定番ツアーはもう飽きた?ローカル旅行情報発信サイト「コスパトラベル」

パッケージツアーやガイドブックに頼った旅行に飽きた大の旅行好きの方々向けに、ローカル&コスパの良い旅行情報を集めたポータルサイト

イラン旅行にドローンを持って行くことは可能か - ドローン規制の実態:法律と現実のギャップを知る

記事内にはスポンサーリンクが含まれる場合があります。

イランの雄大な自然や歴史的建造物をドローンで撮影したい、そう考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、イランにおけるドローン使用の現状は非常に複雑で、法律上は可能とされていても、実態は大きく異なることが多いのが現状です。

本記事は、現地ツアー会社からの情報をもとに、イランでのドローン使用に関する現実的な状況や必要手続きをお伝えします。なお、法規制や運用の実態は地域や状況によって大きく異なる可能性があることをあらかじめご了承ください。

法律上の規制と現実のギャップ

イランの民間航空局(CAOI)の規定によれば、ドローンの使用は原則として可能とされています。300グラム未満の小型ドローンであれば許可不要とされ、砂漠や山岳地帯などの自然エリアでの撮影も認められているとのことです。また法律上は、撮影場所や用途を明確にした上で、文化省と国防軍事省から許可を取得することで、より大型のドローンの使用も可能とされています。

しかし、現地の状況を見ると、実際の運用は法律とは大きく異なっているようです。たとえ法律上は許可されているエリアであっても、治安当局による没収や取り締まりのリスクが存在します。特にGPSやカメラを搭載した機器の使用については、国家安全保障の観点から非常に慎重な対応が取られており、観光目的であることを説明しても、拘留・逮捕といった深刻なトラブルに発展する可能性があります。

治安当局による対応の実態

テヘラン市内でのドローン飛行は全面的にNG

イランでは特に、ブーシェフル、ナタンズ、ゴム、アラクイスファハンなどの地域において、ドローンの使用に対する監視が厳しいとされています。これらの地域では重要施設が点在しており、意図せずにそれらの施設の周辺で飛行してしまうリスクも考えられます。

テヘラン市内では法律上も完全に使用が禁止されていますが、その他の地域においても、現場の治安当局の判断によって突然の制限や没収が行われる可能性があります。このような状況下では、たとえ正式な許可を取得していたとしても、現場でのトラブルを完全に回避することは難しいかもしれません。

許可取得の現実的な課題

現地の法律では、文化省と国防軍事省からの許可を取得すれば、ドローンの使用が可能とされています。しかし、観光客が個人でこれらの許可を取得することは実質的にはほぼ不可能です。と言うのも、許可申請には詳細な飛行計画が求められ、ドローンの重量、最大飛行高度、飛行半径、最大飛行時間などの技術的な情報も提出する必要がある他、事前に正確な飛行ポイントを政府に対し通知する必要があるためです。

これらの申請手続きはすべてペルシャ語で行う必要があり、言語面でも大きな障壁が存在します。さらに、申請から許可取得までにかなりの時間を要する可能性もあり、短期の観光旅行では現実的ではないと言えます。

現実的な対応策

このような状況を考慮すると、観光目的でイランを訪れる場合は、ドローンの持ち込み自体を見送ることが最も賢明な選択といえます。イランの素晴らしい景観を記録したい場合は、通常のカメラでの撮影に専念するか、現地の公認ガイドに相談して帯同可能なドローンパイロットを紹介してもらうことをお勧めします。

ちなみに、ドローンではない一般的なカメラであっても、見境なしに使用しているとトラブルに発展する可能性があります。特に注意が必要なのは、一見して撮影に適していると思われる場所でも、予期せぬ制限が存在する可能性があるという点です。イランには数多くの重要施設が存在し、それらの位置や範囲が明確に公開されているわけではありません。そのため、知らないうちに制限区域で撮影してしまうリスクも考えられます。

いかがでしたでしょうか

イランでは、法律上はドローンの使用が認められているものの、実際の運用では非常に大きなリスクを伴います。特に観光客の場合、国家安全保障上の懸念から予期せぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。単なる没収で済めばまだ良い方で、より深刻な事態に発展するリスクも否定できません。

現時点では、観光目的でのドローン持ち込みは、たとえ小型機であっても推奨できない状況といえます。イランの素晴らしい景観は、地上からの通常撮影で記録することをお勧めします。それでもなおドローン撮影を検討される場合は、必ず信頼できる現地ツアー会社に相談し、最新の状況確認と必要な手続きについてアドバイスを求めることをお勧めします。

【おまけ】申請が面倒な時の代替案:Insta360 Xシリーズ

ドローンのような撮影が可能に

ここまでドローン規制やルールについて見てきましたが、「申請が複雑すぎて面倒」「手続きが煩雑で時間がない」と感じる方も多いのではないでしょうか。また、せっかく準備しても現地で規制に引っかかったり、天候や飛行禁止エリアの影響で思うように撮影できない場面もあります。

そんな時の強力な代替手段として、私が強くおすすめしたいのがInsta360のXシリーズと3mの自撮り棒の組み合わせです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/y/ymdxd/20250823/20250823142416.jpg

360度カメラと長い自撮り棒を使えば、ドローンで空撮したかのような迫力ある写真や動画を撮影できます。特に注目すべきは「見えない自撮り棒」機能で、編集時に自撮り棒が自動で消去されるため、まさに空中から撮影したような仕上がりになります。

ドローンと比べて以下のようなメリットがあります:

  • コストが圧倒的に安い(ドローンの半額以下で購入可能)
  • 事前申請や複雑な手続きが一切不要
  • 飛行禁止エリアを気にする必要がない
  • 天候に左右されにくい
  • 防水対応で水中撮影も可能(海やプールでも安心)
  • 人が多い観光地でも安全に使用可能
  • 荷物も軽く、持ち運びが簡単
  • バッテリー切れの心配が少ない
  • 万が一の人身事故を気にする必要がない

耐性水にも優れたInsta360ならば、水中から3m自撮り棒を伸ばして撮影することも可能。

海外旅行での絶景撮影を確実に楽しみたい方、ドローンの申請が面倒に感じる方、できるだけ費用を抑えたい方には、非常におすすめの組み合わせです。

免責事項

本記事の内容は、2024年時点の情報を基に作成していますが、イランの規制状況は非常に流動的で、地域や状況によって大きく異なる可能性があります。また、法律上の規定と実際の運用には大きな差異が存在することが報告されています。

本記事の情報はあくまで参考情報として提供するものであり、実際のドローン使用に際しては、必ず現地の信頼できるツアー会社や関係機関に確認し、自己責任のもとで判断してください。特に、機器の没収や、より深刻なトラブルのリスクについては、渡航者自身の責任となりますので、十分にご注意ください。

中東・アラブ旅行情報オープンチャットの新設のお知らせ

この度、より有益でコスパ抜群の旅行情報発信や、旅行に関してお困りの方々からの個別質疑応答を行えるよう、LINEオープンチャットを新設しました!中東やアラブ地域への旅行を計画中の方や、ご興味・ご質問のある方はぜひご参加くださいませ! 

 line.me