには必見!

そしてカタール、アラブのグルメをとことん楽しむなら、スーク・ワキフ屈指のお菓子商店、Al-Khaleej Sweets Centreも必見。世界中のお菓子はもちろん、アラブ地域やカタール国内でポピュラーなお菓子を多く揃えるお店なので、海外菓子好きには堪らないスポットとなること間違いなし。

名前すら知らない謎のアラブ菓子がたくさん並ぶ。グラム単位で購入できるので、気になったものを好きなだけ買って帰ろう。

またAl-Khaleej Sweets Centreでは、お菓子の量り売りが楽しめる点もとても魅力的。日本国内でも、Sweet Factory(スウィート・ファクトリー)やCandy A Go Go(キャンディー・ア・ゴー・ゴー)のような輸入菓子量り売りショップは多数あるものの、Al-Khaleej Sweets Centreの量り売りはまるで別物。

こんな感じで袋詰めしてもらえます

盛られているお菓子はどれもこれも、ピンクや赤、などの華やかな色ではなく、白や茶色などのとにかくストイックなカラーリング。そして全然見たことない感じのお菓子ばかり。おそらくアラブ地域でポピュラーな駄菓子なのだと思われるものの、名前すら知らないお菓子の山に圧倒されるばかりでした。

物は試しで一通り買って帰ってみたところ、キャラメルっぽいものやクッキーっぽいもの、ヌガーっぽいものなど様々。全体的に甘いお菓子が多く、日本人の好みにもマッチしそう。

その他にも、包装チョコやナッツ類の量り売りコーナーも

日本でも似たようなグミがあるような。アラブのコーラグミ。現地の子供客も絶えずやってきて駄菓子を物色していました。

トルココーヒーも賞味あれ

列ができていたトルココーヒー

また、スーク・ワキーフではトルココーヒーを味わうことも可能。トルココーヒーは、サンドブリューコーヒー(Sand Brew Coffee)とも呼ばれ、ユネスコ無形文化遺産にも登録されている、伝統的な淹れ方で作られるコーヒー。日本国内では目にすることがほとんどありませんが、今や世界的にも大人気なグルメ。

アツアツに熱された砂で淹れられたコーヒー。味はもちろんのこと、パフォーマンスも一見の価値あり。

サンドブリューコーヒーの起源は、16世紀頃のオスマン帝国に遡ります。 当時、コーヒー豆を挽いて水と混ぜ、砂で温めた鍋で煮出す方法が主流でしたが、今日のトルココーヒーもこの伝統的な製法で作られます。近年では、コーヒーとスパイスを混ぜ合わせることで生み出されるその独特な風味とエンターテイメント性から、世界中で注目を集めるほどになりました。

アラブ地域のカルダモンコーヒーとはまた異なる、エキゾチックな風味のトルココーヒー、是非試してみてください。

いかがでしたでしょうか?

二回にわたり、ドーハの市場「スーク・ワキフ」について紹介をして来ました。スーク・ワキフは、いわばアラブの見本市。カタールへ足を運ぶ際には是非訪ねてみてください!