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サハラ砂漠のオアシスで癒しのひととき!Ksar Ghilane温泉体験レポート【南部チュニジア旅行記】

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以前のシリーズでKsar Ghilaneのクワッドバイクツアーをレポートした。

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今回はその続編として、このオアシス都市の魅力である天然温泉について紹介したい。

砂漠の真ん中に湧く温泉という、なんとも贅沢な体験。クワッドツアーで疲れた体を癒すには最高のスポットだった。

Ksar Ghilaneとは:サハラ砂漠の入り口に位置するオアシス

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おさらいであるが、Ksar Ghilaneは、チュニジア南部のサハラ砂漠の入り口に位置する小さなオアシス集落だ。「Ksar」はアラビア語で城砦都市を意味し、古くから隊商路の重要な拠点として栄えてきた。砂漠を旅する商人たちにとって、このオアシスは文字通り生命線だったのだろう。

現代では、観光地としての顔を持つKsar Ghilane。チュニジア南部を訪れる旅行者にとって、ここは本物のサハラ砂漠を体験できる貴重な場所となっている。市街地から遠く離れた立地ゆえに、観光地化されすぎていない素朴な砂漠の魅力を味わえるのが特徴だ。

Ksar Ghilaneが他の砂漠の町と決定的に違うのは、天然温泉が湧いているという点だ。砂漠の真ん中で温泉が湧くというのは、まさにオアシスの奇跡と言える。この温泉は地下深くから汲み上げられた地下水で、年間を通じて一定の温度を保っている。

水温は、プールのように冷たくもなく、日本の温泉のように熱くもない、ちょうど良い温度だ。この絶妙な温度が、砂漠の暑さで疲れた体を優しく癒してくれる。

古代からこの地に人が住み着いたのも、この豊富な地下水のおかげだろう。現在でも周辺の農地や家畜の水源として、このオアシスは重要な役割を果たしている。観光資源である前に、まず生活の基盤なのだ。

クワッドツアー後の思わぬおすすめ

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クワッドバイクツアーを終えた私たちに、ツアーオーナーのお兄さんが声をかけてきた。せっかくだからそこのオアシスに入ってくつろいできたらどうだ、と。

そういえばここはオアシス都市。このクワッドツアーのベースがあるすぐ近くの場所に、オアシス、というよりぬるめの温泉が湧いており、このあたりの観光の目玉になっているのだ。クワッドで砂漠を駆け回った後、汗だくになった体を温泉で癒すというのは、確かに理にかなっている。

正直、クワッドツアーだけで満足していた私たちだったが、せっかくの機会なので立ち寄ってみることにした。この判断が、結果的に正解だった。

自然そのままのオアシス

歩いて近づいてみると、綺麗な泉が湧いている光景が目に飛び込んできた。そこまで大きくなく、直径20メートルほどだろうか。まさに自然の中の手つかずのオアシスという感じ。人工的な護岸工事などは一切施されておらず、ありのままの姿を保っている。

これが驚くほど美しい。コンクリートで固められたプールとは全く違う、自然の造形美がそこにはある。泉の周りには緑が生い茂り、砂漠の中にぽつんと現れた生命のオアシスという言葉がぴったりだ。

水は透明度が高く、底まではっきりと見える。地下から湧き出る水は清潔で、飲用には向かないかもしれないが、入浴には全く問題ない。砂漠の真ん中でこんなに綺麗な水が湧いているというのは、本当に不思議な光景だった。

欧米系観光客に人気のスポット

しかし、ここで泳いでいる人はあまりいないのか?と見渡すと、欧米系の観光客が肌を真っ赤に日焼けさせながらちらほらと泳いでいた。イギリス人やドイツ人と思われる観光客たちが、のんびりと浮かんでいる。

温泉ほどは熱すぎず、プールよりは温かい絶妙な温度なので、ついつい長居してしまいそうな泉質なのかもしれない。実際、彼らは1時間以上も泳いでいるように見えた。日光浴と温泉を同時に楽しめる、贅沢な時間の過ごし方だ。

チュニジア南部は欧米からの観光客が多いエリアだが、特にこのKsar Ghilaneは彼らの定番ルートに入っているようだ。砂漠ツアーの中継地点として、また砂漠体験の拠点として、多くのツアーがここに立ち寄る。

足湯体験

私たちは水着に着替えるのが面倒だったので、足だけでもつけてみることにした。全身浸かるには着替えやタオルの準備が必要だが、足湯なら気軽に楽しめる。

オアシスの周りは特に護岸や防水処理のようなものがされているわけではなく、ぬかるんでいる。足元注意だ。砂と水が混ざり合って、独特の泥のような感触になっている。サンダルを脱いで裸足で近づくが、一歩間違えると泥だらけになりそうだ。

恐る恐る足をつけると、心地良いぬるま湯。体感で38度くらいだろうか?砂漠を駆け回った後の疲れた足には、この温度が絶妙に気持ち良い。日本の温泉のように熱くないので、じっくりと長時間浸かっていられる。

砂漠の真ん中でこんな贅沢ができるとは、改めてオアシスの奇跡を実感する。足を浸けながら周りを見渡すと、360度砂漠に囲まれた中にぽつんとこの泉だけが存在している。なんとも不思議で、そして贅沢な光景だ。

