ルワンダ虐殺という悲劇を題材にした映画「Hotel Rwanda」で一躍有名になった「Hôtel des Milles Collines」。映画の中で、主人公のポール・ルセサバギナが多数のツチ族を匿ったこのホテルは、ルワンダの歴史を知る上で欠かせない場所です。
この度ルワンダに来たので、せっかくの機会にこのHôtel des Milles Collinesに宿泊してみました。映画の舞台となった場所を実際に訪れ、どのような雰囲気だったのか、どんな設備が揃っているのか、レポートしたいと思います。
宿泊予約はキャンセル無料のBooking.comがオススメ!
- Hôtel des Milles Collinesとは?
- Hôtel des Milles Collinesはどんなホテル?
- レストランはビジターでも利用が可能
- キガリ滞在の際には「キガリ虐殺記念館」への訪問も忘れずに
- まとめ
Hôtel des Milles Collinesとは?
Hôtel des Milles Collines(オテルデミルコリーヌ、またはミルコリン)は、フランス語で「千の丘のホテル」という意味の名前。その名の通り、千の丘の町とも呼ばれるルワンダの首都キガリの中心地にそびえる高級ホテルです。1973年にルワンダ屈指の4つ星ホテルとしてオープンしたこのホテルは、当時としては非常にモダンな設備を備えており、ルワンダの政治経済の中心地として多くの要人を迎え入れてきました。
その後、1994年に発生した歴史的有名事件であるルワンダ虐殺(ジェノサイド)では、民兵組織による殺戮から逃れるために多くの人々がHôtel des Milles Collinesに避難しました。当時のホテル支配人だったポール・ルセサバギナ氏は、自身の命を危険に晒しながらも、約1,200人の避難者を守り抜きました。彼の勇敢な行動は、映画「Hotel Rwanda」で描かれ、世界中に知られるようになりました。
余談:Hotel des Milles Collinesは映画の撮影ロケ地ではない
映画「Hotel Rwanda」の撮影は、実際にはルワンダのHôtel des Milles Collinesではなく、南アフリカ共和国のヨハネスブルグで行われました。これは、撮影時の2004年当時のHôtel des Milles Collinesは、紛争直後の不安定な国内情勢がゆえに映画撮影に適した状態ではなかったというのと、ルワンダ政府が、映画撮影のためにHôtel des Milles Collinesの使用を許可しなかったということが理由としてあります。紛争後、しばらくはホテルとしての運営を休止していたHôtel des Milles Collinesですが、その後ルワンダがアフリカの奇跡とも呼ばれる復興・発展を遂げるとともに、営業再開をして現在に至ります。
Hôtel des Milles Collinesはどんなホテル?
Hôtel des Milles Collinesは、ジェノサイド後の改装を経て、現在も高級ホテルとして営業しています。美しくリノベーションされたホテルはもちろん、キガリの街もすっかり発展を遂げ、映画の中で映し出されたような荒廃した印象は全く感じさせません。
客室は、スタンダードルームからスイートルームまで、様々なタイプが用意されています。どの客室も広々としており、落ち着いた雰囲気です。その他ホテルには、レストラン、バー、プール、スパ、ジムなどの施設が揃っています。また、現代アートやジェノサイドに関する資料を展示するコーナーも併設されています。
ルワンダは周辺国と比べて衛生環境も治安も比較的良いことで知られるものの、やはり見ず知らずの地でのホテル選びは慎重になってしまいますよね。そういった観点でも、長年ルワンダ屈指の4つ星ホテルとして君臨してきたHôtel des Milles Collinesであれば、心から安らぐ上質なステイを約束してくれると言えます(しかも意外と安価に)。
レストランはビジターでも利用が可能
ホテルには、多国籍料理を提供するレストランが備わっており、こちらは宿泊客ではないビジターでも利用が可能。特に、昼はお得なランチビュッフェ形式で料理が提供されているため、泊まるチャンスが得られなかった人でも気軽にホテル・ルワンダ気分を味わうことができます。
プールを望みながら洗練された料理を一口食べれば、アフリカのど真ん中に居ることをすっかり忘れてしまうほどの上質なひと時を楽しむことができるでしょう。
キガリ滞在の際には「キガリ虐殺記念館」への訪問も忘れずに
そして、キガリに滞在する際にはHôtel des Milles Collinesだけでなく、キガリ虐殺記念館(Kigali Genocide Memorial Center)への訪問も忘れないようにしましょう。当時の大虐殺の経緯や惨禍を深く学ぶことができる博物館を備える施設であるとともに、紛争で命を落としてしまった方々の共同墓地を兼ねているため、故人を思い偲ぶことができる貴重な場所でもあります。
ホテルからはタクシーで10分ほど。今やすっかり元気になったルワンダですが、過去には悲しい出来事もありました。華やかなHôtel des Milles Collinesの空間だけでなく、そういった暗い面についても目を向けることで、より奥行きのある旅行となるのではないかと思います。
まとめ
Hôtel des Milles Collinesは、映画「Hotel Rwanda」の舞台となっただけでなく、ルワンダの歴史を語る上で重要な場所です。またホテルに宿泊するだけでなく、ジェノサイド記念館を訪れたり、当時の状況を偲ぶことで、ジェノサイドの悲劇を深く理解することができます。
ルワンダを訪れる際には、ぜひHôtel des Milles Collinesへの宿泊を検討してみて下さい。
宿泊予約はキャンセル無料のBooking.comがオススメ!