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【ウガンダ】世界有数の過密マーケット「Owino Market」をスリ覚悟で訪問してきた

過密市場「Owino Market」

アフリカ大陸中央部に位置するウガンダ。緑豊かな自然と親しみやすい人々で知られるこの国には、世界有数の過密マーケット「Owino Market」が存在する。

私はMpigiのSina Villageで仲良くなった現地の若者に連れられ、スリ覚悟でOwino Marketを訪れた。観光客だけで行くには非常にリスキーとの前情報があったため、不安を抱えながらも、世界一過密と言われるマーケットへの好奇心が勝った。本記事では、その体験を綴っていく。

Owino Marketとは

Owino Market(オウィノ・マーケット)は、ウガンダの首都カンパラの中心部に位置する巨大なマーケットである。アフリカ最大級の規模を誇り、日用品から衣類、食料品、電子機器まで、あらゆるものが揃う。活気あふれる雰囲気と豊富な品揃えから、地元の人々にとってなくてはならない存在となっている。

そんなOwino Marketは、混雑具合から治安も非常に悪く、特に観光客を狙ったスリが後を絶たないと専らの評判。決して暴行等の危険行為が多発しているわけではないが、ガイドブックなどでも「旅行者が安易に近づいてはならない場所」と評されるほどだ。

MpigiのSina Villageで仲良くなった現地の若者に連れていってもらった

現地の若者の先導のもと、カンパラへ向かう

今回滞在したMpigiのSina Villageで仲良くなった現地の若者は、Owino Marketの常連客だった。なんでも、週末にはマーケットへと出掛けていき、自ら商店を営む兄の手伝いをすることもあると言う。彼はマーケットの様子やスリ対策について詳しく教えてくれ、スリ覚悟でなければ訪問は難しいと忠告してくれた。そんな彼に連れられ、Owino Marketへと足を踏み入れることにした。

ぎゅうぎゅうに詰まったバン

カンパラ中心部に座する、ところ狭しとバンが並ぶタクシーターミナル。どうやって車を出し入れしているのか不思議。そのターミナルを中心に、Owino Marketは広がっている。緑豊かなウガンダのイメージと異なり、カンパラ中心地は排気ガス漂う過密ダウンタウン。危ないから俺の後ろにぴったりついてこい、と先導してくれる若者。広い背中も相まってなんとも頼りになる。

市場を行き交うローカルウガンダ人たち

農産物や服食品、日用品や土産、家畜で溢れる市場

マーケットに入ると、想像を超える活気に圧倒された。各店、炎天下にござを敷いて、農産物、服、食品、日用品、土産物、家畜など、ありとあらゆるものを販売している。人々の熱気と叫び声、そして埃っぽい空気。まるでカオスのような空間だった。場所によってはビル状になっており、日差しを遮ることもできるようになっているが、大半の区画ではござ一枚での露店スタイル。ウガンダ人の強靭な肌なくして、この営業スタイルは成り立たないだろう。

屋内エリアも有り

そんな市場の様子を、スマホ片手に写真を撮っていると、「スマホは出すな、マジでスられるから」と注意する若者。現地人でも警戒するとは、一体どれだけ治安が悪いのだろうか。実際にスリには幸いにも合わなかったが、常に周囲に気を配り、貴重品は肌身離さないことが重要だと身をもって体感した。ジッパーポケットのついた服を着たり、紛失防止ワイヤー等を使用したりなどの対策も有効だろう。

農産物を扱うお店が比較的多い

一触即発の危機

そんなことを考えながら、周囲の様子を目に焼き付けながら市場を練り歩く。先述の通り、広場にはござ露店がところ狭しとひしめき合っており、歩くことすらままならない。そんな中不用心にも私は、露店で売られていたニンジンを足先で蹴ってしまった。

小さなニンジン。されど、露店からすると大切な商品。店番をしていた屈強な男がじろりとこちらを向き「おい、どういうつもりだ?」と言わんばかりの鋭い眼光を飛ばしてくる。このまま目の前のムキムキのウガンダ人から拳が飛んで来でもすれば、私は日本に帰ることなくこのままカンパラの土となってしまうことだろう。ただただ謝るしかなく、咄嗟に謝罪をし、ニンジンについてはきっちり買い取らせていただいた。我々観光客からすれば何てことのない野菜かもしれないが、現地で生活を送っているウガンダからしてみれば、ある意味命が掛かっている商品だと言っても間違いはない。こういった市場を出歩く際には、可能な限り現地住民の商いを邪魔せず、また万が一邪魔してしまった場合には速やかに謝罪し、損害を支払うことが大切だろう。

いかがでしたでしょうか

Owino Marketは、スリなどの危険性を伴う場所であることは間違いありません。しかし、その危険性を理解した上で訪問すれば、世界有数の過密マーケットの活気と熱気を体感できる貴重な経験となるでしょう。是非、ウガンダを訪ねた際には、現地生活へのリスペクトと共に訪れてみてはいかがでしょうか。