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ジェッダ、Al Baladの老舗ローカル飯めぐり① Baissa Mandi Meatでヤギの頭肉にかぶりついてきた【サウジアラビアグルメ旅】

古き良きジェッダの古都、アルバラドからディープ食レポをお届けします!

サウジアラビアの紅海に面した街、ジェッダ(ジッダとも)。その歴史的地区Al Balad(アルバラド)は、狭い路地と古い建物が織りなす独特の風情を持ち、まるでタイムスリップしたかのような感覚を与えてくれます。そんなAl Baladでもローカルに好評な、老舗ローカル飯のお店「Baissa Mandi Meat」に足を運び、「ラスマンディ」と呼ばれるヤギの頭肉料理にかぶりついてきましたので、食レポをお届けしたいと思います。

ヤギの頭の丸焼き、Ras Mandi

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ラスマンディ(Ras Mandi / رأس مندي)は、サウジアラビアを代表する伝統的な料理の一つで、炭火でじっくりと焼かれたヤギの頭を使った豪快な一皿です。

ラスマンディは、低温でじっくりと調理されたヤギの頭肉がほろほろと崩れるほど柔らかく、油をたっぷりと含んでいるのが特徴です。マンディは一般的にスパイス香るご飯の上に乗せて振る舞われるますが、頭部をつかったラスマンディは単体料理で食べることが多く、今回訪ねたお店でも、油滴る銀の皿に直接ラスマンディが豪快に盛られて提供されるスタイルでした。

ジェッダ旧市街の老舗マンディ屋さん

アルバラド西側の商店街に、ところ狭しと並ぶ商店たち。今回訪問した店もこの一角に佇んでいます。

さて、今回訪ねたジェッダの街は、古くから重要な貿易港として栄え、現在も多くの巡礼者が訪れる場所です。そのため、多様な文化と料理が混じり合い、食文化が非常に豊かに発展してきたことで知られます。特にAl Balad地区は、狭い路地と白壁の建物が特徴で、歴史的建造物が立ち並ぶ中に、地元の人々が営む小さな食堂や屋台が点在しています。

そんなアルバラド内にある、老舗ラスマンディ屋さん「Baissa Mandi Meat」は、もともと地元の住民からの口コミで知りました。Baissa Mandi Meatは、ラスマンディをただ一種類のみ提供し続けている「一本勝負」のお店ですが、実際かなりの人気店らしく、だからこそ味にうるさいアルバラドのお腹を何十年にもわたって満たし続けて来れたのだとか。

通常は午前中には売り切れるそうです。(この日は午後の訪問でしたが、たまたま売り切れていなかったため、ラッキーなことにありつけました)。少々入り組んでおり分かりづらい場所にお店がありましたが、看板には「باعيسى (Baissa)」とアラビア語で書かれており、店先には香ばしい香りが漂っていたのでそこまで苦労するとこなく見つけることができました。

ヤギの頭をさばく調理台に炭火焜炉が並ぶカウンター

店内に入ると、まるで精肉屋のような簡素な作り。カウンターには鍋とまな板、立派な包丁が並び、毎朝ここでヤギの頭をさばいているのであろうことが伺えました。一見するとぶっきらぼうな表情の店主さんに、ラスマンディを食べに来た、と恐る恐る告げると、にっこりと笑顔でお店の奥の食事スペースへ案内してくださりました。

奥のイートインスペースに腰かけて、調理スペースと無骨な保温器を眺めます。なお、現時点ではイートインスぺースは女性使用不可とのこと。いかにもディープなサウジローカルレストラン。

シズル感たっぷりのヤギの頭肉

細かく刻まれたヤギの頭肉が油を跳ねながら登場。まだ生きていたころの面影はもうほとんどありませんね・・・意を決していただきます!

店内の活気ある雰囲気とともに、私の目の前に提供されたラスマンディは、無骨な保温器から取り出され、油を散らしながら豪快に銀の皿にとともに運びこばれてきました。その瞬間、漂う香ばしい香りが食欲を刺激します。ローカルスタイルで手で肉をちぎって食べる必要がありますが、しばらくは熱くてなかなかつかめないほどです。味付けはテーブルの上の塩コショウ、そして付け合わせの謎タレでお好みに調整できます。

右手にホブズと獅子唐、そして真ん中には謎のタレ(少し酸っぱい)

またラスマンディとともにホブズ(アラビアパン)と獅子唐をいただきました。指でさわれない程のホカホカのラスマンディを、ホブズを使ってなんとかつかみとり、口に運んでいきます。

まず、一口目に感じたのは、低温でじっくりと調理された肉のほろほろと崩れる食感。脂身が豊富で、口の中でとろけるような感覚がたまりません。頭の肉は、部位ごとに異なる食感と風味が楽しめるのが魅力です。頬肉は特に柔らかく、ジュワッと溢れる肉汁が最高の贅沢感を与えてくれます。頭蓋骨のドームの中には脳みそがぎっしりと詰まっており、タンパクでりながらもコクのある味わいが絶品です。また、ヤギの頭肉ならではの独特な風味も、他では味わえない特別な体験を提供してくれます。塩コショウを振っただけのシンプルな味付けでありながら、素材の旨味が引き立ち、深い満足感を得ることができました。付け合わせのホブズと獅子唐も、程よいアクセントとなり、食事を一層引き立ててくれました。

Al Baladの風景とともに

食事を終え、外に出ると、日が傾きかけたAl Baladの街並みが美しく輝いていました。夕暮れ時の柔らかな光が、白壁の建物と石畳の路地を優しく包み込みます。この街の風景と共に味わったヤギの頭肉の余韻が、心に深く刻まれました。Baissa Mandi Meatでの食事は、単なる食事ではなく、ジェッダの歴史と文化を五感で味わう特別な体験でした。もしジェッダを訪れる機会があれば、この店で伝統の味に触れてみてください。

次回は、Al Baladの別の老舗ローカル飯のお店を紹介します。お楽しみに!

次回記事はこちらから

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今回訪問したお店はこちら!

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