オアシス周辺の施設:チュニジアらしいB級感

このあたりにはカフェやお土産屋さんもある。オアシスのほとりでのんびりくつろぐのも良し、砂漠の思い出に何か買って帰るのも良し。

カフェでは冷たい飲み物やティーなどが楽しめる。砂漠の暑さの中で飲む冷たいドリンクは格別だ。テーブルと椅子が並べられた簡素な作りだが、オアシスを眺めながらゆっくりできる空間は心地よい。

お土産屋では、砂漠のバラが1ピース1ディナールで売られていたり、謎センスのラクダのぬいぐるみがあったりと、なかなか面白いラインナップである。砂漠のバラは、この地域特有の鉱物の結晶で、バラの花のような形をしているのが特徴だ。サハラ砂漠のお土産としては定番中の定番だが、ここで買うのも旅の思い出になる。

ラクダのぬいぐるみは、正直センスは微妙だが、そのB級感がチュニジアらしくて愛おしい。こういった土産物選びも、旅の楽しみの一つだろう。

宿泊するべきか、立ち寄るべきか:率直な意見

さて、実は元々私たちも、このKsar Ghilaneエリアのオアシスホテルで一泊しようとしていた。砂漠の真ん中で一夜を過ごすというのは魅力的に思えたし、朝晩の砂漠散策も楽しめると期待していた。

しかし、限られた日程の中でいろいろ行きたいところを巡るべく、この日は最終的に危険を承知で夜の砂漠道を車で100km走ってKsar Hadadaに宿泊することにした。夜の砂漠道は街灯もなく真っ暗で、決して推奨できるルートではないが、限られた時間を有効活用するための苦渋の決断だった。

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振り返ってみれば、Ksar Ghilaneではわざわざ泊まらなくても良かったかもしれない。オアシスを中心に落ち着いて過ごせるイメージはあるが、カフェと土産屋以外には特にないので、夜はやることがない。夕食もホテルの食堂で食べるくらいで、特別なエンターテイメントがあるわけでもない。

あとかなり欧米系の観光客が多く、ツアーの定番となっているので、旅の情緒は少し少なめかもしれない。アジア人は少なく、英語が飛び交う雰囲気は、まるでヨーロッパのリゾート地のようだ。それはそれで悪くないが、もっとローカルな雰囲気を求める人には物足りないかもしれない。

おすすめの楽しみ方:半日立ち寄りがベスト

私の結論としては、ちょっと遠いかもしれないが、クサール巡りの間の変化球や、トズール方面へ行く際の立ち寄りなどとして、半日程度で寄るのがスマートだと思う。

午前中にクワッドバイクツアーを楽しみ、昼食をカフェで取り、オアシスで足湯を楽しむ。これで3〜4時間程度。その後、次の目的地へ向かうという流れが理想的だろう。日帰りで十分にKsar Ghilaneの魅力を堪能できる。

もっとも、この町からサハラ砂漠まではゼロ距離なので、朝や夜のサハラ砂漠を徒歩で散策したい、夕日・朝日を望むクワッドバイクツアーに参加したい、などという目的がある場合には、宿泊ベースとして大いに役立つかもしれない。

チュニジア南部には、Ksar Hadadaをはじめとする多くのクサール(城砦都市)が点在している。これらを巡る旅の中で、Ksar Ghilaneは良いアクセントになる。クサールの歴史的建造物を巡るのも魅力的だが、ずっと続けていると少し単調に感じることもある。

そんな時、Ksar Ghilaneのような自然を楽しむスポットを挟むことで、旅にメリハリが生まれる。砂漠体験、温泉、そしてまたクサール巡りへ。この流れが、チュニジア南部旅行をより豊かにしてくれる。

また、トズールからタタウィンへ向かう途中、あるいはその逆ルートで、ちょうど中間地点のような位置にあるKsar Ghilane。休憩とリフレッシュを兼ねて立ち寄るには、絶好のロケーションだ。

まとめ:砂漠の中の癒しスポット

謎センスのラクダのぬいぐるみは旅の思い出としてお迎えしました。

Ksar Ghilaneのオアシス温泉は、砂漠旅行の中での貴重な癒しスポットだ。クワッドバイクで砂漠を駆け抜けた後、天然温泉で疲れを癒す。こんな贅沢な体験ができる場所は、そう多くはない。

宿泊するかどうかは旅程次第だが、少なくとも半日程度は立ち寄る価値がある。砂漠のバラを買ったり、オアシスのほとりでチャイを飲んだり、ゆったりとした時間を過ごすのも、チュニジア南部旅行の醍醐味の一つだ。

自然そのままの美しいオアシス、絶妙な温度の温泉、そして周辺に広がる本物のサハラ砂漠。これら全てが揃ったKsar Ghilaneは、チュニジア南部を訪れるなら外せないスポットと言えるだろう。

映画『イングリッシュ・ペイシェント』のロケ地としても知られるこの場所で、あなたも砂漠の奇跡を体験してみてはいかがだろうか。きっと忘れられない思い出になるはずだ。

Ksar Ghilaneへのアクセスはトズールやタタウィンから車で2〜3時間程度。公共交通機関は限られているため、レンタカーかツアー参加が現実的。クワッドツアーは前回の記事で詳しく紹介しているので、ぜひそちらも参考にしてほしい。チュニジア南部のクサール巡りについても、別記事で詳しく紹介予定だ。