
こんにちは、コスパトラベル編集部です。モルディブ旅行を計画されている皆さんは、リゾート島への移動手段について悩まれていませんか?
モルディブでは、首都マレから各リゾート島への移動に主に「スピードボート」と「水上飛行機」の2種類が用意されています。一見すると「時間と料金の差だけ」と思われがちですが、実はそれぞれに大きな特徴と魅力があり、あなたのモルディブ旅行の体験を左右する重要な選択なのです。
今回は過去の旅行体験をもとに、両者を徹底比較してみます!
圧倒的に高額なのは水上飛行機だが
まずは基本的な情報を整理しておきましょう。例として、当サイトでも紹介しているCinnamon Velifushi Maldivesへの移動を例として、一人分の送迎費を比較してみます。
| 移動手段 | 料金(往復) | 所要時間 | 運行時間 |
|---|---|---|---|
| スピードボート | 約220ドル | 約2時間 | 24時間運行 |
| 水上飛行機 | 約430ドル | 約30分 | 日中のみ |
この表だけを見ると、「たった90分の時間短縮のために210ドル(二人なら420ドル=約6万円!)も余分に払うのはもったいない」と思われるかもしれません。
水上飛行機を利用する場合、実際には余裕を持って空港へ到着しておく必要があるなど、前後の移動時間のバッファを見ておく必要があります。また別のリゾートを経由して追加の乗客をピックアップしたり、燃料補給が入ることがあるため、結局移動に掛かる正味合計は2~3時間程度として考えなければならないケースも。

こうやって考えると、水上飛行機はかなり割高なオプションに思えますね。しかし、ちょっと待ってください!水上飛行機には単なる移動手段としての価値を超えた、特別な体験価値があることをご存知ですか?
以下では、費用や移動時間に留まらない、水上飛行機、スピードボートのそれぞれのメリット・デメリットを紹介します。
水上飛行機の3つの魅力
1. 映画のワンシーンのような特別な「離水」体験
水上飛行機は通常の飛行機とは異なり、滑走路を使用せず海上から直接飛び立ちます。海から飛行機に乗り込み、そのまま空へ飛び立つ「離水」の瞬間は、まるで映画のワンシーンにいるかのような非日常的な体験です。
通常の飛行機は「離陸」をしますが、水上飛行機は「離水」をするというわけです。この独特の浮遊感と興奮は、モルディブ旅行の素晴らしい思い出になること間違いなしです!
2. 息をのむほど美しい環礁の空撮ビュー

水上飛行機は一般の旅客機よりもかなり低い高度を飛行します。そのため、雲に遮られることなく、モルディブの青々としたラグーンや環礁、島々を上空から一望できるのです。
地上から見るモルディブの海も美しいですが、空からのパノラマビューは全く異なる感動を与えてくれます。色とりどりの珊瑚礁や、点在する島々、透き通るエメラルドグリーンの海を一望できるのは、水上飛行機でしか味わえない特権です。
また、滞在先のリゾート島が近づいてきたらシャッターチャンス!あなたが滞在するリゾートを上空から撮影できる貴重な機会です。SNS映えする写真も手に入りますよ。
3. 移動に掛かる時間が短い
水上飛行機を利用する大きなメリットが、移動に掛かる時間が圧倒的に短いということ。概ね、スピードボートの4分の1程度の時間で同じ距離を移動することができるため、退屈な移動時間を過ごす必要がなくなります。
もっとも、マレから利用する際には搭乗1時間以上前に空港に着いている必要はあるため、移動に掛かる正味の合計時間はスピードボートとあまりかわりませんが、空港内にもショップや展望台など様々な楽しみ方があるので、きっと退屈しないはず。
スピードボート:メリットとデメリット
スピードボートはどちらかというと「移動手段」としての役割が強く、水上飛行機のような特別な体験値は正直あまり期待できません。ただ、実用面では見逃せないメリットがあります。
メリット
1. リーズナブルな価格設定
最大の魅力は料金の安さです。上記の例では往復で210ドル(二人で420ドル!)も差がありますが、リゾートによっては水上飛行機が500ドル以上するケースもあり、その差はさらに開くことも。特に家族旅行やグループ旅行では大きな節約になります。
2. 夜間も運航可能(ただしリゾートによる)
水上飛行機は基本的に日没後の運航がありませんが、スピードボートは夜間の運航も可能です。ただし、すべてのリゾートで24時間運航しているわけではなく、指定の出発時刻が設けられていることが多いので要確認です。それでも、夜間にマレに到着する便を利用する場合は、スピードボートが唯一の選択肢となることも。
3. 天候不良時の柔軟性
モルディブでは特に雨季には突然のスコールや視界不良が起こることがあります。そのような天候条件下では、水上飛行機はしばしば運航を見合わせますが、スピードボートはある程度の悪天候でも運航されることが多いです。
デメリット
1. 船酔いのリスク大
これは強調しておきたいポイントです。海況が悪いとスピードボートはかなり激しく揺れます。筆者自身、船酔いには強い方ですが、海が荒れていた日の移動では後半は気分が悪くなった経験があります。船酔いに弱い方は特に注意が必要で、せっかくの旅行気分を台無しにしかねません(もっとも、先述の通り海況が悪いと水上飛行機はそもそも飛ばないケースがあるので、一長一短ですね)。
2. 長時間の移動による疲労
マレから遠いリゾートだと2時間以上かかることもあり、揺れと相まって体力を消耗します。遠くの環礁に位置するリゾートを訪れる場合など、移動距離が長い場合は特に考慮すべきポイントです。
3. ただの移動手段という感じ

