エチオピアの首都アディスアベバ。ここでの観光の目玉は何と言っても「メルカート」でしょう。アフリカ最大の露天市場と言われるこの場所は、まさにカオスそのもの。噂では、地元民すら迷子になると言われています。そんなメルカートに、この度意を決して足を踏み入れてみることにしましたので、体験レポートを赤裸々に綴っていきます。
メルカートとは
メルカート(Merkato/መርካቶ)は、アディスアベバの北部に位置する広大な市場です。その広さはなんと3平方キロメートルにも及び、まさに一つの町のような規模。ここでは、衣類、食料品、雑貨、スパイス、コーヒーなど、ありとあらゆるものが売られています。そんな雑多な市場はアフリカでも有数の規模と言われ、それ故観光客のみならず多くの現地住民が日用品を買いに通っています。またその人混みゆえ、アディスアベバ内でも特にスリが多発しているエリアと言われており、一般的に観光客がやすやすと行くべき場所ではないとの前評判を聞いていたほどでした。
メルカートに足を踏み入れてみる
とは言え、一端のトラベルライターである私。GoogleMapを片手に、恐る恐るメルカートの中を散策し始めました。しかし、あまりの人の多さに圧倒され、すぐに方向感覚を失ってしまいそうに。同じく迷宮都市と評されていたモロッコのフェズで本気で迷子になった時の恐怖が蘇り、思わず奥へ進むことを躊躇してしまいます。
ガイドとの出会い
途方に暮れていると、一人の現地人おじいちゃんガイドが気さくに話しかけてくれました。彼はメルカートに精通しており、英語も少し話せるという。なんと、暇だから無料でメルカート内を案内してくれると言うのでした。怪しさ満点だったものの、このままメルカート散策をあきらめるのも心残りだと思い、少し考えてから彼にお願いし、メルカート内を案内してもらうことにしました。
いよいよメルカートの奥深くへ
ガイドの案内で、メルカートの様々な区画を巡りました。乳香屋さん、スパイス屋さん、雑貨屋さんなど、所狭しと店が並んでいます。まるで一つの町を歩いているような感覚です。ガイドの説明を聞きながら、様々な商品を見て回りましたが、あまりの広さに、自分がどこにいるのかわからなくなってしまいました。
その間も、ガイドさんは露店の店員さんと気さくにアムハラ語で話し始めたり、と自由気まま。最初は、後からガイド代金を要求されるのではないか、人通りのないエリアに連れていかれて恐喝されるのではないか、などと不安に感じていましたが、どうやら本気で暇な人だった模様。
お土産と言って謎の小包を渡される
一通りメルカートを回った後、ガイドのおじいさんが「ちょっと買いたいものがある」と言って、私を置いて離席。そして数分して戻ってきたおじいさんから「お土産だ」と言って小包を渡されました。何が入っているのかドキドキしながら開けてみると、そこにはなんとマリファナが入っていました!
まさかのお土産に、唖然とする筆者。ガイドは笑いながら、「エチオピアではマリファナは合法なんだ」と教えてくれました。いやいや嘘つけ!エチオピアでもマリファナが違法であることは既にリサーチ済み。それとも、暗黙のローカルルールでもあるのだろうか。
いずれにせよ、さすがにこれは不要のお土産です。バレないように、そっとゴミ箱に捨ててしまいました。おじいさんの厚意を無駄にしてしまったのは忍びないものの、犯罪に手を染めるのはご法度ですね・・・
いかがでしたでしょうか?
メルカートは、まさにカオスと活気に満ちた場所でした。スリや置き引きには十分注意する必要がありますが、ガイドを頼めば安全に楽しむことができます(ちょっとしたトラブルはつきものですが・・・)。エチオピア旅行の際には、ぜひメルカートを訪れてみてください。ただし、謎のお土産には十分注意しましょう!(笑)
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