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モロッコ、シャウエンで大麻ディーラーのアジトに潜入してみた【アフリカ・ディープ旅行レポート】

決死の覚悟でハシシ(大麻樹脂)ディーラーのアジトに潜入してきた。今回はその一部始終を綴っていく。

ロッコ北部の青い街シャウエン(Cheaouen・またの名をシャフシャウエン Chefchaouen)は、その美しい街並みで多くの観光客を魅了する一方で、大麻(ハシシ・Hashish)の生産地としても知られています。今回は、ハシシディーラーのアジトに潜入するという、刺激的な体験をしてきたので、その一部始終を綴っていきます。

ハシシ(Hashish)とモロッコ

こちらがハシシの姿。大麻からつくられる大麻樹脂であり、練り物のような形状をしている。

https://weedmaps.com/learn/products-and-how-to-consume/how-to-smoke-hash

ハシシ(ハシッシュ、ハシシュなどとも)は、大麻草の花や葉から樹脂を抽出して固めたもので、主に中東や北アフリカで伝統的に使用されてきた嗜好品です。世界的な大麻生産国としられるモロッコでも、ハシシは「キーフ」と呼ばれ、古くから医療や宗教儀式などに使用されてきました。

シャウエンは、モロッコの中でも特にハシシの生産が盛んな地域です。周辺の山岳地帯で栽培された大麻草が、シャウエンに集められ、ハシシへと加工されます。それ故ハシシは、シャウエンの経済にとって重要な役割を果たしています。多くの住民がハシシの栽培、加工、販売に関わっており、観光客向けのハシシ販売も盛んに行われています。

青の町シャウエン。実は世界有数の大麻生産地域でもある。

しかし、ハシシは違法薬物であり、その生産や販売は法律で禁じられています。モロッコ政府は、ハシシの違法取引の取り締まりを強化していますが、依然として多くのハシシが密輸によってヨーロッパ諸国に流出しています。その一方で近年、シャウエンでは、ハシシの合法化を求める声も上がっています。合法化によって、ハシシ産業を観光資源として活用し、地域経済を活性化させようという動きです(しかし、ハシシの合法化には、健康被害や犯罪増加などの懸念もあり、議論は紛糾しています。)

このように、ハシシとシャウエンの繋がりは、複雑な問題を抱えています。美しい街並みと伝統文化の裏側にある、違法薬物という現実を理解することが重要です。

ハシシアジト潜入のきっかけ

シャウエン散策を楽しんでいると、暗い路地裏でとある青年に声を掛けられた

その日シャウエンの旧市街を散策していると、一人の青年から声をかけられました。

「ハシシに興味があるか?」

私はモロッコにおいても日本人による大麻の吸引は違法であることを熟知していたため、ハシシを購入する意志、また吸引する意志は毛頭なかったものの、興味本位で、「買うつもりはないけど、話を聞いてみたい」と答えると、青年は薄暗い路地裏にある民家へと案内しました。青い町として有名なシャウエンらしい、青い塗装で綺麗に塗られた民家の中に彼らのアジトがあるらしく、青年に連れられて家の中に入っていきました。

アジトの様子

恐る恐る撮影したアジトの中。内装までシャウエンブルーで綺麗に染められていました。

民家のドアを開けると、そこには数人の男たちが集まっていました。部屋の中は煙草の煙で充満し、独特の香りが漂っています。家の中まで青色にペイントされており、また床はベルベル民族特有の柄があしらわれた美しいカーペットが敷かれていました。そして、壁にはハシシと思われる塊がいくつもぶら下がっていました。

ディーラーとの会話

ハシシの実物を見せて頂いた。紙タバコに巻いたり、専用の煙管(キセル)で炊いて吸引するとのこと。

私は男たちにハシシについて色々と質問しました。男たちは、ハシシの作り方や効果、値段などについて詳しく説明してくれました。

彼らは、ハシシはモロッコの伝統的な文化であり、リラックス効果や精神的な作用があるため、多くの人々に愛用されていると主張していました。また、彼らは法外な金額をふっかけるつもりはない、ということ、国外で同等品を入手するのは極めて困難・高価であるということ、など饒舌に語り、私の興味を高めようと努めました。

こちらが専用のキセル。ハシシ単体ではなく、タバコの葉と混ぜて吸引するのが一般的らしい。

せっかくなので、現地のタバコをご馳走していただいた。その際も、ハシシを混ぜてはどうだ、と繰り返し提案を受けた。

購入を断る

私は、ハシシに興味はあったものの、購入するつもりはありませんでした。男たちは、私にハシシを試してみるように何度も勧めましたが、私は断り続けました。それだけでなく、目の前でハシシを指で練ってその粘度(=新鮮さ?)をアピールしたり、ハシシの塊を指で引きちぎり、芳醇な香りが立っている様を見せつけたり、と様々なプレゼンテーションを駆使して誘惑しようと試みます。

アジトからの脱出

しばらくすると、男たちの態度が少し怪しくなってきました。購入意思を見せない私に対し苛立ちを覚えたのか、それともハシシを服用したことによって興奮状態になったのか、定かではないものの彼らの目が段々と血走ってきたのは明らかでした。

私は、これ以上ここにいるのは危険だと判断し、アジトから出ることにしました。力づくで止められたりなどといった身の危険に及ぶことはありませんでしたが、最後まで男たちは私を引き留めようと諦めず話しかけてきました。

男たちは、私に「また来い」と言っていましたが、私は二度と戻らないことを決意しました。

足早に出口へと駆けて行く。危害が加わることは無かったものの、後ろめたさや申し訳なさから、逃げるように去る形となってしまった。

感想

ハシシディーラーのアジトに潜入するという貴重な体験を通じて、ハシシは違法薬物であり、危険な側面もあることを改めて認識しました。しかし、同時にハシシがモロッコの文化に深く根付いていることも理解することができました。今回の経験は、モロッコという国の複雑さを改めて私に教えてくれたように感じます。

※注意事項

ハシシは、日本を含む多くの国で違法薬物に指定されています。ロッコでも、ハシシの販売や所持は違法行為です。ハシシに関わることは、非常に危険な行為であることを認識しておきましょう。

参考記事:

www.kosupatravel.com

※免責事項

上記の情報は、個人的な体験に基づいたものであり、いかなる違法行為を推奨するものではありません。ハシシに関する情報は、あくまでも参考としてご利用ください。