水上飛行機が「旅の一部」と感じられる特別な体験なのに対し、スピードボートはやはり「ただの移動手段」という印象は否めません。綺麗な珊瑚礁も、船の中からは上空ほどはっきりと眺めることができません。ワクワク感やSNS映えする写真が期待できる水上飛行機と比べると、体験価値は限定的です。
あなたはどっち派?選び方のポイント
では、実際にどちらを選ぶべきか、以下のポイントを参考にしてみてください。
水上飛行機が向いているのは…
- 「移動自体も旅の思い出にしたい」と考える方
- 写真撮影や空からの景色を楽しみたい方
- 移動時間を最小限にしてリゾート滞在時間を最大化したい方
- 特別な記念旅行(新婚旅行や記念日旅行など)を計画している方
- 「せっかくモルディブに来たのだから」と特別な体験を求める方
- 船酔いが心配な方(海況が悪い日のスピードボートはかなり揺れます)
- フライト到着時間と接続がちょうど良いケース
スピードボートが向いているのは…
- 予算を抑えて効率的に旅行したい方
- 夜間到着・出発の便を利用する方
- 航空機への不安がある方
- マレに近いリゾート(概ね40km以内)に滞在予定の方
- リゾート滞在費用にできるだけ予算を回したい方
- モルディブのリピーターで水上飛行機に何度か搭乗済みの方
- 旅程の都合上、スピードボートの出発時刻の方が都合がよい場合
水上飛行機利用の心得
水上飛行機を選ぶ場合は、以下の点に注意しましょう。
- 事前予約が必須: リゾート到着よりも1週間以上前に手配するのがベスト
- 荷物制限に注意: 通常、一人あたり20kg程度に制限されています
- 時間に余裕を: ピーク時期は遅延が発生することも
- 天候次第: 悪天候時は運休の可能性あり
- フライト時間: 通常、日の出から日没までの運航(6:00〜18:00頃)
- 乗り継ぎ: 同日中の国際線接続には2〜3時間以上の余裕を持たせること
スピードボート利用の心得
スピードボートを選ぶ場合の注意点は以下の通りです。
- 距離と所要時間: マレから遠いリゾートほど所要時間が長く、疲労度も増します
- 天候と波の影響: 天候によっては揺れが激しくなることも。筆者の経験では、船酔いに強い方でも海が荒れていると気分が悪くなることがあります
- 酔い止め対策: 乗り物酔いしやすい方は必ず酔い止め薬の準備を。出発30分前に服用するのがおすすめです
- 乗り継ぎ: 国際線との接続に1.5〜2時間程度の余裕があれば安心。最悪予定便を逃しても、振替便の手配が容易。
- 運行スケジュール確認: 24時間いつでも運行しているわけではなく、リゾートによっては決まった時間帯のみの運行のことも。予約時に必ず確認しましょう
結論:あなたのモルディブ体験を決める大切な選択

モルディブでのリゾート移動手段は、単なる交通機関の選択ではなく、旅行全体の体験を左右する重要な要素です。
筆者自身、両方の交通手段を実際に体験してみて感じたのは、水上飛行機は確かに「旅の一部」として思い出に残る特別な体験だということ。一方、スピードボートは「ただの移動手段」という印象は否めませんが、経済的なメリットは大きいです。複数回モルディブを訪れているリピーターの方なら「1、2回水上飛行機に乗ったら、次からはスピードボートでいいかも」と感じることもあるでしょう。
どちらも選べないという方は、それぞれ「片道ずつ」利用するのもおすすめ。リゾートによっては片道ずつの予約にも快く応じてくれます。
最終的には「あなたがモルディブでどんな体験を求めているか」「予算」「旅程」「体調面の考慮」などを総合的に判断して選ぶことをおすすめします。ぜひ自分のスタイルに合った移動手段を選んで、素晴らしいモルディブ旅行をお楽しみください!
免責事項
- 本記事の情報は2025年3月時点のものです。料金や所要時間は季節や予約状況によって変動する場合があります。
- リゾートによって提供される移動手段は異なります。予約前に必ず最新情報をご確認ください。
- 天候や海況によっては予定通りの運航ができない場合があります。
- 個人の体験や感じ方には差があります。本記事はあくまで参考情報としてご活用ください。