アフリカ大陸には、手つかずの自然と伝統的な文化が残る場所が数多く存在します。そんな場所を訪れ、本物のアフリカ生活を体験したいという旅人にオススメなのが、ウガンダの「Sina Village」です。
Sina Villageは、ウガンダの首都カンパラから車で約2時間の場所にある小さな複合施設です。いわゆる地方自治体としての村ではありませんが、ウガンダ中から青年が集まり一つのコミュニティを形成している様は、ほぼ村と言っても過言ではありません。そして、我々観光客にとっては、ホテルゲストではなく、村の一員として彼らと対等に接することができることこそがSina Villageの魅力であり、都会の喧騒を離れ、素朴な暮らしを体験できる貴重な機会となります。
今回は、そんなSina Villageでのステイの記録を詳細に綴っていきます。
Sina Villageとはどんなところ?
Sina Villageは、地元のNGOによって運営されているエコツーリズム施設です。Villageという名がつくものの正式な市町村ではなく、あくまで村のようなコミュニティを模した施設ということです。施設内には、伝統的な家屋のような家々が立ち並び、ビジター向けの宿泊施設として開放されています(最近改装されて、きれい目な見た目のデザインに変わったみたいです)。
Sina Villageは、ウガンダ国内外の若者がビジネスについて学び、互いに交流する場所として運営されています。ここでは、ビジネススクールのように村民たちが椅子を並べて勉学に勤しんだり、農作業や牧畜によって食料を培ったり、ボランティア活動や町おこしプロジェクトに取り組んで実技を身に付けています。ただ、学校というよりも、あくまで村。統括する教師のような人が常駐しているわけではなく、あくまで村民一人一人が自律的に行動をしているところに特徴があります。
またビジターでも希望をすれば、そんな村民と共に畑仕事や料理、家事などを行い、日常生活を体験することができます。また、村周辺には美しい自然が広がっており、バードウォッチングなども楽しめます。
Sina Villageの場所
Sina Villageは、ウガンダの南西部にあるビクトリア湖畔から少し内陸に進んだ場所に位置しています。首都カンパラからは車で1時間ほどの距離で、ミニバスも多く走っているためアクセスは比較的容易。最寄りの空港はエンテベ国際空港で、そこからはちょっとアクセスが厄介で合計約2時間の道のり。今回は、敢えてこちらの厄介なルートで空港からSina Villageを直接訪ねることにしました。
エンテベ空港から道なき道を乗り継いで訪ねてみた
Sina Villageへのアクセスは、決して簡単ではありません。まず、エンテベ国際空港からタクシーでビクトリア湖畔のLugonjoという村にあるNakiwogo港まで移動します。その後Nakiwogo港からボートに乗って湖の対岸にあるSaziという村へ向かい、Saziからはバイクタクシーを捕まえ、舗装のされていない土の道を20kmほど、Mpigiという村を目指して進む旅程となります。全体的に悪路で、雨季にはぬかるみがひどくなります。
まずはタクシーで港へ
エンテベ国際空港からNakiwogo港までのタクシーは、約10分程度です。空港で現地SIMを調達したら、タクシーを捕まえて港まで連れて行ってもらいます。
おんぼろ舟に乗って湖の対岸へ
特に標識も立っていないNakiwogo港からは、チャーターボートとおんぼろの乗合舟が出ており、いずれかに乗って湖の対岸にあるSaziという村へ向かいます。チャーター船も決してそこまで高価ではありませんが、せっかくなのでローカル気分を味わいたく、地域住民たちと共におんぼろ舟に同乗することに。
港に停めてあるボートに、一杯の乗客が集まったら出発。老若男女、そして大量の輸送物資と共に、航海の旅へ出ます。当然ですが、めちゃくちゃローカル便なので、私以外に観光客はいません。今まで外国人を見たことがないのか、子供たちからは特に物珍しそうな視線が浴びせられます。
舟は非常に簡素なもので、雨よけもありません。そのため雨天時対策のために雨具を持参することをオススメします。ちなみに私が乗った舟は若干湖の水で浸水しており、そのせいで移動中にバッグが濡れてしまいました。アフリカの淡水は不衛生な場合も多いので、可能な限り身の回り品は湖の水で濡らさないように気を付けましょう。
所要時間は30分程度。決して長い距離ではありませんが、人力ボートなのでゆっくりとしか進みません。せっかちにならず、自由気ままなアフリカタイムをのんびり味わうのがおすすめです。
いかがでしたでしょうか?
今回は、Sina Villageを目指し、エンテベ空港からNakiwogo港、そしてローカルボートでの移動について綴ってきました。次回記事では続編として、続きの旅路についても述べて参ります。
※本記事は、取材時期から投稿日までしばらく期間が空いています。現状と異なる場合があること、ご容赦いただきますよう宜しくお願い申し上げます。
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