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台湾随一の米どころ「池上郷」で最高ブランドの池上米を食べてみよう! ~「稻米原鄉館」食事&文化体験レポート~

台湾一のブランド米「池上米」の産地、台東県池上郷へ行ってきました。

「台湾にも美味しいお米があるんですよ」

台東在住の友人がそう教えてくれたのは、台湾東部への旅を計画していた時のこと。確かに、日本人である私たちは、ついつい台湾=麺類のイメージを持ちがちです。しかし、実は台湾にも誇るべき米どころがあったのです。

今回は、収穫の最盛期である11月初旬に、台湾随一の米どころ「池上郷」を訪れ、その最高峰ブランド「池上米」を堪能してきました。

池上郷・池上米について

11月には田んぼが黄金に染まる、池上の名物風景

台東県池上郷は、西側の中央山脈と東側の海岸山脈に挟まれた花東縦谷に位置する地域です。清らかでミネラル豊富な水、汚染のない澄んだ空気、そして昼夜の大きな寒暖差という恵まれた自然環境が、最高品質の米を育てる土壌となっています。

その品質の高さは折り紙付きで、全国お米品質大会で幾度となくグランプリを獲得。日本統治時代には皇室に献上されたという記録も残っているそうです。現在でも地元自治体や農協が品質維持に力を入れており、まさに台湾を代表するブランド米として知られています。

金牌農村の称号を授かっている池上郷。日本で言うところの魚沼のような位置付けなのだとか。

米原鄉館との出会い

今回訪れたのは、池上郷にある「稻米原鄉館(イネマイゲンキョウカン)」。かつての米蔵を改装したというこの施設は、レストランと文化体験施設を兼ねています。池上米と地元食材を使った客家料理が味わえるだけでなく、この地域の暮らしや歴史を学べる展示スペースも併設されています。

一階は記念館兼米屋のようなつくりになっています

金色に輝く稲田を眺めながらのランチタイム

今回はテラス席を利用しましたが、屋内も広々

訪問したのは11月上旬の昼下がり。運良くテラス席が空いていたため、屋外での食事を選択しました。通常は予約推奨とのことですが、この日は台風直後の週末だったためか、すんなりと案内していただけました。

テラス席からの眺めは圧巻でした。目の前に広がるのは、収穫間近の黄金色に輝く稲田と、かの有名な伯朗大道。季節によって青々とした田んぼや刈り入れ後の風景など、異なる表情を見せるそうですが、この時期の輝きは格別です。時折吹く心地よい風に稲穂が揺れる様子は、まるで黄金の波のよう。

風呂敷包みの素敵なランチコース

かわいい風呂敷に包まれてやってきた客家料理

ここでは通常の客家料理ランチコースと、ベジタリアンコースから選択可能です。私たちが注文した料理は、可愛らしい風呂敷に包まれた状態で運ばれてきました。まるでピクニックに来ているような気分に。ちなみに原住民の多い台東県ですが、実は池上郷のあたりは福建省や江東省から移り住んだ客家人が多いのだそう。そのため、客家料理はこの地域を代表する名物グルメです。

見た目も美しい、色とりどりの客家御膳

風呂敷を開くと、丼のような器に色とりどりの料理が。豚の角煮やタケノコ炒めなど、季節の食材を活かした様々なおかずが、白く艶やかな池上米を取り囲んでいます。

特に印象的だったのは豚の角煮。台湾産の豚肉を使用しているそうで、しっとりとした食感と深い味わいが絶品でした。

そして何より、目玉である池上米の美味しさに驚かされます。雑味が一切なく、自然な甘みが口の中に広がります。確かに日本人の感覚からすると、少し水気が多くべちゃっとした印象はありますが、これは炊き方の好みの違いなのでしょう。何より、目の前に広がる黄金の稲田を眺めながら味わう瞬間は、この上ない贅沢な時間でした。

お米以外も地域の食材を多数使用しています

ボリュームはかなりたっぷりで、成人男性でもやっとの思いで完食するほど。汁物にも季節の野菜がたっぷり入っており、健康的な満足感が得られます。

文化と買い物を楽しむ

レストランの1階は資料館兼物販スペースとなっており、池上米の製法や歴史について学ぶことができます。特に印象的だったのは、この地域の稲作の変遷を示す写真展示。時代とともに変化する農法や、変わらず受け継がれる農家の思いが伝わってきました。

池上ブランドのあれこれを学ぶことができます

物販コーナーでは、池上米はもちろん、調味料やポン菓子などの加工品も販売されています。さすがに大きな米袋は持ち帰れませんでしたが、300g入りの小パックは実家の両親へのお土産に最適。日本の米との食べ比べが今から楽しみです。

小さいサイズの池上米はお土産にもぴったり

まとめ

米原鄉館での体験は、台湾の食文化の新たな一面を教えてくれました。日本統治時代から続く稲作の伝統、それを支える自然環境、そしてそれらを現代に受け継ぎ、さらに発展させようとする地域の人々の思い。

美味しい料理と絶景、そして学びが一度に得られる稻米原鄉館は、まさに台湾の食文化を体感できる貴重なスポットと言えるでしょう。今回は日帰りでしたが、次回は是非、朝から夕暮れまでじっくりと池上郷の風景を楽しみたいと思います。

次回記事では、そんな台東池上のもう一つの顔、一風変わったユニークな観光地としての姿を紹介する体験レポートをお届けします。乞うご期待を!

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